焼肉フランチャイズおすすめ比較10選|開業のメリット・デメリットや必要な届け出・資格・資金

フランチャイズの焼肉店とは

焼肉店は近年一人焼肉や熟成肉、インスタ映えのお店など形態が増えてきており、注目度が高まってきてきます。焼肉店をオープンしている人も増えてきています。焼肉店を開業する方法の一としてフランチャイズの焼肉店の開業が注目されてきています。

フランチャイズとは、フランチャイズ本部からブランドの利用やノウハウ、仕入れルートを提供されるかわりに、ロイヤリティを支払う仕組みです。フランチャイズに加盟することで仕入れ先の確保でき、調理の手間は省け、ブランドを活用することで集客も可能になります。

フランチャイズ焼肉屋開業に必要な資金・内訳

フランチャイズ焼肉屋開業にはどれくらいの資金が必要なのでしょうか。内訳含めてご紹介します。フランチャイズに加盟するためには大きく、加盟金・保証金、研修費、物件取得費用、人件費などが必要になります。

フランチャイズ加盟金・保証金

フランチャイズの加盟金・保証金は、フランチャイズに加盟するために必要になる費用です。加盟時にのみ発生する費用であり、フランチャイズにより費用は異なりますが焼肉屋の場合は200−500万円程度といわれています。

本部によっては加盟金0円のフランチャイズもありますが、その場合ロイヤリティが高めに発生するため注意が必要です。また、加盟金に加えて、ロイヤリティや仕入れ支払いの担保として保証金が必要となりますが、契約終了後には返金されます。

フランチャイズ研修費

フランチャイズ研修費とは、フランチャイズ本部側が用意してくれている店舗運営などの研修のための費用です。研修は座学などのオーナーとしての心得からキッチンやホールでの実際の仕込みや運営などのロールプレイがあります。またオーナー向けだけでなく、スタッフ向けの研修を提供してくれる本部もあります。

物件取得費用・改装費

物件取得費用・改装費は言葉の通り、店舗を取得するための費用です。本部によっては本部が用意してくれる場合もありますが、そうでない場合はオーナーが敷金・礼金・保証金などを用意する必要があります。また、物件取得するだけでなく、店舗の改装も必要となります。特に焼肉屋の場合、排煙や空調設備などが必要になるため改装費もかさみます。

スタッフ採用費・人件費

店舗運営はオーナー一人では難しいです。そのためにはスタッフの採用が必要になります。スタッフの人件費やスタッフを募集するための宣伝広告費用が必要になります。

その他諸費用

上記以外にも集客のための宣伝広告費、POSデータを入力するためのシステム利用費用など色々な費用が発生します。ご紹介したのは開業するためだけに必要な費用ですが、店舗運営する上ではこれらに加えて通信費、光熱費などがかかってきます。特に開業当初は様々な費用が必要になるため、節約を試みましょう。

フランチャイズで焼肉店を開業するのに必要な資格・届け出

焼肉店を開業するためには資格や届け出も必要になります。必要な資格や届け出を確認しましょう。

飲食店営業許可

焼肉屋にとどまらず、飲食店を営業するためには保健所への申請が必要です。食品衛生責任者の選任やトイレ、厨房設備の準備が必要になります。少なくとも開業2−3週間前までには許可を取得しましょう。

食品衛生責任者

食品衛生責任者は、飲食店営業許可を得るためにも一人は必要です。食品衛生責任者になるには、栄養士や調理師などの資格を保有している場合か、講習会を受講することで資格取得ができます。

30名以上の場合は防火管理者

店舗収容人数が30名以上の場合は、防火管理者の設定が必要です。営業開始までに消防署の講習を受ける必要があります。

フランチャイズで焼肉店開業のメリット

つづいて、フランチャイズで焼肉店を開業するメリットをご紹介します。

フランチャイズ本部のノウハウで未経験で開業しやすい

1つ目は、ノウハウがなく、未経験でも開業しやすいことです。フランチャイズ本部にもよりますが、研修制度やマニュアルが充実していて、システムが整備されているためサポートを受けることでスムーズに開業ができます。

焼肉屋の場合では、特に仕入先や設備が重要になってきます。自身で交渉しなくても本部から仕入れルートを紹介してもらい、必要な設備選定のサポートも受けることで手間も減らすことも出来ます。

フランチャイズのブランド力の活用が可能

2つ目はブランド力が活用できることです。新規店舗を開業する場合の一番の課題はどのように集客するかです。フランチャイズの場合はフランチャイズのブランド力があるため、すぐに集客につながる場合もありますし、本部が宣伝広告を実施してくれるためその恩恵も受けられます。

フランチャイズ本部から事業成功に向けてサポートが受けられる

3つ目は、フランチャイズ本部からサポート受けられるということです。開業後は様々なトラブルが起きます。フランチャイズ本部には失敗・成功事例が集まっているため、様々なアドバイスを受けられる場合があります。また、それ以外にも人的支援や新メニュー展開、プロモーションなどのサポートも受けられる可能性もあります。フランチャイズ本部からのサポートを受けることで事業成功を近づけましょう。

フランチャイズで焼肉屋開業のデメリット

一方フランチャイズのデメリットもあります。開業前にしっかりデメリットを把握しておきましょう。

自由な経営ができない可能性がある

1つ目は自由な経営ができないことです。フランチャイズに加盟すると、メニューや接客、スタッフ指導などの多くが規定されています。それは逆には、自由度が少ないという意味です。例えば、オリジナルメニューを出したい、自分の知り合いから仕入したい、内装を自分の好みにしたいなどの要望があっても適用が難しい場合があります。もし自身の理想の店舗がある場合は、フランチャイズでの開業は向いていないかもしれません。

ロイヤリティの支払いが発生する

2つ目は、ロイヤリティの支払いがあるということです。フランチャイズに加盟する対価として本部にロイヤリティ支払いが発生します。毎月のロイヤリティは3−5%程度ですが売上が低いときには経営を圧迫する場合もあります。事前にしっかりシミュレーションをしておくようにしましょう。

 

ブランドからの風評被害を受けることもある

3つ目はブランドからの風評被害の可能性があることです。ブランドが多くの人に知られているということは逆に他の店舗が不祥事を起こした際に、その影響を受ける可能性があります。例えば、アルバイトによる不祥事やSNSの被害など他店の問題が自店舗に影響することがあります。本部がどのようなガイドラインを設定しているのかなどを確認しておきましょう。

おすすめ焼肉店のフランチャイズ募集比較10選

牛繁

牛繁
  • 高い投資回収率
  • 社員1名から運営可能
  • ドリンク構成率22−25%

牛繁は首都圏を中心に90店以上展開している手軽な炭火焼肉です。徹底した地域密着戦略によるブランド力とコスト低減により実績を確保しています。またお値打ちのメニューに伴い、幅広いドリンクメニューで様々なターゲット層を確保でき、売上もあがります。

開業資金加盟金ロイヤリティ
約2,100万円250万円売上の3%

詳細はこちら:https://gyushige.com/franchise 

焼肉ライク

焼肉ライク
  • 回転率が高い豊富なメニュー構成
  • 7年で1000店舗以上展開
  • 2分半で店内の空気を入れ替える強力換気設備

焼肉ライクは一人向け焼肉屋さんです。7年で1,000店舗以上展開してます。一人向けのメニューを展開しているため、回転率が高く一人3分以内で用意が可能です。また、開業準備のアドバイスから研修、仕入れの確保など豊富なサポートがあります。

開業資金加盟金ロイヤリティ
約5,000万円問い合わせ問い合わせ

詳細はこちら:https://yakiniku-like.com/fc.html

煙力

煙力
  • 肉仕込み、カットなど職人不要
  • 4週間で基本オペレーションを学べる
  • 最低限のメニュー展開

煙力は、名物「とろたん」が有名な焼肉フランチャイズです。名物による集客に加えて

下処理やカットなどが職人不要でオペーレーションが可能です。また、フードメニューを絞り込むことで居酒屋と並ぶ原価率を実現しています。

開業資金加盟金ロイヤリティ
約1,050万(居抜きの場合)300万円売上の3%

詳細はこちら:https://kemuriki.jp/ 

焼肉くるとん

焼肉くるとん
  • 串かつ田中の新ブランド展開
  • 300店舗以上を展開
  • 収益性の高さ

焼肉くるとんは、串かつ田中が展開している焼肉フランチャイズです。串かつ田中で得たフランチャイズノウハウで、コロナ禍の2020年、2021年でも出店を継続していました。特に特徴なのは、収益性が高いメニュー展開です。

