たこ焼き屋の開業に必要な資金や資格、設備は?成功の5つのコツと未経験者にもおすすめのフランチャイズも紹介

たこ焼き屋の開業で成功するためには、明確なコンセプトと差別化ポイントを打ち出すことが重要です。本記事では、立地選びや集客方法、フランチャイズの活用など、たこ焼き屋の開業で成功するためのポイントを解説します。

たこ焼き屋オーナーの平均年収は500万円ほど

たこ焼き屋オーナーの平均年収は500万円ほどといわれています。500万円という金額は、あくまでも平均であり、それより低い人も高い人もいます。例えば、店舗の立地や規模、集客力、味の評判などによって、年収は大きく変わってきます。

たこ焼き屋は、駅前や繁華街などの人通りの多い場所に店舗を構えると、集客力が増し、売り上げが上がります。立地の良い場所にある店舗のオーナーは、平均よりも高い年収を稼げるでしょう。

ただし、好立地は家賃が高いです。経費が増えた分利益は少なくなり、かえって年収が低くなる可能性もあります。

ほかにも美味しいたこ焼きを提供したり、集客力を高めたりすることで、年収アップを目指せます。

たこ焼き屋で開業するメリット

たこ焼き屋はほかの飲食業に比べてどんな強みがあるのか、たこ焼き屋で開業するメリットを3つ紹介します。

コストを抑えやすい

たこ焼き屋は、他の飲食店と比べてコストを抑えやすいのがメリットです。たこ焼き器や冷蔵庫、冷凍庫などの必要最低限の設備で開業できるからです。テイクアウト専門店やキッチンカーであれば、物件取得費や賃貸料を抑えることができます。

また、たこ焼きは材料を混ぜて焼くだけなので、仕込みや調理が比較的簡単です。そのため、人件費を抑えて営業できます。

初期費用やランニングコストを抑えることができれば、黒字化までの期間を短縮でき、経営の安定化にもつながります。

比較的簡単に開業できる

たこ焼き屋は、他の飲食店と比べて比較的簡単に開業できるのもメリットです。たこ焼き屋を開業するために必要な資格や許可として「飲食店営業許可」や「食品衛生責任者」などが挙げられますが、これらの取得はそれほど難しいものではありません。フランチャイズに加盟する場合は、本部が取得手続きをサポートしてくれることもあります。

何より、たこ焼き屋は飲食業のなかでも開業資金が少ないです。先述のとおり、たこ焼き屋はコストを抑えやすく、200万円程度から開業することもできます。

準備に手間と時間がかからない業種として、未経験から開業する人も多いです。

ニーズが安定している

たこ焼き屋は、たこ焼きという日本人に人気の食べ物を提供するため、ニーズが安定しているのがメリットです。

たこ焼きは、子どもから大人まで幅広い世代に人気があります。また、パーティーやイベントなどの際にもよく利用されます。そのため、季節やトレンドに左右されにくく、安定した売り上げが見込めます。

たこ焼き屋で開業するデメリット

たこ焼き屋は、近年、競争が激化しています。そのため、美味しいたこ焼きを提供したり、ユニークなメニューを開発したりすることで、差別化を図ることが重要です。

また、飲食業界全般において、人手不足が深刻化しています。そのため、人材の確保が難しいという問題があります。飲食店経営は労働時間が長くなりやすく、人手不足がオーナーの過労に拍車をかけるかもしれません。オーナーには体力や精神的な強さが必要となります。

屋台やテイクアウト専門店の場合は、天候の影響を受けやすいです。そのため、天候予報をしっかりと確認して、臨機応変に対応することが重要です。

たこ焼き屋で開業する2つの方法

たこ焼き屋で開業する方法は「個人店を開く」「フランチャイズに加盟する」の2つに分けられます。それぞれのメリット・デメリット、特徴を紹介します。

個人店を開く

個人店とは、フランチャイズに加盟せずに、自分ですべてを運営するたこ焼き屋のことです。

【個人店のメリット】

  • 自由度が高い
  • 利益率が高い
  • オリジナルのメニューやサービスを提供できる

【デメリット】

  • ノウハウや経験が必要
  • 経営のリスクが高い
  • 集客や宣伝が難しい

個人店では店舗の立地や内装、メニュー、価格などを自由に決められます。フランチャイズに加盟すると本部にロイヤリティを支払わなければなりませんが、個人店にはこれらの費用がありません。自由にお店を運営できる楽しさ、売上の大部分が自分の利益になるやりがいがあります。

ただし、個人店では経営に関するすべてのノウハウを自分で身につける必要があります。飲食店経営や集客の経験と知識がないと、事業をなかなか軌道に乗せられないかもしれません。

フランチャイズに加盟する

フランチャイズとは、本部から商号や商標、ノウハウなどの使用権を許諾してもらい、本部とフランチャイズ契約を結んで開業する形態のことです。

【フランチャイズのメリット】

  • 経営面やノウハウ面のサポートが受けられる
  • 資金調達がしやすい
  • ブランド力や知名度を活用できる

【フランチャイズのデメリット】

  • 自由度が低い
  • ロイヤリティを支払う必要がある

フランチャイズに加盟すると、本部から経営ノウハウやサポートを受けることができます。飲食店経営の経験や知識がなくても安心して開業でき、実務を進めながら経営スキルを身につけていけるでしょう。本部が資金のサポートをしてくれたり、融資の斡旋をしたりするチェーンもあります。

何より、フランチャイズ本部はすでに確立されたブランドや知名度を持っています。個人店に比べて集客がしやすく、高い売上が期待できます。

ただし、フランチャイズは個人店より自由度が低いです。店舗の立地や内装、メニュー、価格など、本部が定めたルールに従わなければなりません。自分のこだわりやアイデアを実現することが難しい場合があります。

たこ焼き屋の業態と開業資金の目安

たこ焼き屋の業態は大きく「路面店」「テナント」「キッチンカー」の3つに分けられます。それぞれの強みや開業資金の目安を紹介します。

路面店

路面店とは、独立した建物やビルの1階に店舗を構えるたこ焼き屋のことです。店舗の立地や内装、営業時間などを自由に決められるので、自分らしいお店づくりがしたい人におすすめです。

路面点は道路に面しているため、人の往来が多い場所にお店をつくれます。出店場所にも寄りますが、テナントやキッチンカーに比べて集客力が高くなることも多く、売上アップが期待できます。

路面店の開業資金は、店舗の規模や立地などによって大きく異なります。一般的には、200万円~1,000万円程度が目安とされています。

テナント

テナントとは、ショッピングセンターや駅ビルなどの商業施設内に出店するたこ焼き屋のことです。物件を取得する必要がないため、初期費用を抑えやすいです。人の多い施設に出店できれば、路面店よりも高い集客力を得られるでしょう。

ただし、物件の契約条件や営業時間などの制約を受ける場合があります。

テナントの開業資金は、物件の規模や立地などによって大きく異なります。一般的には、100万円~500万円程度が目安とされています。

キッチンカー

キッチンカーは移動式の厨房車両で、イベント会場や街中などのさまざまな場所で営業するたこ焼き屋のことです。物件を取得する必要がないため、ほかの業態よりも初期費用を抑えられます。開業資金は200万円前後が目安とされています。

好きな場所に出店できるため、立地選びが原因で経営が立ち行かなくなるリスクも低いです。集客力の高いイベント会場に出店場所を絞り込み、土日祝日のみの副業として取り組む人もいます。

開業資金以外の用意しておきたいお金

たこ焼き屋に限らず、事業を立ち上げる際は開業資金のほかに「半年分の運転資金」と「1年分の生活資金」を確保しておきたいです。それぞれどんな費用なのか、なぜ必要なのかを紹介します。

半年分の運転資金

開業後も、原材料費や人件費、家賃などの固定費が発生します。これらの費用を賄うために、開業資金とは別に、運転資金を貯めておく必要があります。

運転資金とは、開業後の初期費用以外の費用を賄うために必要な資金です。一般的には、半年分の固定費を目安に貯めておくと良いでしょう。急な出費に対応できる、売上が下がった場合でも安定して経営できるのはもちろん、融資の審査にも通りやすくなります。

運転資金を貯めておくことで資金に余裕ができるでしょう。メニューや店舗の改良に投資したり、新規顧客の獲得やリピーター増加のための施策に取り組んだり、柔軟な経営ができるようになります。

1年分の生活資金

運転資金に加えて、開業後1年分の生活資金も確保しておきましょう。

ここでいう生活資金とは、オーナーとその家族の生活費のことです。開業後、売上が安定するまでの間に生活資金が足りなくなる可能性もあります。生活やお金の不安は心の余裕と正常な判断力を奪い、経営や家族関係に悪影響を与えます。

開業前に1年分の生活資金を貯めておくことで、安心して開業できるでしょう。生活費のためにアルバイトや副業をしなければならなくなったり、せっかく開いたお店を手放したりする不安からも開放されます。

たこ焼き屋の開業に必要な資格

たこ焼き屋の開業に必要な資格として、飲食店営業許可と食品衛生責任者が挙げられます。どちらも簡単に取得できるので、早めに手続きを済ませましょう。

なお、防火管理者も飲食店の開業で必要な資格として知られていますが、これは収容人数が30名を超える店舗のみ必要となります。たこ焼き屋で必要になることはまずないでしょう。

飲食店営業許可

飲食店営業許可とは、食品衛生法に基づいて、飲食店を営業するために必要な許可です。取得するためには、以下の要件を満たす必要があります。

  • 適切な場所に店舗を設置する
  • 適切な設備を備える
  • 適切な食品衛生管理を行う

飲食店営業許可の申請は、都道府県や市町村の保健所に行います。申請に必要な書類は、保健所の窓口で確認できます。

食品衛生責任者

食品衛生責任者とは、食品衛生法に基づいて、食品営業者の衛生管理責任者として選任される者です。食品衛生責任者養成講習を受講し、修了することで取得できます。

食品衛生責任者養成講習は、都道府県の食品衛生協会や保健所が実施しています。講習にかかる時間は6時間ほど、受講料は都道府県によって異なりますが、一般的には1万円ほどです。

たこ焼き屋の開業に必要な設備

たこ焼き屋の開業には次のような設備が必要です。

【調理設備】

  • たこ焼き器
  • 冷蔵庫
  • 冷凍庫
  • ガスコンロ
  • シンク など

【食器・調理器具】

  • たこ焼き器用鍋
  • たこ焼き器用レードル
  • たこ焼き用材料の容器
  • 食器類
  • 調理器具 など

【備品】

  • 椅子
  • テーブル
  • レジ
  • ポスター・看板 など

たこ焼き器は18穴タイプが一般的です。鉄製と銅製があり、鉄製は火が通りやすく、銅製は熱伝導が良くふっくらと焼きあがります。

レジは簡単な計算と現金の収納ができるレジスターよりも、売上データの管理やキャッシュレス決済の受付ができる「POSレジ」がおすすめです。

SquareやAirレジなどのクラウド型のPOSシステムなら、iPadがそのままPOSレジになります。幅広いキャッシュレス決済に対応することもできるため、1つのシステムでレジ回りの整備が完結します。

SquareやAirレジ(Airペイ)に興味のある方には、こちらの記事もおすすめです。

たこ焼き屋で開業し、成功するための5つのコツ

たこ焼き屋で開業し、成功するためのコツを5つ紹介します。これらを意識して開業準備を進めましょう。

コツ1.事業計画書を作り込む

事業計画書とは、起業や事業拡大をする際に作成する計画書です。事業の目的や目標、戦略、資金計画などをまとめたもので、資金調達や経営の指針として役立ちます。

たこ焼き屋を開業する場合、事業計画書は特に重要です。なぜなら、たこ焼き屋は競合店が多いため、差別化を図るためには、しっかりとした戦略を立てることが必要だからです。

事業計画書は、金融機関から融資を受ける際に必要となります。以下のポイントを押さえ、わかりやすく詳細で、現実的な事業計画書を作成しましょう。

  • 資金計画
  • 事業概要
  • 市場分析
  • 競合分析
  • マーケティング戦略
  • 経営戦略

コツ2.市場調査のうえで立地を決める

たこ焼き屋を開業する際には、立地選びが非常に重要です。立地によって、集客力や売上は大きく左右されます。

国勢調査や市町村の統計資料などを参考に、人口データを集めましょう。データに基づき、戦略的に立地を決めるのです。また、実際にその場所の様子を見てみることで、人口動態や周辺環境をより具体的に把握できます。

幅広い年齢層から人気があるたこ焼き屋では、人口データを集める意義が大きいです。年齢や性別のほか、どのような世帯が多いのかも調べておくとよいでしょう。日中と夜間の人口の変動も知っておくと、営業時間帯を決める際に役立ちます。

この工程は、事業計画書の作成にも欠かせません。立地選びの理由を明記することで、事業計画書の説得力が増し、金融機関からの融資を受けやすくなるでしょう。

コツ3.集客について勉強する

たこ焼き屋を開く前に、集客について勉強しておきましょう。集客とは、お店を知ってもらうための活動全般のことです。集客を成功させることで、新規顧客を獲得し、売上を伸ばしていけます。

たこ焼き屋は競合店が多いため、集客が特に重要です。集客について勉強することで、ターゲット層に合わせた効果的な集客方法を検討することができます。具体的には次のような集客方法が考えられます。

  • チラシやポスターの配布
  • 新聞やテレビなどの広告
  • インターネット広告
  • 口コミやSNS
  • イベントやキャンペーンの開催 など

集客方法は、お店のコンセプトやターゲット層に合わせて選択しましょう。複数の集客方法を組み合わせるのも効果的です。

それぞれの方法の詳細やその他の集客方法については、こちらの記事で紹介しています。初心者にとってもわかりやすい記事なので、早速集客の勉強を始めてみましょう。

コツ4.支払い方法を充実させる

支払い方法は、顧客の利便性を高める重要な要素です。現金のみの対応では、キャッシュレス決済を好む顧客を逃してしまう可能性があります。

近年は、キャッシュレス決済の普及が進んでいます。お店のコンセプトやターゲット層に合わせて、対応すべき支払い方法を見極めましょう。

たとえば若年層をターゲットとしたお店であれば、クレジットカードはもちろん、QRコード決済やスマホをかざして支払いができる電子マネーへの対応が必須といえます。

具体的には、次のようなキャッシュレス決済に対応しておきたいです。

  • クレジットカード
  • 電子マネー
  • QRコード決済
  • デビットカード
  • プリペイドカード

これらをまとめて導入できるサービスとしておすすめなのが、決済代行サービスです。先述のSquareやAirレジ(Airペイ)を導入することでキャッシュレス決済に対応できます。ほかの決済代行サービスも検討したい方には、こちらの記事がおすすめです。

コツ5.【フランチャイズ】なるべく多くのチェーンを比較・検討する

フランチャイズに加盟して開業する場合、なるべく多くのチェーンを比較・検討しましょう。資料請求や説明会への参加を通してチェーンの情報を集め、自分に合うチェーン、開業エリアとマッチしそうなチェーンを探すのです。

未経験者にもおすすめのたこ焼き屋フランチャイズ5選

先述のとおり、フランチャイズに加盟する場合は多くのチェーンの情報を集め、比較・検討することが大切です。未経験者にもおすすめのたこ焼き屋フランチャイズを紹介するので、気になるところを3~4社ピックアップし、まずは公式サイトをチェックしてみましょう。

銀だこ

銀だこ
  • トップクラスの知名度
  • 限定商品やコラボによる圧倒的な集客力
  • 選べる業態

銀だこは言わずと知れた、トップクラスの知名度を誇るたこ焼きチェーンです。ショッピングモールや駅など、全国各地のさまざまな場所に出店し、「たこ焼きは銀だこが一番!」というファンも少なくありません。

トップクラスの知名度に加え、限定商品やコラボによる圧倒的な集客力が銀だこにはあります。

限定商品はソースやトッピングを変えるだけなので、オーナーや店舗スタッフの負担は少ないです。鬼滅の刃や推しの子などの人気アニメとのコラボ実績が多く、限定グッズとの抱き合わせもあり、各作品のファンの集客が期待できます。

開業資金(築地銀だこ)開業資金(銀だこハイボール酒場)ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
加盟金:200万円
研修費等:100万円
内外装費:1,500万円
厨房費:300万円
合計:2,100万円
加盟金:200万円
研修費等:100万円
内外装費:2,500万円
厨房費:300万円
合計:3,100万円
売上の5%5年
(以降1年ごとに更新)
要問い合わせ
銀だこの詳細情報

銀だこ 公式サイト

なんば一番

なんば一番
  • 加盟希望の問い合わせ多数により生まれたチェーン
  • ロイヤリティなし
  • 豊富な商品展開

もともと本部社長の個人店だったなんば一番は、「このお店の味で、ぜひお店をやらせてください!」という加盟店出店を希望するたくさんの声から生まれました。多くのオーナー、お客さまに望まれてフランチャイズ化した人気のチェーン店です。

たこ焼きだけでなく、いか焼きや特製ソースの販売もあり、商品ラインナップが充実しています。ロイヤリティ一切なし、儲かった分だけ自分の利益になるのも魅力です。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
要問い合わせなし要問い合わせ100店舗以上
なんば一番の詳細情報

なんば一番 公式サイト

米乃家

米乃家
  • 選べる5つの出店形態
  • ローリスク・ローリターンで開業できる
  • 豊富な商品と定期的なメニューチェンジで飽きさせない

米乃屋はたこ焼きだけでなく、焼きそばやお好み焼きなどの重飲食、たい焼きや団子などの甘味商品も扱うチェーンです。かき氷やドリンクなどの季節商品もあります。

たい焼きだけでも20種類以上があり、オーナーみずから商品を選び、店舗のメニューを構成できます。さらに、年2回のメニューチェンジと豊富な季節商品により、お客さまを飽きさせません。