開業資金加盟金ロイヤリティ
問い合わせ問い合わせ問い合わせ  

詳細はこちら:https://kuru-ton.com/fc/

立ち喰い焼肉 治郎丸

立ち喰い焼肉 治郎丸
  • カウンター式の焼肉
  • 先着順で選べる出店エリア
  • 開業前・研修費無料

立ち食い焼肉治郎丸は、立ち食いカウンター式の焼肉屋さんです。カウンター式だから回転率高く、 A4/A5肉を提供します。出店エリアも先着順で選べるシステムのため、他の商業圏とかぶることもありません。

開業資金加盟金ロイヤリティ
問い合わせ500万円売上の3%  

詳細はこちら:https://jiromaru-yakiniku.com/fc

肉焼屋

肉焼屋
  • 2020年以降閉店ゼロ
  • 本格焼肉からカジュアル焼肉まで4ブランド展開
  • 肉おろしやと提携し直送

肉焼き屋は、15店舗展開している焼肉フランチャイズであり、コロナ禍の2020年以降閉店ゼロです。ブランドは大きく4つ展開しており、本格焼肉からカジュアル焼肉まで店の雰囲気などから選べます。店内工事なども最低限で済む工夫など売れる焼肉店を目指しています。

開業資金加盟金ロイヤリティ
500-3,000万円200万円問い合わせ

詳細はこちら:https://dehorang.co.jp/

大衆炭火ほるもんひとすじ もくもく。

大衆炭火ほるもんひとすじ もくもく。
  • 焼肉店・ホルモン店と選択可能
  • 社長からの直接研修
  • 物件探し、人材研修など豊富なサポート

大衆焼肉ほるもんひとすじ もくもく。は株式会社Arboが展開している焼肉フランチャイズです。焼肉店、ホルモン店と選択可能です。また開業までに10回の社長からの直接研修があり、ホルモンに関する知識を身につけられます。それに加え物件探し・人材研修までの豊富なサポートがあります。

開業資金加盟金ロイヤリティ
約1,220万円100万円6万6千円

詳細はこちら:http://www.horumonsenka.com/

肉匠坂井

肉匠坂井
  • タッチパネルで人件費節約
  • 特急レーン導入でオペレーション節約
  • 焼肉さかいの技術を引き継ぎ

肉匠坂井は、焼肉さかいの技術を引き継いだ食べ放題焼肉店です。複数のメニューを展開することでファミリー層から学生まで利用してもらえます。タッチパネルを導入し特急レーンを導入することで人件費・オペレーション節約をすることで売上アップを目指しています。

開業資金加盟金ロイヤリティ
問い合わせ500万円売上の3%

詳細はこちら:https://www.yakiniku.jp/nikushou_sakai/fc-1/

焼肉ホルモン 宵緒

焼肉ホルモン 宵緒
  • 5坪からオープン可能
  • 初期投資を抑えて開業可能
  • 兵庫県黒毛和牛をリーズナブルに展開

焼肉ホルモン宵緒は、大阪発の焼肉店です。5坪からもオープン可能で初期投資を抑えられるため、投資回収が早いという特徴があります。特別ルートにより兵庫県の黒毛和牛をリーズナブルに提供できる味にうるさいお客様にも答えます。

開業資金加盟金ロイヤリティ
問い合わせ300万円10万円

詳細はこちら:https://www.yakiniku-yoisho.com/fc/

榮華亭

榮華亭
  • 居抜きで約500万円から開業可能
  • 最短6ヶ月で投資回収
  • 1-1.5ヶ月の実店舗研修

榮華亭は、関西圏を中心に22店舗展開している焼肉フランチャイズです。独自のシステムで居抜きであれば約500万円から開業可能です。物件取得から開業までのサポートも充実しており、1−1.5ヶ月の実店舗研修もあります。

開業資金加盟金ロイヤリティ
問い合わせ300万円売上の3%

詳細はこちら:http://www.eekatei.com/franchise.html 

焼肉屋開業の方法・準備・必要な資金|メリットやデメリット・成功のポイントを解説

焼肉屋開業に必要な資金・費用

焼肉は日本にとってもポピュラーな食事です。最近は特に一人焼肉など様々な形態での展開もあり焼肉屋を開業したいと思っている方も多いのではないでしょうか。今回は焼肉屋に必要な資金・費用・ポイントをご紹介します。

焼肉屋の開業資金・初期費用目安

費用項目目安金額
物件取得費300~780万円
内装工事費700~2800万円
厨房設備費270~2800万円
資格取得費3~6万円
広告宣伝費20~40万円
合計費用約1,300~5,000万円

焼肉屋に必要な開業資金は物件の立地や坪数にもよりますが、最低でも1,300万円、最大では5,000万円程度と幅があります。主な費用は、物件取得費、内装工事費、厨房設備費、資格取得費、広告宣伝費です。特に大きな割合を占めるのは物件取得費、内装工事費、厨房設備費です。焼肉屋の場合は冷蔵庫や調理台だけにとどまらず、ロースターやダクトの工事が必要になります。そのため居抜き物件を利用したり機器のリースも検討しましょう。また、フランチャイズに加盟することで初期費用が抑えられるものもあります。

焼肉屋の運営にかかる費用目安

費用項目目安金額
人件費90~255万円
賃貸料40~80万円
食材費140~370万円
広告宣伝費10~20万円
リース・水道光熱費10~30万円
合計費用約290~725万円

焼肉屋運営に必要な運転資金は、1ヶ月あたり300万‐700万円程度と言われています。主な項目は人件費、賃貸料、食材費、広告宣伝費、リース代、水道光熱費です。人材は売上の20-30%といわれていますが、処理が大変なお肉を提供したり創作料理を出す場合には更に人件費がかかる場合もあります。

また、食材費も一般的には30%程度と言われておりますが、高級焼肉の場合など食材費用がより高額になる可能性もあります。もし、フランチャイズに加盟する場合は上記に加えて更にロイヤルティの支払いが発生する場合もあります。

焼肉屋開業での収益や資金調達

焼肉屋開業での収益や資金調達に関してご紹介します。

焼肉屋の平均的な売上規模

焼肉屋の売上はもちろん規模や立地で変動もしますが、例をあげてご紹介します。例えばリーズナブルな価格帯の炭火焼肉『牛繁』の場合は25坪の店舗で売上は月400万円くらいと言われています。一方大阪等の関西圏を中心にしたフランチャイズ「大阪焼肉 ホルモン ふたご」は30席で重滝立地の場合月690万円、46席の商業立地の場合は月1,180万円といわれています。

融資・借入で資金をどのように確保するか

開業をするためには資金面をどのように手配するのかも大事です。その資金獲得方法として融資や借入があります。資金の調達先としては、日本政策金融公庫と民間銀行という選択肢があります。特に日本政策金融公庫は、信頼度が高い上に審査の期間が短いということもあり多くの開業者が申請しています。

また、それ以外にも国や自治体から様々な補助金・助成金制度が準備されているので活用するのもおすすめです。

焼肉屋開業の2つの方法

焼肉屋を開業するためには個人で1から作る方法とフランチャイズに加盟するという2つの方法があります。

1から個人で店舗を作り開業する

個人で1から店舗を作る場合は、メニューやサービス内容、内装などすべての面において自分の思い通りの店舗が作れます。例えば、素材にこだわることで競合との差別化が明確になります。

一方、個人で物件の契約から仕入先の確保、スタッフの雇用をすべてこなさなければいけないため開業までの手間はかなりかかります。このような手間を乗り越えてでも自身のイメージ通りの店舗を作りたいという方におすすめです。

焼肉屋のフランチャイズに加盟する

焼肉屋を開業するもう一つの方法がフランチャイズに加盟することです。フランチャイズに加盟するとは、本部にロイヤルティを支払うことでブランド名やノウハウなどを活用して開業する形式です。本部からのサポートやすでに知られているブランドを活用できるため初めての開業でも安心です。

焼肉屋の開業に必要な資格・許可・手続き

焼肉屋を開業するためには資格や許可が必要になります。資格としては、食品衛生責任者・飲食店営業許可、店舗規模によっては防火管理者が必要になります。

食品衛生責任者

食品衛生責任者とは、飲食物を提供する上で衛生面を管理するための資格です。商品衛生責任者の資格を得るためには1日の講習を受講するだけで認定を受けられます。オーナーでなくても店員の誰かが持っていればいいのですが、オーナーが持っているケースが多いです。食品衛生協会の講習会ホームページをチェックして見ましょう。

飲食店営業許可証

焼肉屋を開業するためには飲食店営業許可を申請する必要があります。保健所に申請すると、店舗構造や衛生管理面などを保健所が確認した後に許可証が発行されます。申請から営業許可書が発行されるまで最短でも2週間ほどかかるため余裕を持って取得の準備をしておきましょう。

収容人数が30名を超える場合は防火管理者

店舗の収容人数次第では防火管理者の資格も必要になります。特に焼肉屋は火災への対策が重要です。店舗収容人数が30人以上を超える場合は、資格取得が必要です。防火管理者の資格も一日の講習を受講することで取得することが出来ます。日本防火・防災協会のHPから講習会の案内を確認しましょう。

焼肉屋の開業の3つのメリット

焼肉屋を開業するメリットをご紹介します。

ニーズ・需要が長く継続している

1つ目は、需要が長く継続していることです。焼肉屋は子供から大人まで、一人からファミリーまで幅広い層に求められている需要です。以前、焼肉屋は誕生日や打ち上げなどファミリー層が顧客の中心でした。しかし、近年は一人焼肉やランチなど利用シーンが増えています。このように多くのターゲットからニーズがあるという意味でも焼肉屋の開業は安定したビジネスと考えられます。

リピーターを獲得しやすい

2つ目はリピーターを獲得できるということです。一度お店に来てもらい、気に入ってもらえればリピーターになってもらえる可能性も高いです。特に焼肉屋は単価が高いこともありお客さんは失敗したくないと考えているため、気に入ったお店には繰り返し来店したいと思っている人が多いです。長期的に通い続けてくれる人がいれば、安定した売上が見込めます。

高収益を狙いやすい

3つ目は、高収益が狙えるという点です。焼肉屋ではラーメン屋や定食屋と違い、複数の品数を注文します。そのため、調理法を工夫したり、バラエティを増やしたりすることで簡単に客単価アップすることが出来ます。また、それ以外にも高級焼肉屋という形態で富裕層をターゲットにすることでも単価アップが狙えます。

焼肉屋の開業のデメリット

続いて焼肉屋を開業するデメリットをご紹介します。

仕込みや料理に手間と時間が発生する

焼肉屋は肉を調理するだけのため簡単なイメージもあるかもしれませんが、お肉の種類によっては筋を取り除いたり、臭みを抜いたりするなど手間が大変時間かかります。またお肉以外のメニューがある場合には、プラスアルファで手間がかかってしまいます。

もし手間を減らしたい場合は、フランチャイズに加盟したりメニュー内容を簡素化することが必要でしょう。

開業資金・初期費用が高額になる

2つ目は、開業資金・初期費用が高くなるということです。焼肉屋を開業するためには物件取得費や厨房・ロースターなどの設置費用がかかります。中古品を購入したり、リース契約を利用する事で初期費用を抑える方法もありますが、他の業種と比べても高額になることは間違いないでしょう。

焼肉屋の開業の5つのステップ

焼肉屋を開業するためのステップをご紹介します。

店舗需要があるか・市場調査

最初に行うのが市場調査です。自身が開業を検討しているエリアに、自身のコンセプトと需要が合うのかを調査しましょう。市場調査の際には、エリアの不動産価格を調べておくのはもちろんのこと、どのくらいの人通りがいるのか、どんな人達が住んでいるのか、どんな競合店があるのなどを調べましょう。

もしフランチャイズに加盟する場合は、フランチャイズ本部のプロが調査を代行してくれるため、もし自身で行うのが不安な場合には相談しましょう。

コンセプトメニューの決定

2つ目は店舗のコンセプトやメニューを決定させるということです。調査結果を元にファミリー層でも楽しめる、一人でも楽しめるお店等のコンセプトを具体化しましょう。

コンセプトが決まったらそれに合わせて、内装やレイアウト、メニューなども決めていきます。メニューを決める際の注意点として、お肉だけでは利益率上げるのが難しいため、サイドメニューやドリンクメニューも含めて検討しましょう。

店舗の選定・開業準備

コンセプトが決まったら、具体的な開業準備を進めましょう。開業準備をする際には厨房機器や空調、外装工事を行います。費用でもお伝えした通り内装や外装には費用がかかります。このような工事費用を抑えるためにも居抜き物件の利用も検討しましょう。

卸売業者など仕入れ先の確保

焼肉屋にとって重要なのは仕入先の確保です。卸売業者が市場から肉を買い付けてくるというのが一般的ですが、質の低い肉を買わされないようにオーナー自身がお肉の質を見極めるようにしましょう。値段だけでなく、品質、対応の速さ、供給の安定感なども含めて検討した上で仕入先を検討しましょう。

スタッフ採用・教育

最後に最も重要なのがスタッフの教育です。焼肉屋は一人で運営することはほぼ不可能です。開業前にはアルバイトの採用を進め、開業日までには教育を済ませましょう。教育としては、ホールやキッチンのオペレーションや衛生面の注意事項などを行います。

フランチャイズに加盟する場合は、オーナー自身で実施しなくても本部のサポートが受けられるため、未経験で不安があればフランチャイズ加盟も検討してみましょう。

焼肉屋の開業を成功させるためのポイント

最後に焼肉屋の開業を成功させるためのポイントをご紹介します。

競合店舗との差別化戦略

1つ目は、競合店舗との差別化を意識することです。以前までは美味しいお肉を提供するだけで人気を獲得できました。しかし、現在焼肉屋の数は増えてきており、美味しいお肉を提供するだけでは差別化が難しいです。

例えば、コンセプトで酒おつまみなども提供する大衆向け焼肉屋や独自ルートでの仕入れを進める高級焼肉屋と設定するなど、他の店舗の調査も進めた上で自店の強みを打ち出していきましょう。

ターゲットを選定し絞り込む

2つ目は、ターゲットを絞り込むということです。例えばファミリー層というだけでなく、4人家族(子供2人)や休日に来店する事が多いなど、より具体的に設定する事が重要です。具体化させることで、どのようなメニュー、サービスを提供したほうがいいのか、どのようなクーポンを発行すべきなのかなどの戦略が立てやすくなります。

立地条件の良いエリアで出店

3つ目は立地条件が良いエリアに出店するということです。近年、テイクアウトやデリバリーなど新たなビジネスモデルも定着してきていますが、立地が悪いと集客の難易度が上がり、売上にも大きな影響を及ぼします。ターゲットやコンセプトを設定した上で、それに適した立地選びを妥協なく行うようにしましょう。

焼肉屋の開業準備とかかる費用、よくある失敗の原因

焼肉屋は飲食業のなかでも開業費が高いため、開店準備をしっかり行わないと失敗する可能性が高くなります。本記事では、焼肉屋で成功するための開店準備のコツ、開業で失敗しないためのポイントを解説します。

焼肉屋の開業にかかる費用

立地や店舗規模にもよりますが、焼肉屋の開業には1,500万~3,000万円ほどの費用がかかります。内訳は次のとおりです。

  • 物件取得費:500万〜1,000万円
  • 内装工事費:500万〜1,000万円
  • 厨房設備費:300万〜500万円
  • 備品・消耗品費:30万〜50万円
  • 開店前人件費:10万〜30万円
  • 開店前広告費:30万円〜100万円

それぞれどんな費用がどのくらいかかるのか解説します。

物件取得費

焼肉屋を開業するためには、物件を借りる必要があります。その際に必要となる費用が「物件取得費」です。具体的には次のような費用がかかります。

  • 敷金:退去時に原状回復に必要な費用を担保として預ける
  • 礼金:借主が物件の貸主にお礼として支払う
  • 仲介手数料:不動産会社に取引の仲介を依頼する際に支払う
  • 前家賃:1ヵ月分の家賃を日割り計算した金額で、入居時に支払う
  • 保険料:火災や地震などの災害に備えて支払う
  • 造作譲渡料:既存の造作設備を借りる際に支払う

物件取得費の相場は、物件の立地や面積によって大きく変動します。一般的に、駅前や繁華街などの好立地では、物件取得費が高くなります。また、面積が広いほど、物件取得費も高くなります。