本部は16ヵ月回収の低投資型フランチャイズを掲げています。ローリターンではあるものの、その分リスクも低いチェーンです。まずは1店舗から始め、多店舗展開をしていくオーナーも多いです。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
加盟金:110万円
保証金:100万円
看板制作設計監修費:55万円
研修費用:16万5,000円
設備関連費用:物件や商品により異なる
施工関連費用:物件や商品により異なる
物件取得費用:物件や商品により異なる
合計:500万~1,200万円
要問い合わせ要問い合わせ73店舗
(海外含む、2023年3月時点)
米乃屋の詳細情報

米乃家 公式サイト

オクトパスファイヤーズ

オクトパスファイヤーズ
  • 選べる店舗販売と移動販売
  • 低投資で開業・運営できる
  • ロスをサイドメニューで再利用

オクトパスファイヤーズでは、出店形態を店舗販売と移動販売(キッチンカー)から選べます。

キッチンカーは店舗用の土地や建物、内外装の工事がいらないため、開業までの手間とコストを抑えられます。会社員を続けながら週末だけの副業として始めたり、集客が期待できるイベント会場を狙い撃ちで出店したり、リスクを抑えて効率良く運営できるでしょう。

人件費を抑えて運営できること、商品ロスを利用できるサイドメニューがあること、主力商品の原価率が30%ほどであることなど、低投資で開業・運営できるチェーンです。

※下記表では移動販売の方が開業費が高く見えますが、店舗販売には物件取得費と工事費がかかります。

開業資金(店舗販売)開業資金(移動販売)ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
加盟料:50万円
保証料:30万円
厨房機材費用:60万円
調理材料費用:30万円
研修料:10万円
販売促進費用:15万円
機材運搬費用:5万円
合計:200万円
※別途、物件取得費用と
工事費が必要
加盟料:30万円
保証料:20万円
販売車両費用:150万円
厨房機材費用:10万円
調理材料費用:10万円
研修料:10万円
販売促進費用:5万円
機材運搬費用:5万円
合計:240万円
※販売車両の金額は
グレードにより変動
店舗販売:4万2,000円
移動販売:2万1,000円
5年
(以降、1年ごとの自動更新)
要問い合わせ
オクトパスファイヤーズの詳細情報

オクトパスファイヤーズ 公式サイト

くう

くう
  • 本場の大阪人が認めたこだわりの味
  • フランチャイズなのにすべて手作り
  • 選べる3つの出店形態

くうはコナモン協会・大阪人ともに全国1位と認める「本当においしいお好み焼き・たこ焼き屋」として、13年以上続いています。

それにもかかわらず、メニューはレトルト一切なしのすべて手作り。フランチャイズでありながら、店主みずから料理したたこ焼きをお客さまに食べてもらう喜びが味わえます。

3つの出店形態を選べるのも特徴です。テイクアウト専門店やキッチンカーなら、物件にかかるコストを抑え、低投資で開業できます。サポートの有無でも契約プランが選べ、サポートなしプランはロイヤリティが低く、キッチンカーにいたってはロイヤリティなしです。

ただ、キッチンカーやテイクアウト専門店には、通常の飲食店とは異なる戦略が必要です。ロイヤリティを抑えるか、多少コストがかかってもサポートを受けるべきかは慎重に選びましょう。

フランチャイズのなかでも特徴的なチェーンなので、まずは本部に問い合わせ・相談してみるのがおすすめです。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
テイクアウト専門店
(4坪)
加盟金:90万円
保証金:25万円
厨房機器:30万円~
研修費:15万円~
広告宣伝費:10万円~
合計:170万円~
※物件取得費・内外装費
は別途
ライセンス:2万円
フランチャイズ:5万円
要問い合わせ要問い合わせ
キッチンカー加盟金:90万円
保証金:25万円
厨房機器:30万円~
研修費:15万円~
広告宣伝費:10万円~
合計:170万円~
※キッチンカー取得費は別途
ライセンス:なし
フランチャイズ:4万円
要問い合わせ要問い合わせ
店舗型
(15坪)
加盟金:150万円
保証金:40万円
厨房機器:40万円~
研修費:25万円~
広告宣伝費:10万円~
合計:265万円~
※物件取得費・内外装費
は別途
ライセンス:3万円
フランチャイズ:8万円
要問い合わせ要問い合わせ
くうの詳細情報

※ライセンス:サポートなし、フランチャイズ:サポートあり。

くう 公式サイト

たこ焼き屋はニーズが安定しているがライバルも多い!コンセプト・差別化ポイントを明確にすることが成功のカギ

たこ焼き屋は日本を代表するB級グルメとして、幅広い層から人気があります。ニーズが安定していて、開業後も継続的に売上を上げることが期待できます。

だからこそ、競合店も多いです。成功するためには、明確なコンセプトと差別化ポイントを打ち出しましょう。特徴的なフランチャイズに加盟するのも差別化の1つの方法です。

本記事で紹介したフランチャイズのなかに気になるところがあったら、まずは公式HPをチェックしてみてください。加盟費やロイヤリティ、詳しいサポート内容など、わからないことがあったら問い合わせをしてみましょう。なるべくたくさんのチェーンの情報を集め、自分に合ったところを選ぶことが大切です。

不動産業で独立するために必要な資金や資格、流れを解説!失敗する人の特徴やおすすめフランチャイズも紹介

不動産業での独立を成功させるためには、業態選びや他社との差別化など、さまざまな準備が必要です。本記事では不動産業で独立を成功させるためのコツを解説します。経営経験やノウハウの不足を補うための選択肢として、おすすめのフランチャイズも紹介します。

独立前に知りたい、不動産業の3つのスタイル

不動産業の営業スタイルは大きく3つに分けられます。まずはどのスタイルで独立したいのか考えてみましょう。

賃貸仲介

不動産業の3つのスタイルのうち、1つ目は賃貸仲介です。賃貸仲介業者は、物件を探している入居者と、物件を貸したいオーナーを結びつける役割を担います。

賃貸仲介の仕事内容は、大きく分けて以下の3つです。

  • 入居者からの問い合わせ対応
  • 物件情報の収集・提供
  • 内見の同行

入居者からの問い合わせに対して、希望条件に合った物件を紹介したり、内見の同行をしたりすることで、賃貸契約の成立につなげます。

賃貸仲介は、不動産業の中でも最もメジャーな業態です。独立開業するのであれば、まずこの業態から始めるのが一般的です。

売買仲介

不動産業の3つのスタイルのうち、2つ目は売買仲介です。売買仲介業者は、物件を売りたい売主と、物件を買いたい買主を結びつける役割を担います。

売買仲介の仕事内容は、大きく分けて以下の4つです。

  • 売主・買主からの問い合わせ対応
  • 物件情報の収集・提供
  • 価格査定
  • 契約手続き

売主・買主からの問い合わせに対して、希望条件に合った物件を紹介したり、価格査定をしたりすることで、売買契約の成立につなげます。

売買仲介は、賃貸仲介に次いでメジャーな業態です。独立開業するのであれば、賃貸仲介で経験を積んだ後にチャレンジするのが一般的です。

買取転売

不動産業の3つのスタイルのうち、3つ目は買取転売です。買取転売業者は、不動産を自ら買い取り、改修やリノベーションを行った上で、再販する役割を担います。

買取転売の仕事内容は、大きく分けて以下の3つです。

  • 物件の買取
  • 物件の改修・リノベーション
  • 物件の販売

不動産を安く買い取り、改修やリノベーションによって価値を高めたうえで、高値で販売することで利益を得ます。

買取転売は、不動産業の3つのスタイルの中で最もリスクが高い業態です。しかし、成功すれば大きな利益を得ることも可能です。

不動産業で独立するまでの流れ

不動産業で独立するまでの流れを5つのステップに分けて紹介します。

STEP1.開業届の提出または法人の設立

不動産業で独立する際には、まず開業届の提出または法人の設立が必要です。

個人事業主として開業する場合は、税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出します。提出期限は、開業日から1ヵ月以内です。

【個人事業主のメリット】

  • 開業・廃業手続きが簡単
  • 事業の収支が個人の所得と合算されるため、税金の計算が簡単
  • 法人に比べて初期費用が抑えられる

法人として開業する場合は、法務局に「定款」や「登記申請書」などの書類を提出します。提出期限は、定款の認証日から2週間以内です。

【法人のメリット】

  • 個人事業主と比べて社会的信用が得やすい
  • 法人税の減税制度が利用できる
  • 事業承継や相続がしやすい

STEP2.事務所の設置

不動産業で独立する際には、事務所を設置する必要があります。事務所は、顧客や取引先との商談、物件情報の収集・提供、内見の同行などの業務に使用されます。

事務所の立地は、集客の根幹に関わる重要な要素です。

事務所の立地が良くないと、顧客や取引先の訪問が難しくなり、集客に支障をきたす可能性があります。

事務所の立地を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。

  • ターゲットとなる顧客層の居住エリアや勤務エリア
  • 競合他社の事務所の立地
  • 交通アクセスの良さ
  • 駐車場の有無・台数
  • 事務所の広さ・レイアウト

STEP3.宅地建物取引士の配置

不動産業で独立する際には、宅地建物取引士を1人以上配置する必要があります。

宅地建物取引士は、不動産の売買や賃貸などの取引に必要な法律や知識を有する専門家です。宅地建物取引業法に基づき、宅地建物取引業免許を取得した者で、かつ、宅地建物取引士試験に合格した者のみ、宅地建物取引士を名乗ることができます。

不動産業者の事務所において5人につき1人以上の割合で、宅地建物取引士を置く必要があります。

STEP4.宅地建物取引業免許の取得

不動産業で独立する際には、宅地建物取引業免許を取得する必要があります。宅地建物取引業免許は、不動産の売買や賃貸などの取引を行うために必要な許可です。

宅地建物取引業免許は、国土交通大臣または都道府県知事から交付される許可です。宅地建物取引業法に基づき、宅地建物取引業を行う者には、国土交通大臣または都道府県知事から免許を取得することが義務付けられています。

STEP5.協会への加入(任意)

不動産業で独立する際には、協会への加入が任意で可能です。協会への加入には費用がかかりますが、さまざまなメリットがあります。

【協会への加入のメリット】

  • 広告宣伝や物件情報の提供などのサポートを受けられる
  • 研修やセミナーに参加して知識やスキルを向上させられる
  • 業界内の人脈を広げられる
  • 営業保証金の供託が不要になる など

営業保証金は本来、本店1,000万円、支店1店舗500万円を供託しなければなりません。不動産保証協会か宅建協会に加入することで、これの代わりとして弁済業務保証金分担金を60万円を納付することもできます。

なお、加入の費用は協会によって異なります。一般的には、年会費や登録料、業務保証金などの費用がかかります。

不動産業で独立するときに必要・便利な資格

不動産業で独立するときに必要な資格、あると便利な資格を紹介します。資格を取得する方法やメリットも紹介するので、取りたいものを探し、早めに試験対策を始めましょう。

【必要】宅地建物取引士

宅地建物取引士は、不動産業を開業するために必須の資格です。不動産業を開業するには、宅地建物取引業免許の取得が必要ですが、宅地建物取引業免許を取得するには、宅地建物取引士試験に合格する必要があります。

宅地建物取引士試験は、毎年1回、全国一斉に実施されます。試験は、1次試験と2次試験の2段階に分かれており、どちらも合格する必要があります。

【必要】宅地建物取引業

宅地建物取引業は、宅地建物取引業法に基づき、宅地や建物の売買や賃貸などの取引を行うために必要な許可です。宅地建物取引士試験に合格すること、次の要件を満たすことが許可の条件です。

  • 事務所に宅地建物取引業に関わる契約締結を認められた人員がいる
  • 事務所ごとに従業員5人につき1人以上の宅建建物取引士を配置する
  • 営業保証金を供託している、もしくは協会に弁済業務補償金分担金を納付している

【業態により必要】管理業務主任者

管理業務主任者は、マンション管理業者が管理組合等に対して管理委託契約に関する重要事項の説明や管理事務報告を行うために必要な国家資格のひとつです。試験は毎年1回、全国一斉に実施されます。受験料は9,680円です。

管理業務主任者は、マンション管理業に携わる場合にのみ必要な資格です。不動産仲介業や賃貸業などの他の不動産業に携わる場合には、必要ありません。

【あると便利】不動産鑑定士

不動産鑑定士は、不動産の鑑定評価に関する高度の専門職業家として、不動産の価格を客観的に評価するために必要な国家資格です。不動産売買や賃貸などの業務において、不動産の適正価格を判断する際に役立ちます。

また、不動産鑑定士は、不動産に関する専門知識を有しています。そのため、不動産に関するコンサルティングやアドバイザリー業務を行う際にも役立ちます。

不動産鑑定士の試験は毎年1回実施され、短答式試験と論文式試験の両方に合格しなければなりません。合格後、実務補修を修了することで取得できます。

【あると便利】土地家屋調査士

土地家屋調査士は、土地や建物の測量、登記、地籍調査などの業務を行う専門家です。不動産売買や賃貸などの業務において、土地や建物の権利関係や地形・地勢を判断する際に役立ちます。

また、土地家屋調査士は、測量や登記などの業務を行うことができます。そのため、不動産業で独立し、独自のサービスを展開していきたいと考える人には、土地家屋調査士の資格はおすすめです。

土地家屋調査士試験は、毎年1回、全国一斉に実施されます。試験は、筆記試験と口述試験の2段階に分かれており、どちらも合格する必要があります。

【あると便利】建築士

建築士は、建築物の設計、工事監理、建築主事などの業務を行う専門家です。建築に関する専門知識とスキルを有していて、不動産売買や賃貸などの業務において、建築物に関する適切なアドバイスや提案を行う際に役立ちます。

建築士試験は、毎年1回、全国一斉に実施されます。試験は、学科試験と設計製図試験の2段階に分かれており、どちらも合格する必要があります。

【あると便利】ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナー(FP)は、個人や家庭のお金の相談に応じ、ライフプランや資産運用などの計画づくりを行う専門家です。

FPの資格は、国家資格である「ファイナンシャル・プランニング技能士」と、民間資格である「CFP(ファイナンシャル・プランナー)」「AFP(アソシエイト・ファイナンシャル・プランナー)」の2種類があります。

「ファイナンシャル・プランニング技能士」は、1級、2級、3級の3段階に分かれています。1級と2級は、国家試験で合格する必要があります。3級は、FPの知識や技能を身につけたことを証明する資格です。

FPは、お金に関する幅広い知識とスキルを有しています。不動産売買や賃貸などの業務において、顧客のライフプランや資産運用に関するアドバイスや提案を行う際に役立ちます。

また、FPは顧客のニーズを理解し、適切な金融商品やサービスを提案するスキルも有しています。そのため、不動産投資などの金融商品に関するコンサルティングやアドバイザリー業務を行う際にも便利です。

不動産業の開業資金の目安と内訳

不動産業の開業には、事務所の取得・工事費、各種手続き・資格にかかる費用、協会・団体への加入費、開業前人件費、開業前宣伝費など、さまざまな費用がかかります。

これらの費用は、開業資金として準備しておく必要があります。開業資金の目安は、500万円~1,000万円程度です。内訳や各項目の目安額を紹介します。

事務所の取得・工事費

不動産業の開業に必要な事務所の取得・工事費は、事務所の規模や立地によって大きく異なります。

内訳目安額
事務所の取得費(賃料・購入代金)月額5万円~10万円、購入の場合は100万円~1,000万円程度
事務所の内装工事費100万円~300万円程度
事務所の設備費(机、椅子、パソコン、電話、インターネットなど)50万円~100万円程度
事務所の取得・工事費の目安

各種手続き・資格にかかる費用

不動産業の開業に必要な各種手続き・資格にかかる費用は、以下のようなものがあります。

内訳目安額
宅地建物取引士の資格取得費用(受験料・講座費)3~5万円程度
法人設立費用(登記費用・登録免許税・印紙代など)10~15万円程度
営業許可取得費用(申請手数料・印紙代など)10~20万円程度
各種手続き・資格にかかる費用の目安

協会・団体への加入費

不動産業で独立する際、協会や団体に加入する場合、初期費用として100万円ほどがかかります。ただ、協会への加入で本来1,000万円の供託が必要な営業保証金が必要なくなり、60万円の弁済業務保証金分担金で済むようになります。

物件情報を検索できるレインズが使えるようになるなど、金銭面以外にもメリットは多いです。費用を支払ってでも加入した方がいいでしょう。

なお、一般的には全日本不動産協会・不動産保証協会・関東流通センターの3つの協会・団体に加入します。

開業前人件費

開業前にかかる人件費として、営業担当者や事務担当者を雇用するための費用があります。採用媒体を活用する場合はその費用がかかり、採用後も給与や賞与の支払いが発生します。

1人あたりの給与は営業担当者なら月20万~30万円ほど、事務担当者なら月15万~25万円ほどと考えておきましょう。もちろん、優秀な人材を採用するにはこれ以上の給与が必要です。給与のほかに福利厚生や保険料などがかかります。

ただ、小さな不動産事務所なら代表者1人だけでも構えられます。事務や電話の取次ぎなど、簡単な業務ならパート・アルバイトのみでも問題ないでしょう。

開業前宣伝費

開業前にチラシを配ったり新聞やインターネットに広告を掲載したり、事務所を開く前の広告・宣伝にも費用がかかります。宣伝をせずに費用を抑える方法もありますが、集客ができなければ売上もたちません。ある程度のコストをかけ、しっかり宣伝しておくことをおすすめします。

ただ、広告・宣伝費は上を見ればキリがありません。合計で50万円ほどを目安に、費用対効果を考えて広告を打ちましょう。

開業資金とは別に用意しておきたい資金

開業資金とは別に、半年分の運転資金と1年分の生活資金も確保しておくことが重要です。これらの資金がないと、開業後すぐに売上が立たなかったとき、資金不足で経営が立ち行かなくなります。

生活資金とは、開業後にオーナーが生活するための費用のことです。具体的には、食費、住居費、交通費、衣類費、交際費などが挙げられます。

開業後、売上が安定するまでには、半年から1年程度かかることが一般的です。そのため、運転資金と生活資金を合わせて、300万円~500万円程度は確保しておきたいところです。

不動産業で独立して失敗する人の特徴

不動産業で独立して失敗する人の特徴を3つ紹介します。当てはまるものがないか確認し、もしあれば、早めに改善しましょう。

営業力”だけ”が高い

不動産業で独立して失敗する人の特徴として、営業力”だけ”が高いという点が挙げられます。

営業力は、不動産業で成功するためには欠かせないスキルです。しかし、営業力だけが高くても、経営者としての目線やスキルがなければ、独立後は成功することが難しいでしょう。

独立後は、自分が社長・代表者となり、会社の経営をすべて自分で行うことになります。そのため、営業だけでなく、バックオフィスや契約関連の業務なども、基本的に自分で行わなければなりません。

営業力だけが高い人は、これらの業務に苦労する可能性があります。また、営業で成果を出すことができても、経営がうまくいかなければ、会社は存続できません。

そのため、不動産業で独立する際には、営業力だけでなく、経営者としての目線やスキルを身につけることが重要です。

具体的には、経営に関する書籍やセミナーを活用して、知識やスキルを身につけるとよいでしょう。また、経験豊富な経営者のもとで働き、実践的な知識やスキルを身につけることも効果的です。

会社の力と自分の力を混同している

不動産業で独立して失敗する人の特徴として、会社の力と自分の力を混同しているという点が挙げられます。

不動産会社に勤めていたときは、会社のブランド力や営業ノウハウ、顧客リストなどを利用して、集客や営業がしやすかったはずです。しかし、独立すれば、会社のブランドや後ろ盾を失うため、以前よりも営業が難しくなります。

会社に頼らずに、自分で仕事を獲得していくためのスキルやノウハウを身につけることが重要です。独立する前に、実際に営業活動を経験してみるのもいいでしょう。会社の力なしで、自分で仕事を獲得していくことができるかどうか、試してみるのです。

資金不足で独立してしまう

不動産業の開業には、開業資金だけでなく、半年分の運転資金と1年分の生活資金も確保しておく必要があります。しかし、資金不足で独立してしまうと、これらの資金が不足し、事業継続が困難になるかもしれません。

事務所の家賃や水道光熱費などの固定費を支払えなくなれば、事務所の存続が危うくなります。広告宣伝費や人件費などの変動費は固定費よりも抑えやすいですが、過度なコストカットは業務に支障をきたすでしょう。

売上から自分の生活費を支払えなくなれば、生活のためにアルバイトや副業をしなければなりません。「お金が足りなくて生活が立ち行かなくなるかもしれない」という不安は焦りを生み、正常な判断力と精神が奪われてしまいます。経営判断はもちろん、家族関係にまで悪影響が及ぶかもしれません。

不動産業で独立し成功するためのコツ

不動産業で独立し成功するための4つのコツを紹介します。これらを意識し、独立に向けた準備を進めましょう。

自分の強みや経営戦略を踏まえて業態・立地を選ぶ

不動産業で独立し成功するためには、自分の強みや経営戦略を踏まえて、業態・立地を選ぶことが重要です。

自分の強みとは、営業力、専門知識、人脈など、自分自身が持っている能力やスキルのことです。自分の強みを活かせる業態・立地を選ぶことで、効率的に事業を拡大していくことができます。

経営戦略とは、事業の目的や目標、具体的な取り組み方などを示すものです。経営戦略を明確にすることで、自社の強みや弱み、競合他社との違いを理解し、適切な業態・立地を選ぶことができます。

他社との差別化にこだわる

不動産業は競争が激しい業界です。そのため、他社との差別化を図ることが、成功するためには欠かせません。

専門性や知識を高めることで、他社にはできない提案やサービスを提供できます。ターゲット顧客を明確にし、その顧客のニーズを満たすサービスを提供することで、他社よりもいい評判を広められるでしょう。

最も効果的なのが、独自のサービスを提供することによって他社との差別化を図ることです。価格競争に陥らず、顧客の信頼を獲得することができます。

コスト削減・業務効率化に力を入れる

不動産業は、人件費や広告費などのコストが大きな業界です。そのため、コスト削減・業務効率化に力を入れることが、成功への重要な鍵となります。

仕組み化とは、業務を定型化し、誰でも同じようにできる仕組みを構築することです。ITツールを活用することで、業務の自動化や効率化を図るのもいいでしょう。

ほかにも業務の見直しにより不要な業務や非効率な業務をなくしたり、外部委託により人件費や設備投資のコストを削減したり、さまざまな工夫ができます。

フランチャイズを活用する

フランチャイズとは、本部から商号や商標、ノウハウなどを提供してもらい、加盟店がその権利を使用する仕組みです。

フランチャイズ本部は、すでに多くの顧客や取引先を有しています。加盟店は、本部の知名度やブランド力を活用することで、集客や営業を有利に進められます。また、フランチャイズ本部は、不動産業に関するノウハウやサポートを充実させているケースが多いです。本部からサポートを受けることで、経営の効率化や事業の拡大を図りやすくなります。

ただし、加盟金やロイヤリティなどの費用が発生すること、本部のルールや規定に従わなければならないことなど、デメリットもあります。

自分のスキルや考え方、独立の目的などを踏まえ、フランチャイズに加盟するか自力で独立するかを考えましょう。

賃貸・売買仲介の不動産フランチャイズ5選

賃貸・売買仲介の不動産業で独立したい人におすすめのフランチャイズを紹介します。

イエステーション

イエステーション
  • 地域No.1となるためのノウハウが詰まったプログラム
  • ロイヤリティが低く独自のITシステムで業務効率化
  • 各種表彰制度がありモチベーションがアップ

イエステーションは地域専門であることを大切に、「地域No.1+顧客満足度No.1」を目指す売買仲介の不動産フランチャイズです。「その地域」に専門特化し、地域情報を深く掘って保有していることが特徴です。

地域No.1を目指すために、専門のガイダンスや支部会、研修等のノウハウが詰まったプログラムが充実しています。加盟店同士の連携が強く互いに学びを得られることも大きな魅力です。

不動産物件情報と顧客情報の統合管理できる独自のITシステムで各種ポータルサイトと連携し、一括して物件情報が管理できるため、業務を効率化できます。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
加盟金:110万円
月会費:5,500円
1.75%3年188店
イエステーション家業資金

イエステーションの公式サイト

ハウスドゥ

ハウスドゥ
  • 圧倒的な集客力のあるブランド
  • 安心固定のロイヤリティ
  • 実践的ノウハウの共有

ハウスドゥは不動産売買仲介専門ブランド全国NO.1の加盟店舗数を誇る、圧倒的なブランド力が魅力です。

ハウスドゥの特徴として、異業種からの参入が約65%と未経験からの参入が容易であることが挙げられます。不動産売買仲介のビジネスに関するノウハウが詰まったWebシステムがあるため、未経験でも即戦力として活躍できるでしょう。

収益に貢献する副収入源や集客支援、経営に関するサポートなど、さまざまな面で支援を受けられるのも魅力です。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
要問い合わせ要問い合わせ3年708店
ハウスドゥ開業資金

ハウスドゥ公式サイト

センチュリー21

センチュリー21
  • ノウハウと成功事例の共有
  • 効果的な人材採用・育成
  • デジタル化で業務効率向上

センチュリー21は世界最大級の不動産流通ネットワークとして不動産経営者に選ばれ続けており、国内展開約40年と国内認知度70%を誇っています。

集客や人材採用・教育、業務効率の向上、ノウハウ・相談先の提供などのあらゆる面で抱える課題を、すべて解決するフランチャイズシステムが整っているのが特徴です。

フランチャイズを始めるにあたって不安点や疑問点等がある場合には、気軽に個別相談会に参加でき、安心してビジネス始められます。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
要問い合わせ要問い合わせ5年約1000店
センチュリー21開業資金

センチュリー21公式サイト

LIXIL不動産ショップ

LIXIL不動産ショップ
  • 最先端の不動産AIシステム
  • ホームページ制作サービス
  • 独自の人材育成プログラム

日本の住宅産業をリードするLIXILのグループ会社と、世界の不動産ネットワークをリードするERAが完全バックアップする不動産フランチャイズチェーンです。

安心・信頼のブランド力や充実した業務支援サービスはもちろん、最先端の不動産AIシステムの豊富な機能を活用し、営業面やアシスト面、効率アップや、営業の追客までもサポートしてくれます。

相続ビジネスのブランドを展開している点やリースバック等を行っているのも強みの一つです。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ約2300店
LIXIL不動産ショップ開業資金

LIXIL不動産ショップ公式サイト

SUMiTAS

SUMiTAS
  • 賃貸仲介業+αのビジネスモデル
  • 新規事業で人材確保とキャリアアップ
  • 売買仲介業の独自ノウハウを提供

SUMiTASは、賃貸仲介企業に売買仲介業を提案し、不動産業界にイノベーションを起こすことを目的に生まれた売買仲介の不動産フランチャイズです。

SUMiTAS創業から30年以上の歴史の中で培った、不動産の買い方・売り方のノウハウ「SUMiTASメソッド」を提供することにより、不動産未経験であっても結果を出せるでしょう。

宅建免許取得、店舗選定サポート、事業計画書作成、創業資金借入支援、不動産基礎講座、入店研修、スタッフ採用のサポート、宅建士採用のサポートなどオープンまでに手厚いサポートを受けられるのも魅力です。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
加盟金:100万円(税別)
その他要問合せ
固定月額5万円(税別)
オプション費用は別途
要問い合せ76店
SUMiTAS開業資金

SUMiTAS公式サイト

仲介以外の不動産フランチャイズ3選

仲介以外の不動産フランチャイズを紹介します。特徴的なフランチャイズもあるので、気になるものは公式サイトをチェックしてみましょう。

注文住宅の相談窓口

注文住宅の相談窓口
  • 本部と加盟店がノウハウや情報の共有でともに成長していくシステム
  • 住宅相談事業を0から立ち上げ可能なマニュアル、ツールの提供
  • 持続的な成長をサポート

注文住宅の相談窓口は、住宅相談所の全国フランチャイズチェーンです。

フランチャイズ加盟店には、運営するうえで必要なツール一式および0ベースから立ち上げ可能なマニュアルを提供します。すでに独自ブランドを持ち住宅相談所を運営している場合も、グループとしての加盟契約も締結可能です。

加盟店が持続的に成長できるようなシステムとして「情報共有会」や「WEB広告ミーティング」「全国大会」があります。ここでは他の加盟店との関係強化を図ったり本部からの訪問による情報やノウハウの共有をしたりできます。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ50店舗以上
注文住宅の相談窓口開業資金

注文住宅の相談窓口公式サイト

プロシードネットワーク

プロシードネットワーク
  • 自宅開業可能
  • 未経験でも短期間でプロに
  • 本部からの案件紹介あり

プロシードネットワークは、ルームチェック代行を行います。プラスαの付加価値を付けたサービスで、顧客満足度の高いお部屋の立会い代行を行います。独自のノウハウで結果にこだわり、リピート率が非常に高いです。

プロシードネットワークならではの強みが多く、店舗不要で一人でも自宅開業が可能な点、未経験でも短期間でプロになれる点、本部より案件の紹介がある点、初期投資が低く高収益経営が可能な点などが挙げられます。

FREEとBASICの二つの契約プランがあるため、自身のスタイルに合わせてプランを選べます。

開業資金 FREE/BASICロイヤリティ FREE/BASIC契約期間加盟店舗数
加盟金:0円/通常585万円キャンペーン価格385万円
月会費:12万円/3万円
保証金:20万円/20万円
研修費:25万円/25万円
システム利用料:1万円/1万円
売上の16%/売上の8%
※月売上50万未満の場合定額5万円
5年or10年42店舗
プロシードネットワーク開業資金

プロシードネットワーク公式サイト

店舗そのままオークション

店舗そのままオークション
  • 粗利の高い手数料収益
  • 出回る前の物件情報の獲得ができる
  • 自社商材・サービスの販路拡大に役立つ

店舗そのままオークションは「店舗開業アドバイザー」というポジションから、居抜き店舗紹介だけでなく店舗開業に必要なサービス・商品の提案も併せて行います。

店舗そのままオークションのシステムを社内に導入することにより、出回る前の物件情報の獲得、独立・出店を考える見込み顧客の獲得、居抜き店舗のマッチングによる手数料の獲得、開業にまつわるビジネスチャンスの獲得などにつながり、本業強化や新規ビジネスの立ち上げに活用できます。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ6000店舗以上
店舗そのままオークション開業資金

店舗そのままオークション公式サイト

幅広い業態がある不動産業では、独立の準備は慎重に

不動産業には、賃貸仲介や売買仲介、不動産管理など、幅広い業態があります。独立する際には、自分の強みや経営戦略を踏まえて、適切な業態を選ぶことが重要です。競争が激しい業界でもあるため、他社との差別化を図ることも大切です。

フランチャイズを活用することで、知名度やブランド力、ノウハウ、サポートなどを活用することができます。しかし、加盟金やロイヤリティなどの費用が発生するほか、本部のルールや規定に従わなければならないなどのデメリットもあります。

フランチャイズに加盟するなら、業態や立地はもちろん、加盟するチェーンも慎重に選ばなくてはなりません。

本記事で紹介したフランチャイズのなかに気になるところがあったら、まずは公式HPをチェックしてみてください。加盟費やロイヤリティ、詳しいサポート内容など、わからないことがあったら問い合わせをしてみましょう。なるべくたくさんのチェーンの情報を集め、自分に合ったところを選ぶことが大切です。

バー経営に必要な資金や年収の目安を公開!成功のコツ、未経験者にもおすすめのフランチャイズ4選

バー経営を成功させる7つのコツを伝授!集客やリピーター獲得、コスト削減など、バー経営の成功に欠かせないポイントをわかりやすく紹介します。ほかにも開業資金や年収の目安、開業までの流れなど、夢を実現するために必要なことを漏れなくお伝えします。

バー経営者の平均年収は300万円ほど

バー経営者の平均年収は、200万円から300万円前後と言われています。300万円という金額はあくまで目安であり、それより低い人も高い人もいます。

バー経営者の年収は、オーナー自らが店頭に立つかどうかによっても変わってきます。自分でバーを持ち、接客していきたいという場合は、オーナー自ら店頭に立ち、基本的に1店舗に専念することになるでしょう。その一方、経営に専念するタイプのオーナーは多店舗展開しやすく、その分年収も伸ばしやすいです。

オーナー自らが店頭に立つ場合は、接客や調理などの業務に時間を割かなければならないため、経営に割ける時間が限られてしまいます。そのため、売上を大きく伸ばすことが難しくなり、収入も抑えられやすくなります。

一方、経営に専念するタイプのオーナーは、スタッフに接客や調理を任せることで、経営に時間を割くことができます。そのため、売上を伸ばすための戦略を立てたり、新店舗の展開を考えたりすることができるようになります。

バーの開業資金は1,000万円ほど

バーの開業にかかる初期費用は、店舗の規模や立地、内装や設備のグレードなどによって大きく変わってきます。一般的には、500万円から1,000万円程度が目安とされています。

初期費用

バーの開業にかかる初期費用の主な内訳は、以下のとおりです。

  • 物件取得費(賃料や敷金、礼金など):200万円~300万円
  • 内装工事費:100万円~500万円
  • 設備費(厨房設備、冷蔵庫、照明など):100万円~500万円
  • 備品費(グラス、カクテルセット、ワインセラーなど):50万円~100万円
  • 広告宣伝費:50万円~100万円

物件取得費は、バーを開業するうえで最も大きな費用となります。賃貸物件の場合は、敷金・礼金・保証金として、物件の1~2ヵ月分の家賃を用意しておく必要があります。また、買取物件の場合は、購入代金として数百万円から数千万円の資金が必要となります。

内装工事費は、バーの雰囲気やコンセプトに合わせて、デザインや設備を整える費用です。内装のグレードによって費用は大きく異なりますが、最低でも数百万円はかかると考えておきましょう。

厨房設備費は、バーで提供するドリンクやフードを作るための設備を導入する費用です。バーテンダーが使うミキサーやカクテルグラスなどの基本的な設備に加え、ワインセラーや製氷機などの設備も必要となる場合があります。

ほかにも備品の購入や開業前の広告宣伝などに費用がかかります。これらの費用は金額を調整しやすいものの、集客に密接に関わる部分でもあるため、慎重に考えなければなりません。

運転資金

バーを開業する際には、開業後半年分の運転資金を貯めておくことをおすすめします。運転資金とは、バーの運営に必要な資金のことで、家賃や人件費、仕入れ費、広告宣伝費などが挙げられます。

バーのオープン後、軌道に乗るまでには一定の期間がかかります。その間、売上が少ないため、運転資金がなければ、生活費や運営費を賄うことが難しくなります。

そのため、開業前に半年分の運転資金を貯めておくことで、万が一のリスクに備えることができます。また、開業後の経営に専念することができ、よりスムーズにバーを軌道に乗せることができるでしょう。