焼肉屋を開業するためには、物件取得費として、500万円〜1,000万円程度の資金を用意しておきましょう。

内装工事費

焼肉屋を開業するためには、内装工事費として、500万円〜1,000万円程度の資金を用意しておきましょう。物件の内装工事には次のような費用がかかります。

  • 設計費:内装工事の設計を依頼する際に支払う費用
  • 施工費:内装工事を施工する際に支払う費用
  • 材料費:内装工事に使用する材料の費用

内装工事費の相場は、物件の立地や面積、内装のグレードによって大きく変動します。一般的に、駅前や繁華街などの好立地では、内装工事費が高くなります。また、面積が広いほど、内装工事費も高くなります。

内装工事費を抑えるためには、居抜き物件を選んだり内装のグレードを下げたりする方法があります。

厨房設備費

焼肉屋を開業するためには、厨房設備費として、300万円〜500万円程度の資金を用意しておきましょう。焼肉屋では次のような厨房設備が必要です。

  • 冷蔵庫
  • 冷凍庫
  • コンロ
  • フライヤー
  • シンク
  • 食器洗浄機
  • 調理台
  • グリストラップ

厨房設備は焼肉屋の運営に欠かせない重要な設備です。予算と相談しながら、必要な設備を揃えましょう。

客席数や営業時間に合わせて必要な規模の設備を選ぶこと、食材の種類や調理方法に合わせて必要な機能を備えた設備を選ぶことで、コストを抑えて厨房設備を揃えられるでしょう。清掃やメンテナンスがしやすい設備を選ぶのも、店内をきれいに保ったり業務を効率化したりするために大切です。

また、厨房設備の設置工事も必要です。設置工事は専門の業者に依頼しましょう。

備品・消耗品費

備品・消耗品費は、焼肉屋開業のための初期費用の中でも比較的金額が少ないです。具体的には30万~50万円ほどあれば足りるでしょう。

備品や消耗品には次のようなものが含まれます。

  • 食器
  • 調理器具
  • 消耗品(トイレットペーパー、ティッシュペーパー、食器用洗剤など)

開店前人件費

焼肉屋を開業するためには、開業前にスタッフをトレーニングする必要があります。その際に必要となる費用が「開店前人件費」です。

開店前人件費には、次のようなものが含まれます。

  • スタッフの給与
  • スタッフの社会保険料
  • スタッフの研修費用

スタッフの給与は時給や月給によって異なります。社会保険料は、厚生年金保険料や健康保険料、雇用保険料などです。

開店前人件費はスタッフの人数や給与によって大きく変動します。一般的に、スタッフの人数が多いほど、開店前人件費も高くなります。

焼肉屋を開業するためには開店前人件費として、10万〜30万円程度の資金を用意しておきましょう。

開店前広告費

焼肉屋を開業するためには、開業前に周知活動を行う必要があります。その際に必要となる費用が「開店前広告費」です。

開店前広告費には、次のような費用が含まれます。

  • チラシやポスターの印刷費
  • 新聞や雑誌への広告掲載費
  • インターネット広告費
  • 看板やのぼりの設置費

チラシやポスターは、近隣住民に直接アプローチするのに、新聞や雑誌への広告掲載はより広い層にアプローチするのに効果的です。どんな人に広告を表示するのか細かく設定できるインターネット広告は、ターゲットを絞ってアプローチするのに有効でしょう。

開店前広告費の相場は、広告の種類や規模によって大きく変動します。一般的な費用感は次のとおりです。

  • チラシやポスターの印刷費:10万〜50万円ほど
  • 新聞や雑誌への広告掲載費:100万〜500万円ほど
  • インターネット広告費:10万〜100万円ほど
  • 看板やのぼりの設置費:10万〜50万円ほど

焼肉屋の開業に必要な資格・届出

焼肉屋の開業に必要や資格・届出を紹介します。

食品営業許可

食品営業許可とは、食品を販売する営業を行う際に必要な許可です。

食品衛生責任者とは、食品の衛生管理に責任を持つ人のことです。食品衛生責任者になるためには、食品衛生責任者養成講習を受講し、修了試験に合格する必要があります。食品営業許可の申請から許可の交付まで、通常は1〜2週間程度かかります。

食品衛生責任者

食品衛生責任者とは、食品の衛生管理に責任を持つ人のことです。

都道府県の食品衛生協会や保健所が実施する講習を受講することでこの資格を取得できます。講習の受講料は、都道府県によって異なりますが、おおむね1万円前後です。修了試験に合格すると、食品衛生責任者として認定されます。

食品衛生責任者は、1店舗につき1人以上配置する必要があります。

防火管理者

防火管理者とは、火災の予防や延焼の防止に責任を持つ人のことです。収容人数が30人を超える店舗では、防火管理者を配置しなければなりません。

講習を受けることでこの資格を取得できます。受講料は都道府県によって異なりますが、おおむね1万円前後です。修了試験に合格すると、防火管理者として認定されます。

深夜における酒類提供飲食営業開始届出書

焼肉屋を開業して深夜0時から午前6時までの時間帯に酒類を提供する場合、「深夜における酒類提供飲食営業開始届出書」の提出が必要です。

この届出書は、営業所の所在地を管轄する警察署長を経由して、都道府県公安委員会に提出します。提出期限は、営業を開始する日の10日前までです。

届出書には、以下の事項を記載します。

  • 営業所の名称
  • 営業所の所在地
  • 営業者の氏名・住所
  • 営業時間
  • 提供される飲食物の種類
  • 客席数

また、以下の書類を添付します。

  • 営業許可証の写し
  • 防火管理者の資格証明書の写し
  • 食品衛生責任者の資格証明書の写し

深夜における酒類提供飲食営業開始届出書を提出することで、深夜0時から午前6時までの時間帯に酒類を提供することが可能になります。焼肉屋を開業して深夜営業を行う場合は、忘れずに届出をしましょう。

焼肉屋で成功するためにすべき6つの準備

焼肉屋で成功するためにすべき6つの準備を紹介します。

準備1.市場調査

焼肉屋を開業し成功するためには、市場調査が欠かせません。市場調査とは、焼肉屋の需要や競合状況などを調査することです。これにより、次のようなことがわかるでしょう。

  • 焼肉屋の需要がどの程度あるか
  • 競合店の強みと弱み
  • ターゲット層は誰か
  • 競合店との差別化ポイントは何か

具体的な調査方法としては、以下のようなものがあります。

  • アンケート調査:多くの人に調査結果を得たい場合に有効
  • インタビュー調査:より深い情報を得たい場合に有効
  • 競合店の調査:競合店の強みと弱みを把握するために有効
  • インターネット調査:手軽に調査ができる

市場調査を行う際には、複数の方法を組み合わせて行うと、より正確な情報を得られるでしょう。

準備2.ターゲット・コンセプト固め

焼肉屋を開業し成功するためには、ターゲット層とコンセプトを明確にすることが重要です。ターゲット層とは、お店を訪れる顧客のことです。コンセプトとは、お店の方向性や特徴を表すものです。

ターゲット層とコンセプトを固める際は、市場調査の結果を参考にし、自分の考えや経験を踏まえて考えましょう。

市場調査の結果を参考にすることで、客観的な視点でターゲット層とコンセプトを検討することができます。自分の考えや経験を踏まえて検討することで、具体的な内容を固めることができます。

ターゲット層とコンセプトを固めることで、お店の方向性や目的が明確になり、経営のブレを防ぐことができます。また、ターゲット層やコンセプトに沿ったメニューやサービスを提供し、顧客満足度を高めることができます。

ターゲット層とコンセプトを決める際には、それぞれ以下の要素を検討しましょう。

【ターゲット層】

  • 年齢
  • 性別
  • 職業
  • 居住地
  • 家族構成
  • 趣味・嗜好

【コンセプト】

  • 価格帯
  • メニュー
  • 雰囲気
  • サービス
  • 立地

準備3.立地・物件選び

焼肉屋を開業し成功するための準備として、「立地・物件選び」は非常に重要です。立地は、お店の集客力に直結するからです。

立地を選ぶ際には、以下の点を押さえましょう。

  • ターゲット層の生活圏内にあるか
  • 競合店との距離
  • 交通の便
  • 周辺の環境

ターゲット層の生活圏内にあるかどうかは、お店を知ってもらい、来店してもらうことにつながります。競合店との距離は、競合店との差別化を図るために重要です。交通の便は、来店しやすさにつながります。周辺の環境は、お店の雰囲気やイメージに影響を与えます。