生活資金

バーを開業する際には、1年分の生活資金を貯めておくことをおすすめします。ここでいう生活資金とは、バーを開業するオーナーの生活費のことです。

バーのオープン後、軌道に乗るまでには一定の期間がかかります。開業準備や開業後の経営にも時間と労力がかかるため、アルバイトや副業で収入を得ることが難しい場合もあります。

万が一のリスクに備えるために、生活資金を確保しておきましょう。これにより精神的な余裕が生まれ、経営判断を誤るリスクを抑えられます。

バーの種類

バーの種類は大きく5つに分けられます。それぞれの特徴や適した立地、主なターゲット層を紹介するので、バー経営の参考にしてください。

オーセンティックバー

オーセンティックバーとは、お酒の種類が豊富で、カクテルやウイスキーなどの専門知識を持ったバーテンダーが在籍する、本格的なバーのことです。カウンター席がメインで、落ち着いた雰囲気の中で、ゆっくりとお酒を楽しむことができます。

オーセンティックバーは、主に繁華街や高級住宅街などに立地しています。ターゲット層は、20代後半から30代以上の、お酒をじっくり味わいたい人や、カクテルやウイスキーなどの知識を深めたい人などです。

ショットバー

ショットバーとは、お酒を1杯ずつ注文して飲むスタイルのバーです。カウンター席がメインで、気軽に立ち寄って、お酒を楽しむことができます。

ショットバーは主に都心の繁華街や、駅前などに立地しています。ターゲット層は20代から30代の気軽にお酒を楽しみたい人や、お酒の種類をいろいろ試したい人などです。

スタンディングバー

スタンディングバーとは、カウンター席と立ち飲みスペースがメインのバーです。気軽に立ち寄って、お酒や軽食を楽しむことができます。

スタンディングバーは、主に繁華街や駅前などに立地しています。省スペースで経営できるため、マンションやビルの1階に、こじんまりとした店舗を構えることも多いです。ターゲット層は、20代から30代の、気軽にお酒を楽しみたい人や、サクッと飲んで帰りたい人などです。

カフェバー

カフェバーとは、カフェとバーの要素を融合させたバーです。コーヒーや紅茶などのカフェメニューと、ビールやカクテルなどのバーメニューを両方提供しています。

カフェバーは、主に繁華街やオフィス街などに立地しています。ターゲット層は、20代から30代の、お酒を楽しみながら、食事や軽食もしたい人や、ゆったりとおしゃれな雰囲気の中で過ごしたい人などです。

ダイニングバー

ダイニングバーとは、食事とドリンクを楽しめるバーのことです。テーブル席がメインで、ゆったりとお酒と食事を楽しむことができます。

ダイニングバーは、主に繁華街や住宅街などに立地しています。ターゲット層は、20代から40代のお酒と食事を一緒に楽しみたい人や、デートや女子会などにも利用したい人などです。

【10ステップ】バーを開業するまでの流れ

バーを開業するまでの流れを10のステップに分けて紹介します。開業準備を始めてから実際に開業するまでの目安期間は1年です。スケジュールを立ててから準備に取り掛かりましょう。

STEP1.ターゲット・コンセプト決め

バーを開業する1つ目のステップは、「ターゲット・コンセプト決め」です。

バーを開業する前に、まずはターゲット層とコンセプトを決めましょう。ターゲット層とは、バーに来てほしいお客さんのことです。コンセプトとは、バーの雰囲気や提供するサービスなどです。

ターゲット層とコンセプトが決まれば、それに合わせて集客戦略を立てることができます。例えば、若者をターゲットにしたバーであれば、SNSや口コミを活用した集客が効果的です。一方、ビジネスマンをターゲットにしたバーであれば、会社帰りの通勤ルートや駅近くに立地するとよいでしょう。

ターゲット・コンセプト決めは、バー開業の根幹に関わる重要な工程です。慎重に検討して、自分だけのバーを創り上げましょう。

STEP2.市場調査と立地選び

バーを開業する2つ目のステップは、「市場調査と立地選び」です。

市場調査とは、ターゲット層のニーズや競合店の状況などを調査することです。立地選びとは、バーをどこに開くかを決めることです。

市場調査と立地選びは、バー開業において重要な工程です。市場調査をしっかりと行うことで、ターゲット層のニーズを把握し、競合店との差別化を図ることができます。また、立地選びをしっかりと行うことで、バーの集客力を高められます。

STEP3.事業計画書の作成

バーを開業する3つ目のステップは、「事業計画書の作成」です。

事業計画書とは、バーの経営方針や目標、予算などをまとめた書類です。

事業計画書は資金調達のために必要です。金融機関や投資家は、事業計画書を見て、バーの経営が成功するかどうかを判断します。

また、事業計画書は経営の指針としても重要です。事業計画書に沿って経営をすることで、目標を達成しやすくなります。

STEP4.物件探し

バーを開業する4つ目のステップは、「物件探し」です。

物件探しでは、以下のポイントを押さえましょう。

  • ターゲット層に合った立地
  • 必要な広さ
  • 内装工事が可能な物件
  • 賃料や保証金

これはバー開業において重要な工程です。ターゲット層に合った立地で、必要な広さがあり、内装工事が可能な物件を探しましょう。

物件探しでは、内装工事を依頼する業者と一緒に物件の見学をするのが好ましいです。内装工事の業者は、物件の構造や設備などについて、専門的な知識を持っています。そのため、業者と一緒に物件を見学することで、物件の特徴や改装の可能性を正しく把握することができます。

また、業者と一緒に物件を見学することで、内装工事の見積もりを出してもらうこともできます。複数の業者に見積もりを出してもらい、比較検討することで、よりよい条件で内装工事を依頼することができます。

STEP5.資金調達

バーを開業する5つ目のステップは、「資金調達」です。

バーを開業するためには、物件の賃料や内装工事費、仕入れ費など、さまざまな費用がかかります。これらの費用を賄うために、資金調達が必要です。バー開業の資金調達の主な方法として、融資とクラウドファンディングの2つが挙げられます。

融資とは、金融機関からお金を借りる方法です。融資を受けるためには、事業計画書を作成して、金融機関に提出する必要があります。

クラウドファンディングとは、インターネットを通じて、不特定多数の人からお金を集める方法です。クラウドファンディングを受けるためには、プロジェクトページを作成して、支援者を募る必要があります。

STEP6.仕入先選び

バーを開業する6つ目のステップは、「仕入先選び」です。

仕入先とは、バーに必要な食材や飲料を仕入れる業者のことです。仕入先選びは、バーの経営に大きく影響します。価格や品質などを考慮し、お店に合う業者を探しましょう。

価格は仕入先を選ぶ際に最も重要なポイントです。できるだけ安い価格で仕入れることができれば、バーの経営に大きなメリットになります。

品質も重要なポイントです。バーの信頼を高めるためには、高品質の食材や飲料を仕入れることが大切です。

商品を安定供給できるかどうかも重要なポイントです。バーの営業を継続するためには、安定的に食材や飲料を仕入れることができる仕入先を選ぶ必要があります。

STEP7.内装工事と設備購入

バーを開業する7つ目のステップは、「内装工事と設備購入」です。

内装工事とは、バーの雰囲気や空間を作り出すための工事です。設備購入とは、バーで使用する設備を買い揃えることです。

内装工事と設備購入は、バーの経営に大きな影響を与えます。バーの雰囲気や空間を演出することで、集客を促進できるでしょう。

STEP8.スタッフの採用・育成

バーを開業する8つ目のステップは、「スタッフの採用・育成」です。

スタッフはバーの顔であり、サービスの質を左右する重要な存在です。そのため、採用・育成には十分に力を入れましょう。

接客スキルは、バーのスタッフとして必須のスキルです。バーの雰囲気やコンセプトに合った人柄であれば、バーの雰囲気を損なうことなく、お客さまに喜んでもらえる接客ができます。チームワークを大切にする人であれば、スタッフ同士で協力して、より良いサービスを提供できます。

また、採用の際には、履歴書や面接だけでなく、実際に接客してもらうことも大切です。実際に接客してもらうことで、その人の接客スキルや人柄をより正確に判断できます。

STEP9.資格の取得・届出

バーを開業する9つ目のステップは、「資格の取得・届出」です。バーを開業するためには、次のような資格・届出が必要です。

【食品衛生責任者】

飲食店の衛生管理を担うための資格です。都道府県知事が定めた講習を受講することで取得できます。

【防火管理者】

特定防火対象物である飲食店の防火管理を担うための資格で、店舗の収容人数が30名を超える場合に必要です。防火講習修了者か防火・防災に知識がある人で、都道府県知事に選任されます。

【飲食店営業許可】

飲食店を営業するために必要な許可です。管轄の保健所に申請することで取得できます。

【深夜酒類提供飲食店営業開始届出】

深夜酒類提供飲食店営業開始届出は、午後11時から午前5時までの時間帯に酒類を提供する場合に必要な届出です。管轄の警察署に提出します。

各資格の詳細やその他の資格については、こちらの記事で紹介しています。

STEP10.プレオープン・オープン

バーを開業する最後のステップは、「プレオープン・オープン」です。

プレオープンとは、本番のオープン前に、お客さまを招待して営業するイベントのことです。これを行うことで、接客やオペレーションの確認、お客さまの反応を把握すること、実際にお店を利用してもらい評判を広めてもらうこと(宣伝)などができます。

プレオープンでは、本番さながらのサービスを提供するとともに、お客さまからのフィードバックを取り入れましょう。

プレオープンを経て、いよいよオープンです。オープンに向けて、メニューやドリンクの準備やスタッフの最終研修など、最終確認を行います。

ここまで準備してきたことを胸に、オープンに向けて全力で取り組みましょう。

バー経営を成功させる7つのコツ

バー経営を成功させる7つのコツを紹介します。ほんの少しの心がけや行動の違いが、経営の成否を分けます。これらを意識し、安定経営を目指しましょう。

コツ1.立地選びでは実地調査と情報収集が大切

バー経営を成功させる1つ目のコツは、「立地選びでは実地調査と情報収集が大切」と意識することです。

バー経営の成功には、立地選びが重要なポイントです。出店候補地の人口データを集め、実際にその場所の様子を見てみることで、ターゲット層が集まるかどうかを判断しましょう。

人口データでは、年齢や性別だけでなく、どのような世帯が多いのかも調べておきましょう。カフェバーのような昼も営業する店舗の場合、日中と夜間の人口の変動も知っておくとよいでしょう。

また、実際にその場所の様子を見てみることも大切です。周辺のお店や施設、交通の便などをチェックしましょう。

コツ2.集客施策を学び、実践する

バー経営を成功させる2つ目のコツは、「集客施策を学び、実践する」ことです。

バー経営において、集客は最も重要な課題のひとつです。新規のお客さまにお店を知ってもらうためには、さまざまな集客施策を学び、実践する必要があります。

新規集客の具体的な方法としては、以下のようなものが挙げられます。

  • チラシやポスターの配布
  • 新聞や雑誌の広告
  • インターネット広告
  • イベントやキャンペーンの開催
  • 口コミやSNSの活用

どの集客施策が効果的かは、ターゲット層やお店の雰囲気などによって異なります。ターゲット層に合わせた集客施策を実施することが大切です。

また、複数の集客施策を組み合わせて行うことで、より効果的な集客を実現することができます。

集客について詳しく知りたい方にはこちらの記事がおすすめです。

コツ3.一見さんが入りやすくなる工夫をする

バー経営を成功させる3つ目のコツは、「一見さんが入りやすくなる工夫をする」ことです。

バーは、お客さまが一人でも気軽に立ち寄れるようなお店であることが大切です。一見さんが入りやすくなる工夫をすることで、新規のお客さまを呼び込むことができます。具体的には、次のようなことを意識しましょう。

  • お店の外観や内装を明るく、開放感のあるものにする
  • 店頭にメニューやドリンクの写真を掲示する
  • スタッフの接客を丁寧にする
  • ワンドリンク制やフードメニューを充実させる

また、一見さんがお店の雰囲気やコンセプトを理解できるように、WebサイトやSNSでの情報発信を充実させることも大切です。

コツ4.リピーター獲得の努力を惜しまない

バー経営を成功させる4つ目のコツは、「リピーター獲得の努力を惜しまない」ことです。

新規のお客さまを呼び込むことも大切ですが、リピーター獲得に力を入れることも重要です。リピーターは、お店のファンになってくれるので、安定した売り上げにつながります。

丁寧に接客することはもちろん、お客さまのニーズや好みを把握したり、時には特別感を演出したりすることも大切です。また、イベントやキャンペーンを定期的に開催することで、お客さまの再来店のモチベーションを高められます。

これらと併せて、お客さまの声を積極的に集め、店舗改善につなげていきましょう。

コツ5.紹介・口コミほど強い集客はない

バー経営を成功させる5つ目のコツとして、「紹介・口コミほど強い集客はない」ということを常に頭においておきましょう。

口コミはお客さまの満足度やお店の雰囲気など、実際にお店を利用した人の生の声を伝えることができます。紹介・口コミによってお店を知ったお客さまは、すでにお店に好意を持っているため、リピーターになる可能性が高くなります。

紹介・口コミを増やすには、継続的な努力が必要です。接客やサービスを充実させることで、お客さまに満足感を与えることを心がけましょう。また、お客さまに紹介や口コミを促す仕組みを作ることで、お客さまが紹介や口コミをしやすくなります。

先ほどの文章の続きとして、「支払い方法を充実させる」について簡単に紹介してください。

コツ6.支払い方法を充実させる

バー経営を成功させる6つ目のコツは、「支払い方法を充実させる」ことです。

現代では、現金以外の支払い方法が普及しています。クレジットカードや電子マネー、QRコード決済など、さまざまな支払い方法に対応することで、お客さまの利便性を高めることができます。

次のような支払い方法に対応し、お客さまにとって利用しやすいお店を作りましょう。

  • クレジットカード
  • 電子マネー
  • QRコード決済
  • デビットカード
  • プリペイドカード

コツ7.削れるコストと削ってはいけないコストを見極める

バー経営を成功させる7つ目のコツは、「削れるコストと削ってはいけないコストを見極める」ことです。

バー経営においては、コストを削ることも重要です。しかし、削ってはいけないコストを削ってしまうと、お店の品質やサービスが低下し、お客さまの満足度が下がってしまいます。

削れるコストと削ってはいけないコストの例として、次のようなものが挙げられます。

【削れるコスト】

  • 光熱費
  • 通信費
  • 消耗品費
  • 人件費(非効率な業務)

【削ってはいけないコスト】

  • 食材費
  • 人件費(接客やサービスに直接関わる業務)
  • 設備費

光熱費や通信費は契約する業者やプランを見直すことで、比較的簡単に削れます。まずは各種契約の見直しから始めてみましょう。

未経験からバーを経営したい人必見のフランチャイズ4選

未経験からバーを経営したい人におすすめのフランチャイズを紹介します。

お酒の美術館

お酒の美術館
  • お酒がワンコインから楽しめる
  • サクッと立ち寄れる日本初のコンビニバー
  • 圧倒的な仕入れ力と卸価格による低コスト高利益率


お酒の美術館は、世界中のお酒を取り揃えており、希少なウイスキーやオリジナルブレンドのウイスキーを使ったハイボールが楽しめるバーです。オールドボトルの品揃えは業界随一であり、リーズナブルで楽しめる価格設定で、幅広いお客様に楽しんでいただけます。

特別な方法を使った仕入れにより、一般の酒屋には真似できない品揃えと卸価格を実現しています。いっぱいあたりの原価率は5%でフード提供もないことから、低コストで高利益率な運営が可能です。

店舗はコンビニや駅構内で出店できるため、流動的にお客様を集客可能です。また、コンビニが集客のきっかけとなり、宣伝広告費も不要になります。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
加盟金:150万円
研修費:150万円
什器備品:45万円
初回仕入:75万円
保証金:50万円
10万円/月要問い合わせ要問い合わせ
お酒の美術館開業資金

お酒の美術館公式サイト

SHOTBAR MAO

SHOTBAR MAO
  • 開店までのスピードが速い
  • 飲食店経営初心者でも始めやすい
  • 資金面、営業面での本部からの手厚いサポート

SHOTBAR MAOは、カラオケやダーツがあり、大人数でも少人数でも楽しめるショットバーです。飲食店事業を核とした総合コンサルティングを務めるMJSホールディングスが、培った経営ノウハウをもとにしてSHOTBAR MAOのフランチャイズ事業を行っています。

BARビジネスは原価率が低く、ロスが少ないという点において、ほかの飲食店経営に比べて運営しやすいです。SHOTBAR MAOではさらに、顧客のリピート率を上げるために各店での成功事例を共有したり、本部から資金面や営業面で丁寧なサポートが受けられたりといった特徴があります。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ17店
SHOTBAR MAO開業資金

SHOTBAR MAO公式サイト

CONA

CONA
  • 集客力が高い
  • 効率化されたオペレーション
  • 居抜き物件活用により初期投資を抑えられる

CONAは、手作りピザをリーズナブルな価格で提供するカジュアルなイタリアンバルです。幅広い年齢層に支持され、さまざまな地域に出店しています。

ピザやワインをリーズナブルに提供できるというCONAの背景には効率化された調理オペレーションがあります。分量や工程が細かく記載されたレシピデータにより業務の効率化を図っています。

居抜き物件を活用できるので初期投資額を抑え、早期回収が可能である点も大きな魅力です。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
契約金:150万円(税別)
契約保証金:100万円
研修費:契約金に含む
開業支援:14日間 30万円(税別)別途実費負担あり
15万円(税別)要問い合わせ43店
CONA開業資金

CONA公式サイト

PRONTO

PRONTO
  • 高い知名度と集客力
  • カフェとサカバの二面性で安定した収益
  • 長年の経験と研究による経営ノウハウを詰め込んだFCパッケージの提供

PRONTOは、働く人をターゲットとし「昼はカフェ、夜はサカバ」という二面性をキーワードに空間を提供しています。サントリーグループの飲食事業として創業35周年を迎え、時代に合わせさまざまな商品や店舗を展開しています。

PRONTは飲食業としての長年の経験と研究によって開発した経営ノウハウをFCパッケージとして提供しており、これを活用することで顧客へのサービス・店舗運営に専念できるというメリットがあります。

さらに、各業態によって店舗の取り組みを表彰したり、従業員のモチベーション・QSC向上を目的とした各種コンテストを年間で行っているのも特徴です。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
5,000万円~(物件取得費別途)3%5年目安約300店舗
PRONTO開業資金

PRONTO公式サイト

バー経営の魅力は、誰かの大切な居場所をつくれること

バー経営の魅力は、誰かの大切な居場所をつくれることです。

バーは、人々が集い、語り合い、心を癒す場所です。バー経営者は、そんな場所をつくることで、人々の生活に彩りを添えることができます。

もちろん、バー経営にはさまざまな課題があります。集客やリピーター獲得、コスト削減など、経営者としてのスキルや努力が求められます。

しかし、それらの課題を乗り越えて、自分の理想とするバーを実現することができれば、大きなやりがいを感じられるでしょう。

バー経営に興味がある方は、ぜひ今回紹介したコツを参考にして、自分の夢を実現してください。

コンビニ大手3社+デイリーヤマザキのフランチャイズを徹底比較!加盟金やロイヤリティも一覧で紹介

コンビニフランチャイズは、知名度やブランド力の高さ、ノウハウの蓄積など、多くのメリットがあります。本記事では、コンビニフランチャイズのメリットとデメリット、各社の特徴を解説します。加盟金とロイヤリティも一覧表で比較しているので、ぜひ参考にしてください。

他業種と比べたコンビニフランチャイズのメリット

コンビニフランチャイズは、日本国内で最も人気のあるフランチャイズのひとつです。その理由は、他業種のフランチャイズと比べても圧倒的な知名度とノウハウ、多店舗展開のしやすさにあります。

コンビニフランチャイズは全国に数万店舗以上が展開されている、誰もが知っているブランドです。マニュアルやルールが他業種のフランチャイズと比べても細かく、店舗ごとの差もほぼありません。

お客さまは店舗単位ではなくブランド単位でお店を見る傾向が強く、そのため集客に困ることが少ないです。

コンビニフランチャイズ本部には、長年の経営経験と膨大な店舗のサポート経験・データに基づくノウハウが豊富に蓄積されています。他業種のフランチャイズと比べてもノウハウが充実していて、未経験者でも開業後の経営を軌道に乗せやすいでしょう。

また、コンビニは比較的低コストで開業できます。資金力に余裕があれば、複数店舗の経営を目指すこともできます。

他業種と比べたコンビニフランチャイズのデメリット

コンビニフランチャイズのデメリットは大きく分けて2つ、「他業種と比べて高いロイヤリティ」と「細かなルールときつい縛り」です。

フランチャイズに加盟するには加盟金とロイヤリティを支払わなければなりません。コンビには他業種と比べて加盟金や開業資金は抑えやすいものの、ロイヤリティは割高です。ロイヤリティ10%以下、そもそもロイヤリティがないという業種もあるなか、コンビニのロイヤリティは粗利益の半分ほどが一般的です。

フランチャイズには本部が決めたルールがあり、加盟店はそれを守って店舗を運営しなければなりません。これはどの業種でも同じですが、コンビニは特にルールが細かく、縛りがきついと感じるかもしれません。

しかし、裏を返せば「成功法則が確立されているからこそ、ルールが細かく厳しい」ともいえます。本部のルールを細かく守らなければならないとネガティブに捉えるのではなく、成功への道がはっきりと示されていると捉えることもできるのです。

コンビニ4社のフランチャイズの加盟金・ロイヤリティを比較

ここからはコンビニ大手3社(セブンイレブン・ファミリーマート・ローソン)にデイリーヤマザキを加えた4社について、加盟金やロイヤリティなどの費用を比較していきます。それぞれのチェーンの特徴や強みも紹介するので、加盟チェーンを選ぶ参考にしてください。

ドミナント戦略とセブン銀行が特徴の「セブンイレブン」

セブンイレブンの強みはドミナント戦略とセブン銀行にあるといえます。

ドミナント戦略とは、特定のエリアに集中して店舗を展開する戦略です。セブンイレブンはこのドミナント戦略を徹底していて、地域によっては1km圏内に複数の店舗を展開しています。これにより顧客の利便性を高め、競合他社との差別化を図っています。

ただし、同じ地域に店舗が多いということは、自店の近くに新しくセブンイレブンができるリスクも高いということです。他ブランドならまだしも、セブンイレブン同士でお客さまの取り合いになるのは、精神的にも差別化の難しさから見ても痛いでしょう。

また、セブンイレブンは自社の銀行「セブン銀行」を提供しています。セブン銀行はセブンイレブンのATMはもちろん、他の場所でも利用できます。もちろん、セブンイレブンのATMから他口の口座を利用することもできます。セブン銀行のATMは対応した金融機関が多く、お金を下ろしたり振り込んだりするついでに、コンビニで買い物や食事をする人も多いです。

セブンイレブン公式サイト

セブンイレブンの加盟金

セブンイレブンの加盟金は比較的高い部類です。土地・建物をオーナーが提供する場合でも260万円が必要なので、開業資金をしっかり貯めておきましょう。

契約タイプ加盟金備考
Aタイプ(土地・建物所有者)315万円土地・建物はオーナーが所有
Cタイプ(土地・建物提供者)260万円土地・建物はセブンイレブン本部が提供
セブンイレブンの加盟金

セブンイレブンのロイヤリティ

ロイヤリティは売上総利益に応じ、一定の割合で支払います。土地・建物をオーナーが用意するAタイプでは、ロイヤリティ率は売上総利益の43%(非24時間営業なら45%)です。本部から土地・建物を提供してもらうCタイプでは、売上総利益に次の表の「スライドチャージ率」をかけて計算します。

どちらのタイプでも満5年経過した開店月の翌月から、最大3%チャージ率が減額されます。

AタイプCタイプ24時間営業非24時間営業
24時間営業43%250万円以下の部分54%56%
非24時間営業45%250万~400万円の部分64%66%
400万~550万円の部分69%71%
550万円を越える部分74%76%
セブンイレブンのロイヤリティ

他企業との提携が特徴の「ファミリーマート」

ファミリーマートは、他企業との提携を積極的に進めています。ファミリーマートでの宅配サービスを開始したり、クレジット機能付きのファミマTカードを提供したり、コンビニだけでは提供できない新しい価値を創出してきました。

これらの取り組みは、ファミリーマートの顧客満足度の向上と、新たな収益源の創出につながっています。

最近ではレジ上に設置されたデジタルサイネージ(デジタル広告)が目を引きます。ほかにもam・pmやサンクスなどのコンビニを買収したり、ドン・キホーテと提携し商品を共同開発したり、新しい取り組みを次々に行っています。

ファミリーマート公式サイト

ファミリーマートの加盟金

ファミリーマートは加盟金の代わりとして、元入金を支払います。商品の代金や両替金の一部としてのお金で、金額は土地・建物の有無にかかわらず150万円です。

ほかにもスタッフ募集や研修時の交通費・宿泊費などを用意できることが契約条件として定められています。

ファミリーマートのロイヤリティ

ファミリーマートのロイヤリティは、内装工事費を負担するのかどうかで異なります。オーナーが負担する場合は開業時の負担が大きくなりますが、ロイヤリティは低くなります。

ロイヤリティは月額営業総利益に次の表のチャージ率をかけて計算します。オーナー負担のプランでは月額営業総利益が高くなるほどチャージ率が低くなっていくため、モチベーションの維持がしやすいでしょう。

内装工事費オーナー負担内装工事費本部負担
300万円以下の部分59%300万円以下の部分59%
300万~450万円の部分52%300万~550万円の部分63%
450万円を超える部分49%550万円を超える部分69%
ファミリーマートのロイヤリティ

他ブランドと異なるターゲティングに強み「ローソン」

ローソンは健康・高級志向のターゲティングを強みとしています。野菜や果物の品揃えを充実させたり、健康食品やオーガニック食品の販売したり、高級感のあるブランドイメージの構築に力を入れています。

これらの取り組みにより、他ブランドとは異なる客層の獲得に成功。「コンビニはローソンがいい」というファンも多いです。

100円ローソンやナチュラルローソンなど、幅広い業態を展開しているのも特徴です。他業種と比べて自由度の低いコンビニですが、地域や顧客層に合わせて、最適な業態を選択することができます。

ローソン公式サイト

ローソンの加盟金

ローソンの加盟金は土地・建物を本部が用意する場合で310万円、オーナーが用意する場合で210万円です。ただし、条件を満たすことで転居支援金として110万円が支援されます。

契約タイプ加盟金
土地・建物を本部が用意310万円
土地・建物をオーナーが用意210万円
ローソンの加盟金

ローソンのロイヤリティ

ローソンのロイヤリティは総粗利益高に対して、次の表のチャージ率をかけて計算します。粗利益が高くなるほどチャージ率は低くなり、特に粗利益600万円を越える部分のチャージ率は21%と群を抜いた低さです。

600万円を超えたらロイヤリティが21%になるわけではなく、600万円超えの部分にかかるロイヤリティが21%という計算方法ですが、売上が高くなるほどチャージ率が低い部分の割合が増えていきます。そのため、利益率も高くなっていきます。

土地・建物を本部が用意土地・建物をオーナーが用意
300万円以下の部分45%300万円以下の部分41%
300万~450万円の部分70%300万~450万円の部分36%
450万円を越えた部分60%450万~600万円の部分31%
※非24時間営業の場合各部分に3%加算600万円を超えた部分21%
※非24時間営業の場合各部分に3%加算
ローソンのロイヤリティ

リピーター獲得、地域密着に強み「デイリーヤマザキ」

デイリーヤマザキは、地域密着を重視しており、地域の顧客のニーズに合わせた店舗づくりを行っています。たとえば地域の特産品を使った商品やご当地名物をイメージした商品の開発に力を入れたり、地域の催事やイベントへの参加したりといった取り組みが挙げられます。

「コンビニなんてどこでも一緒」という消費者が多い中、地域密着のホッとするコンビニとして、他チェーンとは一線を画すブランディングを成功させたといえます。ブランドとしての方向性は違うものの、ローソンに近い戦略といえるでしょう。

もうひとつの特徴として、デイリーヤマザキでは焼き立てパンやできたてお弁当など、店内で調理した商品を販売しています。オーナーは自分(お店)で商品を作り、販売するというやりがい・楽しさを味わえるでしょう。これもまた、他のコンビニにはない魅力です。

デイリーヤマザキ公式サイト

デイリーヤマザキの加盟金

デイリーヤマザキの加盟金は、デイリーホットの有無で変わります。デイリーホットとは、パンやお弁当を店舗内で製造し、できたての商品を提供するシステムで、デイリーヤマザキならではの売りといえます。

店舗タイプ加盟金
デイリーホットあり店舗220万円
デイリーホットなし店舗180万円
デイリーヤマザキの加盟金

デイリーヤマザキのロイヤリティ

デイリーヤマザキのロイヤリティは大手3社と比べて低いといえます。ロイヤリティは売上総利益に対し、次の表のチャージ率をかけて計算します。

土地・建物を本部が用意土地・建物をオーナーが用意
250万円以下の部分40%500万円以下の部分30%(非24時間営業なら32%)
250万~360万円の部分55%500万円を越える部分23%(非24時間営業なら25%)
360万円を越える部分65%デイリーホット商品18%
デイリーホット商品27%
デイリーヤマザキのロイヤリティ

縛りが多いコンビニだからこそ、どのフランチャイズに加盟するかは慎重に

コンビニフランチャイズは知名度やブランド力の高さ、圧倒的なノウハウとサポート力など、他業種のフランチャイズに比べて多くのメリットがあります。

その一方で、ロイヤリティが他業種と比べて高い、本部のルールが厳しく自由度が低いなどのデメリットもあります。

だからこそ、コンビニを開業するときは加盟するフランチャイズを慎重に選ばなければなりません。消費者として利用しているときは「コンビニなんてどこも一緒でしょ」と思っていた方も、本記事を読み、認識が変わったと思います。

まずは大手3社、できればデイリーヤマザキも加えた4社の説明会や相談会に参加してみましょう。

【業態別】カフェの開業資金とその内訳は?資金の内訳や運転資金・生活資金についても解説

おしゃれなカフェを開業するのに憧れている方は少なくないでしょう。「カフェは特別な調理器具が必要なイメージもないし安く抑えられる?」と思う方もいるかもしれません。そんなカフェの開業資金とその内訳について解説していきます。

カフェのスタイルで開業資金は大きく変わる

カフェとひとことにいっても、どのようなスタイルで開業するかはさまざまです。店舗を持ちたいのか、自宅で開業したいのか、キッチンカーで移動式にしたいのかなど、さまざまです。それぞれの方法で開業するのにどれほどの資金がかかるのか、解説していきます。

店舗を用意する場合は1,000万円前後

店舗を用意してカフェを開業したいのであれば1,000万円前後の開業資金がかかります。店舗となる不動産を取得しなくては行けないため、最も開業資金がかかるスタイルです。

自宅を改装する場合は700万円ほど

自宅を改造してカフェを開業すると、700万円ほどの開業資金がかかります。内装工事をしたり、設備を揃えたりする必要はあるものの、店舗を持つときと違って物件の取得は必要ない分開業資金を抑えられます。

キッチンカーなら200万円ほど

開業資金を抑えたいのであれば、200万円ほどで開業できるキッチンカーの検討をおすすめします。キッチンカーであれば店舗や自宅ほど広くないため設備もミニマルなもの限られます。そのため全体的な費用も抑えらるのです。キッチンカーを買ってしまえば、ランニングコストがかからないのもポイントです。

カフェの開業資金の内訳

カフェを開業する際、どのような費用がどれほどかかるのでしょうか。ざっくりと開業資金の内訳を解説していきます。

物件の取得費

150万円〜300万円

ただし物件の取得費用は立地や間取りによって大きく異なります。アクセスが良かったり、人気エリアであれば相場より高くなるでしょう。対してアクセスが良くなかったり、人通りがなかったりすると、費用は抑えられるかもしれません。

内装工事費

50万円〜300万円

内装工事は開業資金の中で最も比重が重いと言っても過言ではありません。お客さんに「また来たい」「素敵な空間」と思ってもらうためにも、内装は他店と差別化できる大きなポイントでもあります。こだわりのものをほどこしましょう。

設備の購入・レンタル費

100万円〜200万円

取り扱うメニューにもよりますが、カフェでよく見かけるオーブンやエスプレッソマシーンなどは高価な品物です。さらに厨房器具や冷暖房なども業務用を導入することになるため、家庭用の費用感で考えないように注意しましょう。

開業前人件費

0円〜20万円

何人雇うのか、社員なのか、アルバイト・パートなのかによって、開業前人件費は異なります。誰も雇わずひとりや家族だけで開業するのであれば、人件費はかかりません。

開業前仕入費

20万円〜50万円

費用はどれほどの規模の仕入れをするのかにもよって異なります。また、同じものを仕入れるにも仕入れ先によって料金が異なるケースは少なくありません。仕入れ先は十分に調査しておきましょう。

開業前広告費

50万円〜100万円

広告を打ったり、チラシを作ったり、販促方法はさまざまです。ただし、開業資金を抑えたいのであれば自身でSNSで集客する方法もおすすめです。

カフェ開業時は運転資金や生活資金も用意しよう

カフェを開業するにあたり、貯蓄ゼロでスタートしてしまうのはあまりにもリスクが大きいです。思うように売り上げが上がらず運転資金や生活資金が足りなくなってしまう可能性があります。安心してカフェを開業するためには、2つの資金を用意しておきましょう。

半年分の固定費を運転資金として用意

半年分の固定費を用意しておきましょう。カフェを運営するためには、毎月固定費がかかります。固定費は売り上げが高かろうが低かろうが必ず出ていくことになるお金です。そのため、少なくとも固定費分だけは黒字を売り上げを出していないと運営を続けていくのは難しくなってしまいます。

そこで半年分の固定費を用意しておくことで、半年間はカフェが軌道に乗らず赤字になってしまっても運営を続けられます。どんなに人気の出るカフェでも、オープン初日から行列店になれるのは難しいです。半年を目途に売り上げだけで生活を賄えるよう成長するために、運営を安定させていきましょう。

1年分の生活資金があると事業に集中しやすい

カフェの運営を満足にするためには、まずは健康第一です。生活基盤が整っていないと何かと体調を崩したり、身体を痛めてしまったりして満足のいくカフェ運営ができないかもしれません。

そこで、売り上げが安定するまでは貯金を切り崩しながら生活することになるでしょう。お金のことを気にしながらだと、人に喜んでもらえるようなカフェはできません。いざというときのためにも、1年分の生活費を用意しておけるのが望ましいです。

開業資金とリスクを抑えてカフェを開く方法

憧れのカフェの開業であっても、成功できるかどうかわからない不安もあることでしょう。なるべく開業資金とリスクを抑えて開業したいと思うものではないでしょうか。開業資金とリスクを抑えてカフェを開業する方法を3つお伝えします。自分でも挑戦できる方法がないか、チェックしてみてください。