物件選びでは面積や間取り、設備などの条件を確認しながら、賃料が予算内に収まる物件を探しましょう。

準備4.仕入先選定

焼肉屋を開業し成功するための準備として、「仕入先選定」は非常に重要です。仕入れ先は、お店の品質や価格に大きく影響するためです。

仕入先を選ぶ際には、以下の点を押さえましょう。

  • 肉の品質
  • 価格
  • 納期
  • 対応

肉の品質は、お店の味を左右する最も重要なポイントです。価格は、経営の採算性を左右するため、予算内で収まるかどうか確認しましょう。納期は、お店の運営に支障をきたさないかどうか確認しましょう。対応は、トラブルがあった際の対応なども含めて、信頼できるかどうか確認しましょう。

また、複数の仕入先を比較検討し、最適な仕入先を見つけることが大切です。実際に仕入れ先を訪れて、肉の品質や対応などをチェックすることで、より具体的なイメージを掴めるでしょう。業界関係者に相談し、専門的な知識や情報を得ることも重要です。

準備5.スタッフの採用・教育

焼肉屋を開業し成功するための準備として、「スタッフの採用・教育」は非常に重要です。スタッフの質は、お店の雰囲気やサービスの質に大きく影響するためです。

スタッフの採用・教育を行う際には、以下の点を押さえましょう。

  • 採用の条件を明確にする
  • 面接でしっかりと見極める
  • 教育の計画を立てる

採用の条件を明確にすることで、採用のミスを防ぐことができます。面接でしっかりと見極めることで、採用の適性を判断することができます。教育の計画を立てることで、効率的な教育を行うことができます。

また、スタッフのモチベーションを高めるためにも、教育は重要です。スタッフがしっかりと教育を受けることで、お店の理念やサービスを理解し、顧客満足度を高めることができます。

準備6.集客の勉強

焼肉屋を開業し成功するためには、集客の勉強が欠かせません。集客がうまくいかなければ、いくら美味しい料理を提供しても、お店は繁盛しません。

焼肉屋をはじめとする飲食店の集客方法には次のようなものがあります。

【オンラインの集客方法】

  • 公式HP・ブログ
  • メルマガ
  • SNS運用
  • Googleビジネスプロフィール
  • Web広告の出稿

【オフラインの集客方法】

  • 店頭の看板・のぼり
  • チラシ・ポスティング
  • 路面広告・看板
  • ポイントカード

これらの集客方法について詳しく知りたい方はこちらの記事もぜひお読みください。

焼肉屋でよくある失敗の原因

焼肉屋でよくある失敗の原因を4つ紹介します。

競合と差別化できていない

焼肉屋でよくある失敗の原因として、「競合と差別化できていない」というものがあります。

焼肉屋は、競合店が多い業態です。そのため、競合店との差別化を図ることができなければ、顧客の心を掴むことが難しく、失敗につながります。

肉の品質を追求する、オリジナルのメニューを提供する、リーズナブルな価格で提供する、おしゃれな雰囲気にする、接客を重視するなど、さまざまな差別化のポイントが考えられます。

これらを意識しながら、「顧客のニーズを満たせるか」「実現可能であるか」の2つを軸に、差別化のアイデアを考えてみましょう。

費用の見積もりが甘い

焼肉屋でよくある失敗の原因として、「費用の見積もりが甘い」というものがあります。

焼肉屋を開業するためには、さまざまな費用がかかります。物件の賃料や改装費、設備費、仕入れ費、人件費など、さまざまな費用をしっかりと見積もっておくことが重要です。

費用の見積もりが甘いと、開業後に資金繰りが悪化し、赤字に陥る可能性があります。また、想定外の費用が発生し、資金繰りに苦しむ可能性もあります。

細かい費用まで漏れなく見積もること、想定外の費用も考慮することを心がけましょう。複数の業者から相見積もりを取ることも大切です。

近隣住民への配慮が足りない

焼肉屋は、肉を焼く際に煙や臭いが発生する業態です。そのため、近隣住民への配慮が足りないと、苦情が寄せられ、失敗につながる可能性があります。

近隣住民への配慮を十分に行いトラブルを未然に防ぐために、煙や臭いを抑えるための対策をすること、近隣住民への挨拶や説明をすることを心がけましょう。

具体的には排煙設備や換気扇の設置、煙や臭いの原因となるメニューを避けるなどの方法が挙げられます。

食中毒への対策が足りない

焼肉屋は生肉を扱う業態であるため、食中毒が発生するリスクが高いです。食中毒への対策が足りないと、顧客の健康被害やお店の評判の低下など、大きな損害を被る可能性があります。

食中毒への対策を十分に行いリスクを低減するために、食材や調理法の管理はもちろん、従業員の健康管理も徹底しましょう。従業員の健康管理を徹底することで、食中毒の原因となる菌やウイルスを持ち込まないようにできます。

具体的な対策としては、以下のようなものがあります。

  • 信頼できる業者から仕入れる
  • 食材が届いたらすぐに冷蔵庫で保管する
  • 賞味期限を必ず守る
  • 調理器具や食器は、しっかりと洗浄・消毒する
  • 従業員の手洗いや検温を徹底する
  • 調理用と取り分け用でトングを分ける

開業費が高く運転資金が低い焼肉屋は、準備さえしっかりしていれば成功しやすい

焼肉屋は、開業費が高く、運転資金が低い業態です。そのため、準備をしっかり行わないと、失敗する可能性が高くなります。

ターゲット層やコンセプトの明確化、競合との差別化など、マーケティング目線をもって準備を進めていきましょう。開業費用が飲食業のなかでも割高なため、資金の調達や計画はシビアに進めなければなりません。

ただ、厨房での調理が比較的簡単な焼肉屋は人件費を抑えやすく、運転資金は低い部類です。開店準備さえしっかりしていれば開業後のトラブルも起こりづらく、成功しやすいといえるでしょう。

焼肉屋開業に必要な費用相場・資金・手続きや資格・成功するための5つのポイント

焼肉屋の開業に必要な費用

焼肉屋の開業に必要な費用は、大きく開業資金などの初期費用と運転資金にわかれます。

焼肉屋に必要な開業資金・初期費用

焼肉屋に必要な開業資金は物件の立地や坪数にもよりますが、最低でも1,300万円、最大では5,000万円程度と幅があります。主な費用は物件取得のための費用、内装工事、厨房設備費用、資格取得費用、広告宣伝費用となります。焼肉屋の場合、物件取得費用はもちろんですが、ロースターの設置やダクトの工事、冷蔵庫などの内装工事費や厨房設備費など高額な費用がかかります。

フランチャイズに加盟する場合は、加盟金や保証金を支払う必要がありますが、このような資金を抑えられる場合もあります。

費用項目目安金額
物件取得費用300~800万円
内装工事費700~2,800万円
厨房設備費300~1,300万円
資格取得費3~6万円
広告宣伝費20~40万円
合計1,300~5,000万円
焼肉屋に必要な開業資金・初期費用

焼肉屋に必要な運転資金

焼肉屋に必要な運転資金は、1ヶ月あたり300万‐700万円程度と言われています。主な費用は人件費、賃貸料、食材費、広告宣伝費、リース代、水道光熱費などです。人件費は売上の20-30%が目安、食材費は30%程度といわれています。しかし、仕込みに時間がかかるお肉を提供する場合や創作料理がある場合などは人件費が高くなったり高級焼肉屋の場合は食材費などが高騰する可能性があることも把握しておきましょう。

費用項目目安金額
人件費100~200万円
賃貸料40~80万円
食材費140~380万円
広告宣伝費10~20万円
リース・水道光熱費10~30万円
合計300~700万円
焼肉屋に必要な運転資金

焼肉屋開業での収益や資金調達

焼肉屋開業での収益や資金調達に関してご紹介します。

焼肉屋の月間売上目安

焼肉屋の売上は店舗の規模や立地により異なりますが、例えば炭火焼肉のフランチャイズの一つである『牛繁』は25坪で月の売上が400万円程度と言われています。また大阪を中心に展開するホルモン焼きのフランチャイズである『大阪焼肉ホルモン ふたご』は、30席の店舗で690万円、46席で商業地域に出店した場合には月1,180万円が目安といわれています。

銀行や信金・日本政策金融公庫から借入は可能

焼肉屋を開業するためにどのように資金調達するのかが一つの課題です。資金調達の手段の一つが借入です。借入先の選択肢としては銀行や信金、日本政策金融公庫などがあります。日本政策金融公庫は、政府の機関であり信頼度が高く、審査期間も短いというメリットがあります。金利や申請条件などを調べた上で自身に適した借入先を検討しましょう。