資金調達時に自己資金割合を大きくする

カフェの開業に限らず、何か事業を興そうと思うと膨大な開業資金が必要になります。開業資金を満額自分で用意するのは難しく、多くの方は金融機関より資金調達をするでしょう。資金調達で自己資金が多いと、審査に通りやすくなります。大きすぎる額では社会的に信用の低い個人事業主だとなかなか借りられないケースも少なくはありません。

また、資金調達で得た費用は金利と合わせて返済が必要になります。そのため資金調達する額が低ければその分利子も少なくなり、返済が必要な額を抑えられるのです。カフェの開業資金を満額自己資金で用意するのは難しいです。ただし、開業資金を抑えたいのであればカフェを開業するまでになるべく自己資金でまかなえるように貯蓄しておけると良いでしょう。

フランチャイズを活用する

開業資金やリスクを抑えてカフェを開業したいのであれば、フランチャイズに加盟するのがおすすめです。フランチャイズに加盟すると1から自分で開業するよりも初期費用を抑えられます。店舗となる不動産の取得なども介入してもらえるため、より効果的に集客できる立地の物件を紹介してもらえるでしょう。

さらに、開業資金や毎月のロイヤリティの支払いをしていると経営のノウハウや集客方法を伝授してもらえます。カフェ経営のノウハウがなくてもフランチャイズであれば運営も安心してできるでしょう。

開業資金・運転資金を抑えやすいキッチンカーで開業する

「カフェといえばおしゃれな店舗!」というイメージの方は少なくないでしょう。しかし、店舗用の不動産を取得するのは初期費用も毎月の賃貸料も高くなってしまいます。

それに比べてキッチンカーであれば、車両を取得する金額も物件を契約するよりも安く抑えられる場合もあります。仮に購入費は物件取得よりも高くなってしまっても、毎月の運転資金は賃貸物件と比較したらかなり抑えられるでしょう。キッチンカーであればひとつの場所に囚われずに営業できるのも魅力です。

キッチンカーが気になる方には、こちらの記事がおすすめです。キッチンカーのメリット・デメリットや開業資金の詳細、未経験から開業できるフランチャイズを紹介しています。

カフェの開業資金は1,000万円が目安!運転資金や生活費も合わせると、1,500万円は用意しておきたい

カフェを開業するためには、だいたい1,000万円ほどかかります。もちろん全角自己資金でそろえる必要はないものの、なるべく開業資金を抑えたいのであれば資金調達する額を減らして自己資金を増やして用意しましょう。さらに開業資金1,000万円とは別で、半年分の運転資金と1年分の生活費500万円ほどを合わせて用意しておくことをおすすめします。経済的に余裕を持っておくことで、安心してカフェの開業が叶うでしょう。

フランチャイズで成功する人の特徴・事例・成功させるためのポイントを解説

フランチャイズが成功しやすい理由

新しく起業しようとしている人にとって個人で開業すべきなのか、フランチャイズに加盟するべきなのか迷っている方も多いと思います。一般的には個人の事業よりもフランチャイズに加盟するほうが成功率が高いといわれています。その理由はフランチャイズの完成されたシステムの恩恵を受けることが出来る為です。

フランチャイズに加盟する事により、本部の知名度が高いブランド力やロゴを活用することが出来ます。全く新しい店舗の場合、聞いたことがないブランドの店舗はお客様を集めることが案外大変です。しかし、知名度があるブランドを活用できれば、お客からの信頼も得られ、集客の手間も省けます。

また、ブランド力だけでなく、フランチャイズ本部のナレッジやシステムの活用もすることが出来ます。例えば、開業支援・税務法務サポート・人材サポート・販促サポートなどがあります。

このようにフランチャイズに加盟することで未経験では得られないメリットを得られ、成功につながると言われています。

フランチャイズが起業しやすい3つのポイント

なぜフランチャイズが起業しやすいと言われるのでしょうか。未経験など初めてでもフランチャイズが起業しやすい3つのポイントをご紹介します。

フランチャイズが起業しやすい3つのポイント

ブランド力を活用した集客力

1つ目は、ブランド力を活用できることです。ゼロから起業する場合に一つのハードルとなるのがどのようにお客様に知ってもらうのか、お店に来てもらうのかです。お客様も知らないお店よりも知っているお店に入りやすいです。フランチャイズに加盟すると、すでに認知が高いブランドを掲示できたり、本部による宣伝活動があったり、自身での活動以外にも集客につながります。

フランチャイズ本部からのマニュアルで再現性が高い

2つ目はフランチャイズ本部からマニュアルが共有される点です。起業する場合、店舗の運営、スタッフの集客、スタッフの教育などやることがたくさんありますが、初めての独立の場合勝手がわからない方もいると思います。フランチャイズは様々な経験や複数店舗の運営からナレッジを蓄積して様々なマニュアルを準備しています。初めての起業でもマニュアルを活用することで再現性が高い運営が可能です。

仕入れが低価格で品質が高い

3つ目は仕入れが低価格で行え、品質が高く行えることです。フランチャイズでは、本部が仕入れを大量に行ってくれるため、品質が高くても低価格で行なえます。1店舗の規模で店舗運営を行ってしまうと、どうしてもコストが余分にかかってしまい、店舗運営も大変です。しかし、フランチャイズに加盟することでコストも抑えることが出来ます。

フランチャイズで成功するオーナーの特徴

フランチャイズに加盟しても絶対に成功するわけではありません。フランチャイズで成功するといわれるオーナーの5つの特徴をご紹介します。

フランチャイズ本部からのノウハウを徹底的に活用する

1つ目は、フランチャイズ本部のノウハウを徹底的に活用する人です。フランチャイズではオリジナル性よりも本部が規定したマニュアル・ノウハウに沿って効率的に運営することが重要です。なぜならフランチャイズ本部は経験などからマニュアルやノウハウを作成しているからです。フランチャイズを成功させるためにもノウハウやマニュアルを徹底的に活用しましょう。

社内に事業理念を取り入れている

2つ目は事業理念を取り入れることです。事業理念を社内に取り入れることで社員やスタッフも理念に沿った行動をしてくれます。また、オーナー自身も理念に沿うことで、フランチャイズ本部からに沿った運営を常に意識することが出来ます。

フランチャイズ本部と良好な関係を築いている

3つ目はフランチャイズ本部と良い関係を築くことです。本部をコンサルタントやパートナーと捉えることで、なにか問題が起きたときや課題に直面したときに適切なアドバイスをもらうことが出来ます。逆に失敗したときには、フランチャイズ本部のせいにするなど責任転嫁は避けましょう。

経営者としての視点で物事を捉えている

4つ目は、経営者視点で物事を見ましょう。フランチャイズオーナー営者です。フランチャイズだからといって本部のいうとおりにしていればいいというだけではありません。オーナーとして、情報収集したり、ネットワークを築いたりすることでどう収益を伸ばせるのかを考えましょう。

顧客視点でサービス改善を常に考えている

5つ目は顧客視点で常に考えることです。フランチャイズだとしても顧客視点で考えて前もってサービス改善を検討しましょう。いまはデジタル技術や新たなサービスがどんどん登場しています。情報収集しながら顧客に最適なサービスを提供しましょう。

フランチャイズで失敗するオーナーの特徴

一方でフランチャイズで失敗するオーナーとはどのような人なのでしょうか?フランチャイズオーナーの特徴をご紹介します。

フランチャイズ本部の成功ノウハウを活用しきれていない

1つ目は、フランチャイズ本部の成功ノウハウを活用しきれない人です。起業したことでオーナーが独自のやり方を追求したいという方も多いかもしれません。しかし、フランチャイズ本部のノウハウはただの成功事例というわけではありません。事業内容や商品内容なども含めて検証されたノウハウです。特にビジネスを新しく始めた方は本部のノウハウを活用するようにしましょう。

経営者として主体性・責任者がない

2つ目は、経営者としての主体性がない人です。自分がオーナーの経営者という自覚を持たず、例えば失敗したときをすべて本部のせいにしてしまったり、責任逃れをしてしまったりするとなにか課題が出てきても解決出来ないかもしれません。フランチャイズであっても自身が責任者としての主体性を持つようにしましょう。

適切な人材配置が出来ない・人選ミスをしてしまう

3つ目は、人選ミスをしてしまう人です。フランチャイズを始める方も経営が得意というわけではありません。そのため人材配置をミスすることがよくあります。いくら友達や信頼があってもビジネスパートナーは異なります。本部からのノウハウを軸にどのような人材が適しているのかをちゃんと検討しましょう。

フランチャイズの成功事例5選

フランチャイズに関してご紹介してきましたが、具体的にフランチャイズの成功事例もご紹介します。

コンビニエンスストアで開業した成功事例

フランチャイズの代表的な業種としてコンビニエンスストアがあります。コンビニエンスストアで成功した事例をご紹介します。元アパレル企業に勤めていた方が、独立して他業種であるコンビニエンスストアのフランチャイズに加盟しました。

物売りという同じ業種でもアパレルは拘束時間が長かったり、流行り廃りに左右されていました。コンビニエンスストアでは、ある程度流行り廃りがあるが定番商品が決まっているため売上が安定していたり、売上がデータ化されて分析することでより売上アップを目指したり出来ました。

アパレルでのレジ打ちや接客などのスキルを活用することで成功した事例も一つです。

未経験から靴の修理で職をつけた成功事例

フランチャイズの利点の一つが未経験から始められるということです。子供が成人したことをきっかけに手に職をつけたいという方が靴の修理のフランチャイズに加盟しました。フランチャイズに加盟することで充実した研修制度があり、ゼロから技術を取得することが出来ました。その結果、フランチャイズとして成功することはもちろん、将来独立するなど選択肢を広げることにも繋がっています。

買取ビジネスでの成功事例

ご紹介するのは、企業の営業職からフランチャイズに加盟して買取ビジネスで成功した事例です。企業の営業職のときには、いくら営業しても自身の売上に繋がらないことを不満をきっかけに買取ビジネスのフランチャイズに参加しました。フランチャイズに加盟したことで、目利きや経営などのスキルを身に着けました。その結果、頑張れば頑張るほど売上アップに繋がりました。また売上だけでなく、充実度もアップしたそうです。

ビルメンテナンスでの成功事例

今別の仕事をしていても定年後も仕事を続けたいという理由からビルメンテナンスのフランチャイズに加盟しました。ビルメンテンナンスは、他のフランチャイズと比べても顧客紹介制度や売上保証もあり安心して起業ができたそうです。また、ビルメンテナンスは自分のペースで仕事を増やし、働く時間をある程度自由に調整ができることもメリットの一つです。

このように現在の仕事を繋げながら、副業としてフランチャイズに加盟していき徐々に本業にシフトしていくという方法もあります。しかし、フランチャイズの契約によっては副業禁止としているところもあるため気をつけましょう。

結婚相談所での成功事例

最後にご紹介するのは結婚相談所のフランチャイズに加盟して成功した事例です。主婦だったオーナーは昔からよく相談されるということを活かしたく、少額投資から成功した事例です。特に成功に繋がったのがフランチャイズ同士での情報交換ができるネットワークです。この情報交換で成功事例から失敗事例を聞けたり、女性視点だけでなく男性視点も聞けたり色々な情報を聞くことでフランチャイズを成功に導けました。

フランチャイズを成功させる3つのポイント

最後にフランチャイズを成功させるためのポイントをご紹介します。

販売管理・財務会計・労務など基本の徹底

1つ目は基本を徹底的に行うことです。フランチャイズ出会っても一般的な経営とは変わりません。販売管理・財務会計・労務などの店舗運営に関わるポイントを、本部からのマニュアルを活用しながら徹底して行うことです。ここで注意が必要なのはマニュアルがあるからといってそんなに簡単ではありません。意識してマニュアルの徹底を検討しましょう。

最適な人材配置と採用

2つ目は最適な人材配置と採用を行うことです。フランチャイズだとしてもオーナーだけでは店舗経営は行えません。本部のマニュアルを参考に、どのような人材が必要なのかを言語化して最適な人材の採用、そして配置を行いましょう。

フランチャイズ本部との良好な関係

3つ目はフランチャイズ本部と良好な関係を築くことです。フランチャイズ本部は一番のパートナーで、一番のコンサルタントです。なにか困ったときにすぐに相談ができるような良好な関係を築いておくようにしましょう。

焼肉屋開業の方法・準備・必要な資金|メリットやデメリット・成功のポイントを解説

焼肉屋開業に必要な資金・費用

焼肉は日本にとってもポピュラーな食事です。最近は特に一人焼肉など様々な形態での展開もあり焼肉屋を開業したいと思っている方も多いのではないでしょうか。今回は焼肉屋に必要な資金・費用・ポイントをご紹介します。

焼肉屋の開業資金・初期費用目安

費用項目目安金額
物件取得費300~780万円
内装工事費700~2800万円
厨房設備費270~2800万円
資格取得費3~6万円
広告宣伝費20~40万円
合計費用約1,300~5,000万円

焼肉屋に必要な開業資金は物件の立地や坪数にもよりますが、最低でも1,300万円、最大では5,000万円程度と幅があります。主な費用は、物件取得費、内装工事費、厨房設備費、資格取得費、広告宣伝費です。特に大きな割合を占めるのは物件取得費、内装工事費、厨房設備費です。焼肉屋の場合は冷蔵庫や調理台だけにとどまらず、ロースターやダクトの工事が必要になります。そのため居抜き物件を利用したり機器のリースも検討しましょう。また、フランチャイズに加盟することで初期費用が抑えられるものもあります。

焼肉屋の運営にかかる費用目安

費用項目目安金額
人件費90~255万円
賃貸料40~80万円
食材費140~370万円
広告宣伝費10~20万円
リース・水道光熱費10~30万円
合計費用約290~725万円

焼肉屋運営に必要な運転資金は、1ヶ月あたり300万‐700万円程度と言われています。主な項目は人件費、賃貸料、食材費、広告宣伝費、リース代、水道光熱費です。人材は売上の20-30%といわれていますが、処理が大変なお肉を提供したり創作料理を出す場合には更に人件費がかかる場合もあります。

また、食材費も一般的には30%程度と言われておりますが、高級焼肉の場合など食材費用がより高額になる可能性もあります。もし、フランチャイズに加盟する場合は上記に加えて更にロイヤルティの支払いが発生する場合もあります。

焼肉屋開業での収益や資金調達

焼肉屋開業での収益や資金調達に関してご紹介します。

焼肉屋の平均的な売上規模

焼肉屋の売上はもちろん規模や立地で変動もしますが、例をあげてご紹介します。例えばリーズナブルな価格帯の炭火焼肉『牛繁』の場合は25坪の店舗で売上は月400万円くらいと言われています。一方大阪等の関西圏を中心にしたフランチャイズ「大阪焼肉 ホルモン ふたご」は30席で重滝立地の場合月690万円、46席の商業立地の場合は月1,180万円といわれています。

融資・借入で資金をどのように確保するか

開業をするためには資金面をどのように手配するのかも大事です。その資金獲得方法として融資や借入があります。資金の調達先としては、日本政策金融公庫と民間銀行という選択肢があります。特に日本政策金融公庫は、信頼度が高い上に審査の期間が短いということもあり多くの開業者が申請しています。

また、それ以外にも国や自治体から様々な補助金・助成金制度が準備されているので活用するのもおすすめです。

焼肉屋開業の2つの方法

焼肉屋を開業するためには個人で1から作る方法とフランチャイズに加盟するという2つの方法があります。

1から個人で店舗を作り開業する

個人で1から店舗を作る場合は、メニューやサービス内容、内装などすべての面において自分の思い通りの店舗が作れます。例えば、素材にこだわることで競合との差別化が明確になります。

一方、個人で物件の契約から仕入先の確保、スタッフの雇用をすべてこなさなければいけないため開業までの手間はかなりかかります。このような手間を乗り越えてでも自身のイメージ通りの店舗を作りたいという方におすすめです。

焼肉屋のフランチャイズに加盟する

焼肉屋を開業するもう一つの方法がフランチャイズに加盟することです。フランチャイズに加盟するとは、本部にロイヤルティを支払うことでブランド名やノウハウなどを活用して開業する形式です。本部からのサポートやすでに知られているブランドを活用できるため初めての開業でも安心です。

焼肉屋の開業に必要な資格・許可・手続き

焼肉屋を開業するためには資格や許可が必要になります。資格としては、食品衛生責任者・飲食店営業許可、店舗規模によっては防火管理者が必要になります。

食品衛生責任者

食品衛生責任者とは、飲食物を提供する上で衛生面を管理するための資格です。商品衛生責任者の資格を得るためには1日の講習を受講するだけで認定を受けられます。オーナーでなくても店員の誰かが持っていればいいのですが、オーナーが持っているケースが多いです。食品衛生協会の講習会ホームページをチェックして見ましょう。

飲食店営業許可証

焼肉屋を開業するためには飲食店営業許可を申請する必要があります。保健所に申請すると、店舗構造や衛生管理面などを保健所が確認した後に許可証が発行されます。申請から営業許可書が発行されるまで最短でも2週間ほどかかるため余裕を持って取得の準備をしておきましょう。

収容人数が30名を超える場合は防火管理者

店舗の収容人数次第では防火管理者の資格も必要になります。特に焼肉屋は火災への対策が重要です。店舗収容人数が30人以上を超える場合は、資格取得が必要です。防火管理者の資格も一日の講習を受講することで取得することが出来ます。日本防火・防災協会のHPから講習会の案内を確認しましょう。

焼肉屋の開業の3つのメリット

焼肉屋を開業するメリットをご紹介します。

ニーズ・需要が長く継続している

1つ目は、需要が長く継続していることです。焼肉屋は子供から大人まで、一人からファミリーまで幅広い層に求められている需要です。以前、焼肉屋は誕生日や打ち上げなどファミリー層が顧客の中心でした。しかし、近年は一人焼肉やランチなど利用シーンが増えています。このように多くのターゲットからニーズがあるという意味でも焼肉屋の開業は安定したビジネスと考えられます。

リピーターを獲得しやすい

2つ目はリピーターを獲得できるということです。一度お店に来てもらい、気に入ってもらえればリピーターになってもらえる可能性も高いです。特に焼肉屋は単価が高いこともありお客さんは失敗したくないと考えているため、気に入ったお店には繰り返し来店したいと思っている人が多いです。長期的に通い続けてくれる人がいれば、安定した売上が見込めます。

高収益を狙いやすい

3つ目は、高収益が狙えるという点です。焼肉屋ではラーメン屋や定食屋と違い、複数の品数を注文します。そのため、調理法を工夫したり、バラエティを増やしたりすることで簡単に客単価アップすることが出来ます。また、それ以外にも高級焼肉屋という形態で富裕層をターゲットにすることでも単価アップが狙えます。

焼肉屋の開業のデメリット

続いて焼肉屋を開業するデメリットをご紹介します。

仕込みや料理に手間と時間が発生する

焼肉屋は肉を調理するだけのため簡単なイメージもあるかもしれませんが、お肉の種類によっては筋を取り除いたり、臭みを抜いたりするなど手間が大変時間かかります。またお肉以外のメニューがある場合には、プラスアルファで手間がかかってしまいます。

もし手間を減らしたい場合は、フランチャイズに加盟したりメニュー内容を簡素化することが必要でしょう。

開業資金・初期費用が高額になる

2つ目は、開業資金・初期費用が高くなるということです。焼肉屋を開業するためには物件取得費や厨房・ロースターなどの設置費用がかかります。中古品を購入したり、リース契約を利用する事で初期費用を抑える方法もありますが、他の業種と比べても高額になることは間違いないでしょう。

焼肉屋の開業の5つのステップ

焼肉屋を開業するためのステップをご紹介します。

店舗需要があるか・市場調査

最初に行うのが市場調査です。自身が開業を検討しているエリアに、自身のコンセプトと需要が合うのかを調査しましょう。市場調査の際には、エリアの不動産価格を調べておくのはもちろんのこと、どのくらいの人通りがいるのか、どんな人達が住んでいるのか、どんな競合店があるのなどを調べましょう。

もしフランチャイズに加盟する場合は、フランチャイズ本部のプロが調査を代行してくれるため、もし自身で行うのが不安な場合には相談しましょう。

コンセプトメニューの決定

2つ目は店舗のコンセプトやメニューを決定させるということです。調査結果を元にファミリー層でも楽しめる、一人でも楽しめるお店等のコンセプトを具体化しましょう。

コンセプトが決まったらそれに合わせて、内装やレイアウト、メニューなども決めていきます。メニューを決める際の注意点として、お肉だけでは利益率上げるのが難しいため、サイドメニューやドリンクメニューも含めて検討しましょう。

店舗の選定・開業準備

コンセプトが決まったら、具体的な開業準備を進めましょう。開業準備をする際には厨房機器や空調、外装工事を行います。費用でもお伝えした通り内装や外装には費用がかかります。このような工事費用を抑えるためにも居抜き物件の利用も検討しましょう。

卸売業者など仕入れ先の確保

焼肉屋にとって重要なのは仕入先の確保です。卸売業者が市場から肉を買い付けてくるというのが一般的ですが、質の低い肉を買わされないようにオーナー自身がお肉の質を見極めるようにしましょう。値段だけでなく、品質、対応の速さ、供給の安定感なども含めて検討した上で仕入先を検討しましょう。

スタッフ採用・教育

最後に最も重要なのがスタッフの教育です。焼肉屋は一人で運営することはほぼ不可能です。開業前にはアルバイトの採用を進め、開業日までには教育を済ませましょう。教育としては、ホールやキッチンのオペレーションや衛生面の注意事項などを行います。

フランチャイズに加盟する場合は、オーナー自身で実施しなくても本部のサポートが受けられるため、未経験で不安があればフランチャイズ加盟も検討してみましょう。

焼肉屋の開業を成功させるためのポイント

最後に焼肉屋の開業を成功させるためのポイントをご紹介します。

競合店舗との差別化戦略

1つ目は、競合店舗との差別化を意識することです。以前までは美味しいお肉を提供するだけで人気を獲得できました。しかし、現在焼肉屋の数は増えてきており、美味しいお肉を提供するだけでは差別化が難しいです。

例えば、コンセプトで酒おつまみなども提供する大衆向け焼肉屋や独自ルートでの仕入れを進める高級焼肉屋と設定するなど、他の店舗の調査も進めた上で自店の強みを打ち出していきましょう。

ターゲットを選定し絞り込む

2つ目は、ターゲットを絞り込むということです。例えばファミリー層というだけでなく、4人家族(子供2人)や休日に来店する事が多いなど、より具体的に設定する事が重要です。具体化させることで、どのようなメニュー、サービスを提供したほうがいいのか、どのようなクーポンを発行すべきなのかなどの戦略が立てやすくなります。

立地条件の良いエリアで出店

3つ目は立地条件が良いエリアに出店するということです。近年、テイクアウトやデリバリーなど新たなビジネスモデルも定着してきていますが、立地が悪いと集客の難易度が上がり、売上にも大きな影響を及ぼします。ターゲットやコンセプトを設定した上で、それに適した立地選びを妥協なく行うようにしましょう。

不動産フランチャイズ比較10選|加盟メリット・デメリット・選び方のポイント

不動産フランチャイズの特徴・仕組み

不動産フランチャイズの開業を検討している方向けに不動産フランチャイズの特徴や仕組みなどをご紹介します。不動産フランチャイズとは加盟した会社が本部にブランドや不動産の運営ノウハウを提供してもらう仕組みです。こちらでは、その具体的な仕組みをご紹介します。

ロイヤルティの支払いで支援を受ける

不動産フランチャイズでは、ロイヤルティを支払うかわりにブランドのロゴを使用したり、経営ノウハウやスタッフの育成などのサポートをしてもらえたりします。また、本部が開発したシステムの導入もでき初期投資も抑えられます。

本部からのサポートで集客アップ

不動産フランチャイズ加盟のメリットの一つが、集客サポートです。ブランドホームページ上での新規物件情報の掲載やブランド自身での広告などの大規模プロモーションも実施する場合もあります。またブランド名を活用するだけ集客に繋がる可能性もあります。

本部が用意した不動産業務支援システム利用が可能

フランチャイズに加盟することで本部が支給する不動産業務支援プロセスが導入出来ます。システムでは、物件の管理や契約情報の確認、解約・更新手続きも可能です。自社で開発・運用をするには初期投資が多くかかりますが、そのコストを軽減することが出来ます。

教育研修が充実しており未経験者でも開始が可能

フランチャイズの本部は様々な教育/研修プログラムを用意しています。もし、過去に不動産業を経営したことがなくても、オーナーやスタッフに対して研修を実施してくれることで安心して開業をすることが出来ます。

不動産フランチャイズ加盟のメリット

不動産フランチャイズに加盟するメリットは何でしょうか。フランチャイズのメリットを6つご紹介します。

ブランド力を活用した集客力

1つ目は、ブランド力です。フランチャイズに加盟することの大きなメリットの一つが本部のブランドを活用できることです。個人で開業する場合と比べて、すでに存在しているブランドを打ち出すことで経験や実績がなくても集客することが出来ます。

加盟店同士のネットワーク構築

2つ目は、加盟店同士のネットワークを構築できるということです。個人で経営している場合、経営について悩んでいても相談ができないでしょう。しかし、フランチャイズに加盟している場合は加盟店同士でのネットワークもあり、他社との交流ができます。そのネットワークで成功事例や経営のヒントの交換もできモチベーション向上につながるでしょう。

提携業者のサービスを安く利用できる

3つ目は、提携業者のサービスを安く利用できることです。フランチャイズに加盟すると本部所有のITシステム利用できるため、システムの開発費用などを抑えることが出来ます。また、フランチャイズに参加するとSUUMOなどのポータルサイトの利用も特別価格で利用できるというメリットもあります。

初期投資を抑えて開業ができる

4目つは、初期投資が抑えられることです。システム開発費なども含めて本部が用意してくれるノウハウを活用できるため費用抑えながらビジネスを始めることが出来ます。

店舗運営がマニュアル化されおり効率的

5つ目は、店舗運営のマニュアル化されていることです。不動産フランチャイズ本部は長年の実績や豊富なノウハウや経験を元に構築したシステムの開発、バックオフィス業務のマニュアル化など効率化を進めています。フランチャイズに加盟すると用意されたマニュアルがあるため、未経験からでも始められます。

自社ではできない大規模な宣伝が可能

6つ目は、自社単独では出来ない大規模な宣伝を実施できることです。単独ではそこまで規模が大きい広告宣伝は難しいです。しかし、フランチャイズに加盟すれば、本部が加盟店全体の集客を向上させるためのイベントを実施してくれるため、その恩恵を受けることが出来ます。

不動産フランチャイズ加盟のデメリット

一方、不動産フランチャイズ加盟のデメリットもあります。

加盟金・ロイヤルティなどの費用が発生する

1つ目は、加盟金やロイヤルティなど費用の高さです。フランチャイズに加盟することで初期投資や開業コストを抑えられる場合もありますが、フランチャイズによってはブランドに合わせた外装に費用がかかる場合があります。また開業してからも本部にロイヤルティを支払う必要があり、売上が少ない場合はロイヤルティが負担になる可能性もあります。

開業場所を自由に選ぶことができない

2つ目は、開業場所を自由に選べない可能性があるということです。他の加盟店との契約などに伴い、開業場所を自分が望んでいる場所を選べないかもしれません。このように経営方針などを自分一人では決められず、制限を受ける場合があります。

ブランドイメージがマイナスの影響になるケースもある

3つ目はマイナスの影響を受けるケースも有るということです。ブランドのパワーを用いることがプラスに働く場合もありますが、本部や他の加盟店が不祥事を起こしてしまった場合、自分は関係なくてもマイナスのイメージがついてしまう可能性があります。

不動産フランチャイズ比較時の5つのポイント

不動産フランチャイズを比較する際にはどのようなポイントをチェックすべきでしょうか。フランチャイズを検討する際に確認すべき5つのポイントをご紹介します。

賃貸・売買などのジャンル確認

1つ目は、賃貸や売買などのジャンルです。フランチャイズにより売買仲介や賃貸仲介専門であるなどジャンルが異なる場合があります。不動産フランチャイズの場合、物件情報が豊富なことから賃貸仲介のほうが人気のことが多いです。

加盟店舗数の確認

2つ目は、フランチャイズの加盟店舗数です。加盟店舗数は店舗ネットワーク力、ブランド力を表す一つの指標です。一方で店舗数が多すぎると同一エリア内での出店が制限される可能性があることも把握しておきましょう。

加盟に関する条件の確認

3つ目は加盟条件です。フランチャイズ契約する前には、契約期間・保証期間・解約条件・加盟金・違約金などの条件を確認しておきましょう。加盟以降で自社の経営に影響がありそうな項目は特に確認しておきましょう。

加盟費用・ロイヤルティ

4つ目は加盟費用・ロイヤルティです。フランチャイズに加盟するためには加盟費用がかかります。またフランチャイズ本部から毎月売上の一部からロイヤルティを支払う必要があります。ロイヤルティには粗利分配形式、売上分配形式、定額形式などの算出方法があり、算出方法も含めて試算してから加盟しましょう。

サポート体制の確認

最後がサポート体制です。フランチャイズに加盟しても未経験の場合は経営でわからないことがあり、相談したいことが出てくることもあるでしょう。そういった場合、すぐに相談ができるのか、サポートを受けられるのか事前に確認しておきましょう。

おすすめ不動産フランチャイズ比較8選 

アパマンショップ 

  • 経営者・現場に向けた研修サービス
  • 不動産といえば「アパマンショップ」を目指したプロモーション
  • 賃貸斡旋システム「AOS」を活用

アパマンショップは賃貸住宅仲介業店舗数No1を記録する不動産フランチャイズです。ブランド力を担保するために豊富なプロモーション活動に加え、経営を効率化するためのシステムや研修サービスなどが充実しています。

詳細はこちら:https://www.fcapamanshop.com/

センチュリー21

  • 世界に通用するグローバルブランド
  • AIを活用したITツール
  • 全国1,000店舗以上のネットワーク

センチュリー21は、世界にも通用するグローバルブランドで日本でも1,000店舗以上展開する不動産フランチャイズです。AIによるITUNESツールや表彰制度、サポート体制も充実しています。

詳細はこちら:https://fc21.net/

ハウスドゥ

  • 直営店で培ったブランドノウハウ
  • 固定ロイヤルティ
  • 東証プライム上場

ハウスドゥは東証プライムに上場している不動産フランチャイズです。全国に750店舗近くのネットワークがあります。またロイヤルティも固定型で売上が上がるほど利益が手元に残ります。

詳細はこちら:https://fc.housedo.co.jp/

いい部屋ネット

  • 13年連続 不動産賃貸仲介件数No1
  • 集客力が強い独自Webサイト
  • 直営店・加盟店の実績を元にした運営サポート

いい部屋ネットは13年連続で不動産賃貸仲介件数No1の不動産フランチャイズです。ブランド力も高い上に、集客力が強い独自Webサイトの運用や直営店・加盟店の実績を元にした運営サポートなど豊富なバックアップで件数アップに貢献します。

詳細はこちら:https://www.eheya.net/fc/

ミニミニ

  • FC店専用システムの展開
  • 全国的なブランド力
  • 法人のお部屋探しも対応

ミニミニは、全国展開している不動産フランチャイズです。全国展開ならではのブランド知名度やミニミニオフィシャルのウェブサイトで物件情報を公開も可能です。またFC店専用システムも利用できるため、日常業務も軽減出来ます。

詳細はこちら:https://www.minimini-fc.jp/

ホームメイト

  • 無料で360°パノラマビューで物件掲載
  • 様々な加盟店専用システムで仲介業務のクオリティーアップ
  • 豊富な業務マニュアル

ホームメイトは、全国展開しておりCMやPOP等のメディア展開を行っています。物件情報登録やオンライン窓口、間取り作成ソフトなど様々なシステムを活用できます。また、豊富なマニュアルがあるため、未経験でも安心です。

詳細はこちら:https://www.hm-nw.net/network/fc/

エイブル

  • 50年以上の実績
  • 異業種からの参入も安心サポート
  • 全国820店舗展開

エイブルは50年以上展開している不動産業者です。全国820店舗のうち約半数の384店舗がフランチャイズです。異業種からの参入にも豊富な研修やノウハウ共有で安心のサポートがあります。

詳細はこちら:https://www.able.co.jp/fc/

ERA LIXIL不動産ショップ

  • リースバックの導入支援
  • 30以上のポータルサイトと連携
  • LIXILグループ会社によるスケールメリット

ERA LIXIL不動産ショップは、LIXILグループによる不動産フランチャイズです。不動産に特化したホームページ制作や30以上のポータルサイトと連携できるシステムなど様々な支援サービスがあります。また、LIXILグループ会社との連携も可能なためスケールメリットがあります。

詳細はこちら:https://fc.era-japan.com/

イエステーション

  • 地域密着型のノウハウ
  • ロイヤルティが安く、独自のITシステム
  • 加盟店ネットワークから成功事例が学べる

イエステーションは、地域密着型で件数を伸ばし成功させるためのノウハウを提供してくれるフランチャイズです。ロイヤルティが安く、独自ITシステムもあります。また加盟店ネットワークの共有会も定期的に行っており、成功事例も学べます。

詳細はこちら:https://www.kamei-yes1.com/ 

ヘヤギメ!

  • 「お店の入りやすさと安心感、透明感」を狙ったカフェのような作りの店舗
  • 地域密着型の不動産情報を提供
  • 本部による住宅専門知識によるサポート

ヘヤギメ!は、地域密着型の不動産情報を提供しているフランチャイズです。店舗もお店の入りやすさやカフェのような作りを目指しています。また、地域密着型だけでなく、本部の住宅専門知識によるサポートも受けられます。

詳細はこちら:https://www.heyagime.com/

不動産フランチャイズ開業に役立つ資格

最後に不動産フランチャイズ開業に役立つ資格をご紹介します。

宅地建物取引士

宅地建物取引士と言われ、宅建と呼ばれる資格であり、不動産業に必要な国家資格です。合格率は15-17%と言われており、合格しやすい試験と言われております。受験資格は特になく、誰でも気軽に受けられるためフランチャイズ加盟を検討している人は早めに挑戦しましょう。

宅地建物取引業

宅地建物取引業の免許は、不動産の売買や仲介を行う事業所に必要な免許です。国土交通大臣や都道府県知事から免許の交付を受ける必要があります。

不動産鑑定士

不動産鑑定士は、不動産の鑑定評価ができる国家資格です。土地・建物の経済価値、地理的状況、法規制などから評価します。もし不動産査定を行う場合は、不動産鑑定士の配置が必要です。

マンション管理士

マンション管理士は、マンション維持管理のコンサルティングを行うための国家資格です。管理組合や区分所有者に対してアドバイスを行えます。一方、独占業務ではないため、マンション管理の際に取得は絶対ではありません。

土地家屋調査士

土地家屋調査士は、不動産表示の登記を担うための国家資格です。資格を取得することで土地を調査/測量に加え登記書類の物理的状況公示が可能です。

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーは、生活資金や家計に関する相談を受けるための国家資格です。物件購入の後押しをするために、家族構成・将来設計などに合わせた資金計画を立てることが出来ます。

司法書士

司法書士は、不動産の登記や簡易裁判所での訴訟、成年後見業務を行うための国家資格です。土地家屋調査士は、表示の登記ができる資格に対して、権利の登記ができる資格であり、不動産売買などは司法書士が必要です。

小さい飲食店開業に必要な資金や準備とは|メリット・注意点・成功のコツ

飲食店を開業したいと思っている方で小さい店舗での出店を考えられている方もいると思います。今回の記事では小さい飲食店ではどれくらいの大きさが良いのかなど開業のポイントをご紹介します。

小さい飲食店の大きさとは|種類・開業の方法

小さい飲食店を開業したいと思っている方でもどれくらいの大きさならいいのか、どのような種類ならいいのか、どうすれば開業できるのかなどをご紹介します。

小さい飲食店は1人でも開業できるのか?