また、自治体などから補助金が活用できる可能性もあります。自身が当てはまる助成金や補助金を確認してみましょう。

焼肉屋の開業に必要となる手続き・資格

焼肉屋を開業するためにはどのような資格や手続きが必要なのかをご紹介します。

食品衛生責任者

焼肉屋を営業するためには食品衛生責任者の資格が必要です。食品衛生責任者の資格は、飲食物の衛生面を管理するための資格であり、店員の誰か1名が持っていれば営業できますが取得するためには食品衛生協会が主催する1日の講習を受けるだけで良いため、多くの店舗ではオーナーが取得しています。

飲食店営業許可

食品衛生責任者を取得したら飲食店営業許可を得るために申請を出し、認定を受ける必要があります。店舗の完成図面を保健所に提出し、保健所に問題なしと認定されたら、実際の店舗検査を受けます。検査結果に問題がなければ営業許可証が発行されます。申請から営業許可証の発行までには2週間程度かかると言われているため、オープン予定のタイミングに合わせて準備をしておきましょう。

30名以上の席数では防火管理

もし、店舗の席数が30以上の場合は防火管理者の資格も取得する必要があります。防火管理者は、日本防火・防災協会の講習を1日受けることで取得することが出来ます。防火管理者も含めて、焼肉屋では特に火災に対して入念に対策をする必要があるでしょう。

焼肉屋開業に必要な5つのステップ

焼肉屋開業までのステップをご紹介します。

周辺エリアの市場調査

焼肉屋を開業するためにまず重要なのは市場調査です。市場調査を通して、お店の需要がどれくらいあるのか、どのようなコンセプトのお店が受けそうなのかを調べます。市場調査の際にはエリアの不動産価格やどのような人が周りに住んでいるのかなどを確認します。

もし、フランチャイズに加盟する場合は市場調査を本部が行ってくれる場合もあります。プロに任せることで、条件が良い土地やその土地ならではの戦略も把握できます。もし自身で対応出来ない場合はフランチャイズに加盟することも検討しましょう。

メニュー・コンセプトの決定

出店場所の目途が付いたら、店舗のメニューやコンセプトを検討します。例えば、家族が子連れでも来やすい店舗なのか、1人でも楽しめる店舗なのかを検討することで店舗の雰囲気やレイアウトなども具体的に考えられます。また合わせてサイドメニューやドリンクメニューなどの検討をしましょう。

店舗で利用する物件の選定

コンセプトを決めたら具体的な物件を決めます。物件を選ぶ際におすすめなのが、厨房、空調や什器を流用できる居抜き物件を活用することです。物件の契約後には内装や外装工事が必要となります。特に焼肉屋は煙や匂いが出やすいので換気扇の配置など気をつけましょう。

仕入れ先の検討・確保

焼肉屋に重要なポイントの一つが仕入先です。まずは質の高い肉を提供するためにも、オーナー自身でお肉の質を見極められるようにしておきましょう。その上で値段だけでなく、品質や対応の速さ、供給の安定感などを検討した上で最適な仕入先を検討しましょう。

スタッフ採用・教育

最後に重要なのはスタッフの採用や教育です。焼肉屋は業務が多岐に渡る事もあり一人で運営することは難しいです。そのためにも店舗の準備にあわせて、スタッフの採用や教育などを行いましょう。特に衛生面の注意事項などを覚えて貰う必要があります。

フランチャイズに加盟する場合は、オーナー自身も本部で研修を受けられますし、スタッフの採用や教育のサポートもしてくれます。もし、教育や採用などに不安がある場合はフランチャイズへの加盟を検討しても良いかもしれません。

焼肉屋開業を成功させる5つのポイント

焼肉屋開業を成功するためには大きく5つのポイントがあります。

近隣の競合店舗との差別化

1つ目は近隣の競合店舗と差別化をする必要があります。以前は質がいいお肉や美味しいお肉を提供すれば十分人気店になりました。しかし、焼肉屋の店舗は増えてきており、競争が激化しています。そのため、独自ルートを開拓したり、お肉だけではなくサブメニューを検討したりなど自店舗だけで提供できる強みを検討しましょう。

集客ターゲットの具体化

2つ目は、ターゲットを具体化させることです。ターゲットを具体化させることでどのようなコンセプトにするべきか、メニュー内容、サービス内容をどうするかといった点を明確にできます。例えばファミリー層というだけでなく、小学生以下の子供がいる4人家族と設定すると、子供向けにおまけやデザートなどのメニューがあった方が良いなどより具現的に検討することが出来ます。

好立地での出店・古すぎる居抜き物件は避ける

3つ目は、物件選びです。焼肉屋は店舗で楽しむ場合がほとんどです。そのため、ターゲットがより来やすい立地を選ぶようにしましょう。また物件を選ぶ際に注意すべきポイントとしては古すぎる居抜き物件を避けるということです。設備が元々ついていてもあまりにも古い場合はメンテナンスの手間がかかる場合があるため避けたほうが良いでしょう。

肉の品質は優先・内装や設備でコストを抑える

焼肉屋は内装工事費や設備費など様々なコストがかかるためどうしても費用を抑えたいと思う方もいると思います。しかし、その時に食材費を抑えるのは避けましょう。肉の質は焼肉屋の肝であり、肉の品質が悪いとすぐに店舗の評判が悪くなる可能性もあります。コストを抑えるときには、内装や設備で何を節約できるのかを優先に考え、肉の品質は第一に考えましょう。

しっかりと資金計画を立てておく

焼肉屋は運転資金が多く必要です。そのため、来客数が少ない月などは経営に大きな影響を与える可能性があります。そのようなことを避けるためにも、事前にどのようなターゲットがどの曜日、時間帯にどれくらい来客するのかなどを綿密に調べておき、資金計画を立てておくようにしましょう。

焼肉屋開業でおすすめのフランチャイズ3選

最後に焼肉屋開業のフランチャイズをご紹介します。

焼肉商店浦島屋

焼肉商店浦島屋
  • 営業利益1,000万円超えも目指せる
  • 経験不要で始められる
  • 開業前/後もサポートが充実

焼肉商店浦島屋は業界最安値から始められ、2年以内でも投資回収が可能なフランチャイズです。卓上サーバーやタブレットなどを用いてオペレーションの簡素化を実現し、高利益を狙えます。また開業前・後もサポートが充実しており、経験不要で開始できます。

参考:https://yakiniku-syoten.jp/franchise

0秒レモンサワーⓇときわ亭

0秒レモンサワーⓇときわ亭
  • 圧倒的商品力
  • 店舗運営力
  • 居酒屋も組み合わせた巨大市場

ときわ亭は焼肉屋だけでなく居酒屋市場からの流入も狙える焼肉屋フランチャイズの一つです。仙台の老舗企業と提携することで塩ホルモンなど圧倒的商品力のあるメニュー展開ができています。また、開店に関わる運営力も圧倒的です。

参考:https://zero-tokiwa.com/tokiwafc/

牛角

牛角
  • 月商800万円を目指せる
  • 接客コンテストなど豊富な研修制度
  • 全国展開を生かした本部機能

牛角は株式会社レインズインターナショナルが提供する全国的なフランチャイズの一つです。全国レベルのフランチャイズから豊富なマーチャンダイジング、プロモーションなどのサポートを受けられたり接客コンテストを実施したりと豊富な研修・育成制度があります。

参考:https://www.reins.co.jp/fc/brand/

レストランのおすすめフランチャイズ5選!費用や選び方、業態ごとの戦略も解説

レストランのおすすめフランチャイズや加盟費・ロイヤリティの相場、どんなチェーンを選べばいいのかを解説します。レストランの業態や種類ごとの適した立地やターゲット層も紹介。「どんなレストランを開こうか迷っている」という方は、ぜひ参考にしてください。

レストラン業界の現状

レストランは西洋料理店のことで、イタリアンやパスタなどの洋食を主に提供します。ドリンクメインで軽食も提供するカフェレストラン、バイキングやビュッフェなどもレストランに含まれます。

出典:外食市場に関する調査を実施(2022年) | ニュース・トピックス | 市場調査とマーケティングの矢野経済研究所

グラフは国内の外食市場規模の推移をまとめたものです。飲食業はコロナ禍の影響を大きく受けた業界で、国内で初めて感染者が確認された2020年に、市場規模が大きく縮小しています。ファストフードをはじめとするテイクアウトやデリバリーがしやすい業態に比べ、店内での食事(イートイン)が主体のレストランが受けた打撃は大きかったでしょう。