小さい飲食店を開業するときに一番気になるのは1人でも開業できるのかということだと思います。1人でも小規模であれば飲食店を開業する事はできます。1人で飲食店を開業する場合は人件費などが抑えられるというメリットがあります。一方でお客さんへの商品提供に時間がかかってしまうため、メニュー数を絞るなどの工夫をしなければいけません。

小さい飲食店の種類
小さい飲食店の開業形態には、店舗型、デリバリー型、テイクアウト、移動販売という4つの形態で、カフェやスイーツ、ラーメン、寿司など様々なジャンルで展開されています。

従来、店舗型は自宅を活用したり間借りなどが多かったですが、コロナウィルスをきっかけにデリバリーやテイクアウトなどの用途も増えてきて様々な種類が増えてきています。

小さい飲食店の開業方法

小さい飲食店はどのように開業するのでしょうか。開業する方法は大きく個人で開業する方法とフランチャイズに加盟する方法の2つがあります。初めて開業する場合は、経営や運営などに不安がある場合もあると思います。そのようなときにはフランチャイズに加盟するのも一つの選択肢として検討しましょう。それぞれの特徴に関して詳しくご紹介します。

  • ゼロから店舗開業を行う

ゼロから店舗を開業する場合は、最適な環境を考えたり、物件を探したり、設備を整えたり、メニュー/コンセプトの検討、仕入れの検討など、やらなければならないことがたくさんあります。その一方でやりがいも得られるといったメリットも大きいでしょう。もし自分自身のコンセプトを実現したい、理想がある場合にはゼロからの開業がおすすめです。

  • フランチャイズ経営を行う

もう一つの方法がフランチャイズに加盟して経営を行う方法です。フランチャイズに加盟した場合、ネームバリューがあるため一定の集客が期待できたり本部から運営のノウハウやサポートも受けられるため、はじめての開業でも安心して行うことが出来ます。一方で加盟金やロイヤルティを支払わなければいけないため利益率が下がってしまうというデメリットがあります。

小さい飲食店の開業準備で実施すること

小さい飲食店を開業するためにはどのようなことが必要なのでしょうか。開業するために必要なポイントをご紹介します。

コンセプト設計

最初に行うべきはコンセプト設計です。コンセプト設計は見落とされがちですが最も重要なポイントとも言われます。どのようなお店にしたいのか、どんなお客さんを呼びたいのか、どんな雰囲気にしたいのかなどを決めることです。コンセプト設計をするためには、周辺にはどのような競合店があるのか、どのような顧客が来てくれそうなのかを検討や調査をしましょう。その調査を元にどのような店舗にしたいのか具体化していきましょう。

メニュー開発・企画

コンセプト設計ができたら、メニュー開発や企画を進めます。コンセプトに合わせたメニューにしましょう。例えば、学生をターゲットにしている場合は大盛りなどのサービスがあるといいかもしれませんし、女性がターゲットの場合は女性向けのデザートなどのサブメニューが大事になってくるかもしれません。コンセプトに合わせて最適なメニューを開発しましょう。

物件選び

続いて行うのが物件選びです。物件選びは資金調達と並行して行いましょう。資金調達のために借入を行う場合は、家賃や競合環境も含めた事業計画が必要となります。そのため資金調達と並行して目処をつけておくのがおすすめです。

また、物件選びをするときに施工業者と一緒に行うのもおすすめです。開業するためには内装や設備の設置など様々な作業が必要になり、専門的な知識がある施工業者に同席してもらうことでアドバイスも貰えます。

資金調達

物件の契約に合わせて資金調達を行います。小さな飲食店を開業する場合に必要な資金は1,000万円程度といわれています。飲食店を開業してすぐに忙しくなることも少なく、数ヶ月分の赤字も見込んで資金を確保しておく必要があります。家賃や広さなども踏まえてどの程度自己資金があるのか、資金をどれくらい借入できるのかなどを確認しましょう。

また借入以外に助成金や補助金の活用もできます。地方自治体など含めて自身が受けられる融資先を確認しておきましょう。

資格取得・届け出申請

小さな飲食店を開業する場合にも資格や届け出が必要です。資格としては食品衛生責任者、また席数が30以上の場合は防火管理者の資格も必要です。その他、食品営業許可申請や火を使う設備の設置届などが必要です。

資格種別概要届け出先
食品衛生責任者1店舗に必ず1名は資格保有者が必要         保健所
法人登記・開業届・法人登記:開業を法人で行う場合
・開業届:個人で行う場合
税務署
食品営業許可申請飲食店を開業するには必須の申請  保健所
火を使う設備の設置届飲食店で調理に火を使う場合消防署
労災保険従業員を雇う場合は労災保険への加入が必要            労働基準監督署
雇用保険従業員を雇う場合、さらに雇用保険に加入するために必要な申請公共職業安定所
社会保険  法人で飲食店を開業する場合には社会保険の加入が必須※個人で開業する場合は任意      事業センター・年金事務所

小さい飲食店の開業に必要な資金・利用できる補助金・助成金

小さい飲食店で必要な資金は1,000万円程度とご紹介しましたが、利用できる補助金・助成金があります。例えば、政府系の金融機関「日本政策金融公庫」は、中小企業や個人に投資しておりメガバンク、地方銀行よりもハードルが低いです。特に「創業融資制度」は、開業前や開業間もない事業者が無担保かつ保証人なしで低金利での融資を受けられます。

小さい飲食店を開業するメリット

小さな飲食店を開業するメリットは何でしょうか。小さな飲食店のメリットを4つご紹介します。

資金を抑えて店舗開業ができる

1つ目は資金を抑えて店舗開業ができるという点です。一般的に飲食店は内装費や設備費など開業費用が大きくかかる傾向があります。しかし、小さな店舗の場合は必要な機材も減るため初期費用が抑えられます。

ランニングコストが抑えやすい

2つ目は初期開業費だけでなくランニングコストが抑えられるということです。小さな飲食店の場合、家賃や光熱費、食材費などを抑えられるため、開業初期の赤字も抑えられます。

個性が出しやすく常連客がつきやすい

3つ目は個性が出しやすいということです。内装などもDIYでアレンジもできるため、個性が出しやすく競合との差別化にもつながり、常連客がついて安定的な収入に繋がる可能性があります。

目が届きやすく行列がつくりやすい

4つ目は店舗が狭いから目が届きやすく、行列が作りやすいということです。店舗が狭いためお客さんが求めていることやちょっとしたことに気づくため、ひざ掛けを渡すなどサービスを充実させることが出来ます。また、店舗が狭いためお客さんを外に待たせることになるため、それが人気店イメージを持ってもらいやすいというメリットがあります。

小さい飲食店を開業する際の注意点

小さい飲食店を開業する際に注意点としては3つあります。小さな飲食店だからこそのメリットと合わせてちゃんと把握しておきましょう。

病気やケガをしたときに営業が困難

1つ目は、1人で営業している場合病気や怪我をしてしまうと営業が困難になってしまうことです。飲食店は労働集約型のため、営業日や営業時間が直接売上に響いてしまいます。普段から怪我をした場合にはどうするのかなどを想定しておきましょう。

大量に仕入れが出来ず仕入れコストが高め

2つ目は仕入れです。小さな飲食店の場合、一日でさばけるお客さんの数も限られます。大きな飲食店の場合は大量に仕入れることで仕入れ金額を抑えることが可能ですが、小さな飲食店の場合はどうしても仕入れの量が限定されてしまうため仕入れコストが高くついてしまう可能性があります。

売上の最大値が下がる

3つ目は売上の最大値が下がってしまうということです。飲食店の場合、席数や広さなどによっても売上が変わります。小さな飲食店の場合は席数も限定されるためどうしても売上の最大値が下がってしまいます。そのため、回転率を上げるなどの工夫が必要でしょう。

小さい飲食店を成功させる5つのコツ

最後に小さい飲食店を成功させるためのコツをご紹介します。

必要な資金を事前に調達しておく

1つ目は、必要な資金をなるべく事前に準備しておくことです。小さな飲食店を開業させるためにはだいたい1,000万円程度が必要とお話をしました。開業をしてすぐにお客さんが集まらない可能性もあります。そのような場合に備えて、最初は黒字にならなくても一定程度生活できる運転資金は確保しておくようにしましょう。

開業資金は出来るだけ抑える

2つ目は、開業資金をできるだけ抑えることです。飲食店でよくある失敗例の一つに開業資金をかけすぎてため運転資金が足りなくなってしまってしまい倒産してしまうということです。このようなことを避けるためにも人件費を最低限に抑えたり設備を揃えるためにリサイクルショップを活用するなどの方法を検討しましょう。

コンセント設計で差別化する

3つ目は競合との差別化をすることです。コンセプトを決める際に地域性や競合との違いを意識し、メニューや内装なども含めてコンセプトに合った内容にすることでお客さんにどのような店なのかということを理解してもらいやすくなります。

出店エリアの調査実施

4つ目は出店エリアの調査を行うことです。コンセプト設計のときも含めて、周辺地域では何曜日の何時くらいに人が多いのか、周辺にはどのような物件があるのかなどを確認しましょう。また物件自体も通行人からわかりやすいのか、入りやすいのかというのも確認することをおすすめします。

開業してからの事業計画を立てる

5つ目は開業後の事業計画を立てることです。開業するだけではなく、どのように集客をするのか、一度来てもらったお客さんにどのように2回目来てもらうようにするのか、情報発信のためにSNSやホームページ制作をするなど開業後の取り組みも検討しましょう。

また店舗を増やしたい場合などには、どのような立地が良いのか、2店舗目はどのような雰囲気にしていくのかなども考えておくのも有効です。

副業で開業届を出さない場合どうなる?必要・不必要なケースを解説

近年は、国が副業・兼業を促進していることもあり、副業する人が増えてきました。そこで疑問に思うのが「副業でも開業届を提出しなければならないのか」ということです。本記事では、開業届の必要・不要なケースや副業するうえで知っておきたい情報をまとめて解説していきます。

副業を始めたら、基本的に開業届は提出しなければならない

開業届とは、正式には「個人事業の開業・廃業等届出」といい、新たに事業を開始したとき、事業用の事務所・事業所を新設、増設、移転、廃止したとき又は事業を廃止したときに所轄の税務署に提出する書類のことです。

この手続きの対象となるのは「新たに事業所得、不動産所得又は山林所得を生ずべき事業の開始等をした方」とされています。

A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁

つまり、事業を行うことによって継続的に利益を得る場合は副業でも開業届が必要です。

具体的には、次のような副業が開業届が必要な副業、必要でない副業と考えられます。

開業届が必要な副業の例

  • 投資用に複数の賃貸物件を所有し、経営・管理している
  • 本業とは別に、定期的にピアノの講師をしている
  • 本業とは別に、Webライターの仕事を継続的に請け負っている

開業届が不必要な副業の例

  • ハンドメイドの商品を年に何回か販売している
  • 不用品をフリマアプリで売った
  • 趣味の範囲でブログを投稿し、広告収入を得た

副業の開業届の書き方

本業であっても副業であっても、開業届の提出方法に違いはありません。開業届は税務署の窓口で受け取るか、国税庁のHPからダウンロードできます。事業開始後1ヵ月以内にe-Taxまたは窓口へ持参、郵送により届出書を税務署に提出しましょう。また、開業届の控えは必ず受け取り、保管しましょう。

個人事業の開業・廃業等届出書(提出用・控用)|国税庁

開業届には、「職業」や「事業の概要」を記入する欄があります。副業の場合、書き方に迷うかもしれませんが、特に書き方に決まりはありません。例えば、副業で動画を作って動画サイトに投稿し、広告収入を得ている場合、「職業」は動画クリエイター、「事業の概要」は動画制作といったように記入します。

副業で開業届を提出するメリット

副業で開業届を出すメリットとしては次の4点が考えられます。

  1. 青色申告ができるようになる
  2. 経費にできるものが増える
  3. 損失・赤字の繰越ができる
  4. 本業と副業の所得を損益通算できる

詳しくみていきましょう。

1.青色申告ができるようになる

確定申告には青色申告と白色申告の2種類ありますが、開業届を出すことで青色申告ができるようになります。青色申告をすると、さまざまな税制メリットが受けられます。

例えば、青色申告特別控除を受けられるようになります。これは白色申告にはない青色申告の最大のメリットでしょう。複式簿記で帳簿を付け、電子申告で青色申告を行うことで最大65万円の控除を受けられます。控除とは所得から差し引くことのできる金額のことで、課税対象となる所得を減額できるため節税効果が期待できます。

No.2072 青色申告特別控除|国税庁

2.経費にできるものが増える

開業届を出さずに確定申告をする場合でも経費は計上できますが、開業届を出すことで経費の範囲が広がります。

例えば、家族の給与を経費にできるようになります。生計を一にしており、年齢が15歳以上の配偶者や親族であることなど条件はありますが、白色申告なら事業専従者給与として一部を、青色申告なら青色事業専従者給与として支払った額を経費に算入できます。

No.2075 青色事業専従者給与と事業専従者控除|国税庁

3.損失・赤字の繰越ができる

青色申告をすれば、事業所得に損失(赤字)がある場合、その損失額を翌年以後3年間にわたって繰り越して、各年分の所得から控除できます。

また、前年も青色申告をしている場合は、その損失額を繰り戻して、前年分の所得税の還付を受けることもできます。

No.2070 青色申告制度 純損失の繰越しと繰戻し|国税庁

4.本業と副業の所得を損益通算できる

事業により赤字が生じた場合、その赤字を他の所得と相殺することを損益通算といいます。そうすることで、節税が可能になります。これは青色申告でも白色申告でも受けられるメリットですが、開業届を出す必要があります。

No.2250 損益通算|国税庁

副業で開業届を提出するデメリット

副業で開業届を出す際にはメリットだけでなく、デメリットもあります。主に次の2点があげられます。

1.失業手当を受けられない

一般的に、会社を辞めた後、ハローワークにて手続きをすると失業手当が受けられます。しかし、会社を辞める前や会社を辞めてすぐ開業届を出していると、失業状態にあるとはみなされず、失業手当は受け取れません。ただし、一定の要件を満たした場合、再就職手当を受け取れます。

受給要件をあらかじめ確認し、失業手当を受け取る予定がある方や再就職手当を受け取りたい方は、開業届を出すタイミングを考えましょう。

再就職手当のご案内

雇用保険手続きのご案内|ハローワーク

2.青色申告には手間がかかる

先ほど青色申告にはさまざまなメリットがあるとお伝えしましたが、青色申告をするには事前に手続きをしなければなりません。新しく事業を開始する場合は開業から2ヵ月以内に、現在白色申告で翌年分から青色申告に変更する場合はその年の3月15日までに「所得税の青色申告承認申請書」を税務署に提出する必要があります。

また、最大65万円の控除を受けるためには複式簿記での帳簿を付ける必要があります。簿記の知識がない方にとっては手間に感じるかもしれません。

No.2070 青色申告制度|国税庁

副業でも確定申告が必要になるケース

開業届を出していなくても、会社員などの給与所得者が副業などをして2ヵ所以上から収入があり、副業で得た所得が1月1日から12月31日までの1年間で20万円を超える場合は確定申告が必要となります。また、医療費控除や寄付金控除などを受けたい場合や所得税が源泉徴収されている場合は副業による所得が20万円を超えていなくても確定申告をしましょう。

スマホで確定申告(副業編)|国税庁

副業や開業届に関するよくある質問

ここからは副業や開業届についてよくある質問について答えていきます。

開業届を出したら、副業が会社にばれる?

開業届を出しても出していなくても確定申告をすると住民税にも反映されます。会社員の住民税は給料から天引きされているため、会社に副業しているのがばれる可能性は高いでしょう。そのため、副業を始める前には就業規則を確認することと、上司に相談、報告することをおすすめします。

開業届を出さなかったらどうなる?

開業届は事業を開始した日から1ヵ月以内に提出する必要がありますが、遅れたり、出さなかったりしても罰則はありません。ただし、必要な確定申告をしなかった場合はペナルティがあるので注意しましょう。

また2023年からインボイス制度が始まりましたが、開業届を出さなくてもインボイスを発行することは可能です。インボイスを発行しないとクライアントの税負担増加につながる場合もあるため、継続して仕事を請け負いたい場合は登録を検討しましょう。

副業でも継続的に行う「事業」なら、開業届を出さなければならない

会社員が副業をする際、「事業」と認められるような継続して利益を得る場合には開業届を提出する必要があります。開業届を出す手間はありますが、青色申告の申請もすることで税制面でメリットが得られます。最近ではe-Taxや会計ソフトを使うことで比較的簡単に提出できるようになったため、早めに提出するようにしましょう。