しかし、2023年3月には政府によるマスク不要の呼びかけもあり、コロナ禍は実質終息したともいえます。レストランの売上も、徐々に回復してくるでしょう。

コロナ禍により、飲食業ではテイクアウトやデリバリーが当たり前になりました。しかし、レストランはほかの飲食店に比べ、「お店の雰囲気」が求められています。テイクアウトやデリバリーへの対応も大切ですが、「雰囲気のいいお店で楽しく食事がしたい」というニーズにどう応えていくか、お客さまにどのような食事体験を提供するかが、レストランが生き抜くうえで重要です。

レストランのフランチャイズにかかる費用

フランチャイズでレストランを開くための費用は「初期費用」と「ロイヤリティ」に分けられます。

初期費用

フランチャイズでレストランを開くための初期費用は、500万~1,000万円ほどが相場といわれています。店舗の面積や立地、インテリアなどによりかかる費用は大きく変わります。立地条件が良く、広くて高級感のあるお店を開くには、1,000万円では足りないこともあるでしょう。

これらの条件や加盟するフランチャイズにより異なりますが、費用の内訳はおおむね次の通りです。

  • 加盟費
  • 研修費
  • 店舗取得費
  • 店舗の工事費
  • スタッフの採用費
  • 備品や食材の仕入費 など

ロイヤリティ

フランチャイズに加盟すると「ロイヤリティ」がかかることがあります。ロイヤリティは加盟店がフランチャイズ本部に対して、月々の売上の一部を支払う仕組みです。フランチャイズ本部は店舗の運営・経営ノウハウや仕入ルートなどのサポートを提供し、加盟店はその対価としてロイヤリティを支払います。

レストランの場合、ロイヤリティは固定制なら月十数万円ほど、変動制なら売上の2~8%ほどが相場といわれています。

レストランのフランチャイズの選び方

レストランのフランチャイズを選ぶ3つのポイントを紹介します。

サポート体制

レストランのフランチャイズを選ぶ1つ目のポイントは「サポート体制」です。

レストランに限らず、フランチャイズを選ぶうえでサポート体制は重要です。特に経営や飲食業の経験がない場合、サポートの内容や手厚さで経営の成否が分かれるといっても過言ではありません。次のような観点から、各チェーンのサポート体制を比較しましょう。

  • 開業前研修の期間や内容
  • マニュアルの内容やわかりやすさ
  • 提供される仕入ルートやシステム
  • SVの訪問頻度
  • 本部による宣伝の有無や内容、宣伝費の徴収があるかないか など

加盟費・ロイヤリティ

レストランのフランチャイズを選ぶ2つ目のポイントは「加盟費・ロイヤリティ」です。加盟費やロイヤリティの金額はもちろん、「ロイヤリティは固定制か変動制か」も確認しましょう。

毎月決まった金額を支払う固定制は、売上が変わってもロイヤリティの額は変わりません。売上が高くなるほど利益率も高くなりますが、売上が低くなるほど経費に占めるロイヤリティの割合が大きくなり、経営が圧迫されやすいです。

売上の数%を支払う変動制はロイヤリティが経営を圧迫するリスクは低いでしょう。ただし、「本部が用意した仕入ルートを使わなければならない(原価を抑えづらい)」「売上が上がっても常に同じ割合でロイヤリティが発生する」など、利益率アップを狙いづらいかもしれません。

業態・提供メニュー

レストランのフランチャイズを選ぶ3つ目のポイントは「業態・提供メニュー」です。

レストランと一口に言っても、一般的なレストランから軽食メインのカフェレストラン、バイキング・ビュッフェまで、さまざまな業態があります。提供メニューもイタリアンやパスタなどの洋食だけでなく、「和食レストラン」「中華レストラン」など多種多様です。

業態や提供メニューが変われば、ターゲット層や適した立地も変わってきます。出店エリアがある程度決まっているなら、それに合ったチェーンを選ばなくてはなりません。

レストランの業態・種類

レストランにはさまざまな業態・種類があり、それによりターゲット層も適した立地も変わってきます。レストランの業態・種類について、それぞれの特徴やターゲット層、適した立地を紹介します。

一般的な洋食レストラン

パスタやイタリアンなどの洋食を提供する、一般的なレストランです。価格帯やお店の雰囲気にもよりますが、カップルやファミリーの集客に強いといえます。高級店はビジネスパーソンの接待・商談の場としても活用されています。

ガストやサイゼリヤのような価格帯の低いレストラン、知名度の高いレストランはファミリー客や学生客、女子会などで人気です。立地は住宅街近くの繁華街や駅回り、ショッピングセンターなどがいいでしょう。

高級店はビジネスパーソンもターゲットにしやすいですが、接待・商談の場としてなら、チェーン店よりも個人店に強みがあります。クリスマスや結婚記念日など、カップルや夫婦のイベントに関するニーズを狙った方が集客しやすいでしょう。立地は住宅街近くの繁華街や駅回りに加え、映画館や美術館、植物園などの近くも狙い目です。

和食・中華レストラン

和食レストランや中華レストランはファミリー客からのニーズが高いです。特に和食レストランは子・両親・祖父母の3世代での食事に適した場といえます。年末年始やお盆などの「親族が集うイベント」での集客に強く、車での行きやすさ、駐車場の広さなどが集客力に大きく影響するでしょう。

ファミリー客を取り込みたいなら「座敷の有無」も重要です。高齢者(祖父母)には腰痛があり、テーブル席よりも座敷席を好む人も多いからです。

カフェレストラン

カフェレストランはコーヒー・紅茶をはじめとするドリンクをメインに、サンドイッチやちょっとしたパスタなどの軽食も提供するタイプです。ビジネスパーソンのお昼休憩やカップルの休憩・ランチ、女子会などのニーズが高いです。立地はオフィス街や繁華街などがいいでしょう。

バーレストラン

バーレストランはアルコールの種類が多く、お酒に合う料理やおつまみなどを提供するタイプです。一般的なレストランよりも高級感を意識したお店が多く、カップル、ビジネスパーソンの飲み会の二次会やサシ飲みなどでよく使われます。立地は繁華街やオフィス街、映画館や美術館近くなどがいいでしょう。

バイキング・ビュッフェ

バイキング・ビュッフェのような食べ放題のレストランはファミリーや学生、カップルなどに人気です。加盟チェーン選びでは提供する料理はもちろん、料理の提供形態(セルフなのか注文制なのか)やアルコール提供・飲み放題プランの有無なども確認しましょう。立地は繁華街やショッピングセンター内などがおすすめです。

バーチャルレストラン

コロナ禍を経て急速に浸透したのが「バーチャルレストラン」です。バーチャルレストランとは既存の飲食店の厨房設備を使い、実店舗とは異なる看板のデリバリー専門店を運営するビジネスです。たとえば個人運営の居酒屋がパスタのバーチャルレストランにフランチャイズ加盟し、そのチェーンのパスタをデリバリー販売するようなイメージです。

既存店舗の厨房設備を活かせるため、新たにお店を構えるよりも低コストで開店・運営できます。デリバリーのみを提供するため店舗の規模や天候・季節に売上が左右されづらいのも特徴です。アイドルタイムの有効活用、運営安定化のために有効な選択肢といえます。

おすすめのレストランフランチャイズ5選

レストランのフランチャイズを業態・種類別に5つ紹介します。最近話題のバーチャルレストランも紹介するので、サイドビジネスや事業拡大を考えている飲食店オーナーもぜひ参考にしてください。

SABAR

SABAR
  • リピーター率40%のサバ専門店
  • メニューをサバ料理に絞ることで食材費29%を実現
  • 300店舗運営のノウハウに基づく、集客に関する手厚いサポート

SABARAは全メニューサバ料理という一風変わった和食レストランです。メニューをすべてサバ料理にすることで仕入れコストや食材ロスを抑え、食材費29%を実現しています。

リピーター率は40%と圧倒的で、常連客づくりに特に強いチェーンです。もちろん、新規集客にも力を入れています。300店舗を運営してきた実績に基づき、新規集客のためのWeb施策からリピーター獲得まで、集客ノウハウを惜しまず伝授してくれます。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
加盟金380万円売上の3.8%5年要問い合わせ
※グループ店舗は300以上
SABARAの概要 ※開業資金は一例です

SABAEA公式サイト

焼肉きんぐ

焼肉きんぐ
  • 座席注文制の焼肉バイキング
  • 4つのブランドをFCとしてパッケージしてきた実績
  • 本部と加盟店がフラットに関わり合える「清正会」

焼肉きんぐは座席注文制の焼肉バイキングです。ほかにもゆず庵(寿司・しゃぶしゃぶ)や丸源(ラーメン)など、計4つのブランドをフランチャイズとしてパッケージしてきた会社が運営しています。

焼肉きんぐの運営会社「物語コーポレーション」の理念は「清く正しいフランチャイザー」です。加盟店が儲かることは大前提、そのための教育や情報開示を徹底し、クイックレスポンスの安心できるサポート体制を構築しています。年に1~2回は「清正会」というイベントが開かれ、加盟店と本部が同じ立場で情報交換をしています。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
焼肉きんぐの概要

物語コーポレーション公式サイト

ワールドビュッフェ

ワールドビュッフェ
  • 世界各国の料理を100種類以上ラインナップ
  • 神戸物産グループの強みを活かしたスケールメリット
  • ロイヤリティ1%で低コスト運営

ワールドビュッフェはバイキング・ビュッフェ業態において、トップクラスの知名度を誇るチェーンです。世界各国100種類以上の料理を広い店内で、時間無制限で提供するワールドビュッフェにはファンも多く、安定した客足が期待できるでしょう。

本部はワールドビュッフェ以外にも農業や漁業などの第一次産業から、加工(第二次産業)、販売(第三次産業)までを広く手がける神戸物産グループです。ワールドビュッフェ以外では「業務スーパー」が有名な企業で、そのスケールメリットを活かした低コスト運営ができるのも魅力です。

※ワールドビュッフェのフランチャイズに加盟できるのは法人のみです。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
加盟金:300万円
アドバイザーフィー:100万円
保証金:700万円
総売上高の1%5年要問い合わせ
ワールドビュッフェの概要 ※開業資金は一例です

ワールドビュッフェ公式サイト

コメダ珈琲

コメダ珈琲
  • 圧倒的な知名度を誇るカフェレストラン
  • 社員として経験を積み、一国一城の主を目指せる
  • 土地柄に合わせた店づくりで地域密着型の運営を

コメダ珈琲はカフェレストランのなかでも圧倒的な知名度を誇るチェーンです。路面店からテナント店まで、全国のさまざまな土地で、その地域に合った店づくりをしています。

コメダ珈琲では自らがオーナーを勤める店舗を開くまで、コメダ社員として働きながら経験を積んでいけます。社員として給与を受け取り、開業資金を貯めながら実務経験まで積める、オーナーの未来を考えた仕組みです。

オーナーの負担を減らし収益を守るのが、コメダ珈琲のモットーです。たとえば「店舗の利益は、努力したその店舗のもの」という思いから、ロイヤリティは席数に応じた定額制。オペレーションも効率化を軸に考えられ、少ない労力とコストで安定運営を続けていけます。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
加盟金:300万円
加盟保証金:300万円(連帯保証人2名以上)
研修費:50万円
店舗施工指導料
独立店:350万円
ビルイン:200万円
1席あたり1,500円要問い合わせ968店舗
コメダ珈琲の概要 ※開業資金は一例です

コメダ珈琲公式サイト

かさねや

かさねや
  • デリバリー専門のとんかつ店
  • 3ヵ月の研修中は毎月30万円を支給
  • 自宅近くで開業できる

かさねやはデリバリー専門のとんかつ店です。既存店舗を引き継ぐこともできますが、自宅近くに本部に店舗を新設してもらうこともできます。デリバリー専門なので立地に左右されず、報酬体系はエリア制なので加盟店同士で競合する心配もありません。

加盟金、研修費用なしなので自己資金に余裕がなくても開業しやすいです。研修期間は3ヵ月で、既存店で実際のオペレーションを学べます。研修期間も毎月30万円の報酬がもらえるので安心です。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
加盟金、研修費用なし売上の5%
※Web販促サイトを使用する場合、Webサイト系夕の売上の7%
2年100店舗以上
かさねやの概要 ※開業資金は一例です

かさねや公式サイト

レストランのフランチャイズに加盟するメリット

レストランのフランチャイズに加盟する3つのメリットを紹介します。

チェーンのブランド力・集客力を活かせる

レストランのフランチャイズに加盟する1つ目のメリットは、「チェーンのブランド力・集客力を活かせる」ことです。

知名度の高いチェーンなら、その看板を掲げているだけでもある程度の集客ができるでしょう。本部がチェーンのテレビCMや広告を出すこともあります。知名度や集客力の高いチェーンに加盟すれば、開店当初からお客さまを集めたり、そのお客さまをそのまま常連客にしたりすることもできるでしょう。

本部のノウハウや仕入ルートを提供してもらえる

レストランのフランチャイズに加盟する2つ目のメリットは、「本部のノウハウや仕入ルートを提供してもらえる」ことです。

フランチャイズ本部には長年の経営で培ってきたノウハウがあります。立地や客層が異なるいくつ物加盟店のデータを集め、どんな店舗にどんな戦略が有効なのかを分析しているチェーンもあるでしょう。このようなノウハウ・情報を提供してもらいながら、立地や経営戦略を本部・SV(スーパーバイザー)と一緒に考えられます。

本部が食材や備品の仕入ルートを提供してくれるメリットも大きいです。仕入先の開拓や価格交渉にリソースを割かなくて済むため、オーナーは店舗運営に集中できるでしょう。セントラルキッチンがあるチェーンなら、店舗オペレーションは温めや盛り付けのみになり、新人スタッフでも簡単に調理できます。

多店舗展開しやすい

レストランのフランチャイズに加盟する3つ目のメリットは、「多店舗展開しやすい」ことです。

1店舗目の経営が成功したら、そのノウハウを活かして2店目、3店目と事業規模を拡大していけます。2店目3店目でも、「チェーンのブランド力や集客力を活かせる」というメリットが活きてくるでしょう。すでに多店舗経営をしている先輩オーナーの成功事例を参考にできることもあります。

レストランのフランチャイズに加盟するデメリット

レストランのフランチャイズに加盟するデメリットを3つ紹介します。

自由度が低い

レストランのフランチャイズに加盟する1つ目のデメリットは、「自由度が低い」ことです。

フランチャイズにはチェーンごとのルール・マニュアルがあります。提供メニューや店内のインテリアも決まっていて、自由なお店づくりはできないでしょう。オリジナルメニューの開発やお客さまの声を取り入れお店づくりをしたい人には窮屈かもしれません。

ただ、オリジナルメニューの開発ができるフランチャイズや店舗の公式SNSを自由に運用できるフランチャイズもあります。

他店や本部によるイメージダウンのリスクがある

レストランのフランチャイズに加盟する2つ目のデメリットは、「他店や本部によるイメージダウンのリスクがある」ことです。

フランチャイズはチェーンのブランド力を活かした運営ができますが、これにはデメリットもあります。他店で起きたトラブル、本部の広告や公式SNSによる炎上などによりチェーンのイメージが悪くなれば、自店にも悪影響がおよぶでしょう。

大手寿司チェーンの1店舗でアルバイトが悪ふざけをし、チェーン全体に大きな打撃を与えた事件は記憶に新しいです。他店で模倣犯が出て、事態の収拾が付かなくなるケースもあります。

加盟チェーン選びが難しい

レストランのフランチャイズに加盟する3つ目のデメリットは、「加盟チェーン選びが難しい」ことです。

レストランにはさまざまな種類があります。和食・中華レストラン、カフェレストランやバーレストラン、バイキング・ビュッフェなど、業態・種類が違えば適した立地や主なターゲット層も変わってきます。一般的な洋食レストランでも、お店の雰囲気や提供メニュー価格帯により経営戦略は大きく異なるでしょう。

開業エリアがある程度決まっている場合、選べるチェーンは限られてくるかもしれません。先述の「レストランの業態・種類」を参考に、立地や戦略に合ったチェーンを探してみましょう。

レストランのフランチャイズはターゲット層や立地を踏まえて選ぼう

レストランのフランチャイズは他業界・業態と比べてもチェーン選びが難しいです。洋食・和食・中華などの提供メニューはもちろん、価格帯やお店のタイプ(カフェレストランやバイキングなど)などのさまざまな要素によって、メインターゲットや適した立地が変わってくるからです。

本記事で紹介したレストランの業態・種類ごとに適した立地、集客しやすい層を参考に、まずは業態や立地を考えてみましょう。

業態や種類がある程度決まったら、いよいよチェーン選びです。本記事で紹介したチェーンのなかで気になるところがあったら、まずは公式HPをチェックしてみてください。加盟費やロイヤリティ、詳しいサポート内容など、わからないことがあったら問い合わせをしてみましょう。