小さい飲食店を開業して、自分らしく働きたい!必要な資金やリスクを抑えてお店を開く方法を解説

自分らしい働き方を実現したい方、飲食業界で独立を考えている方にとって、小さい飲食店は魅力的な選択肢の一つです。近年、少人数で運営できる業態や低コストで始められる方法も増え、ますます注目を集めています。

本記事では、小さい飲食店開業のメリット・デメリット、必要な費用、おすすめ業態、そしてフランチャイズ情報まで、開業に向けて役立つ情報を詳しく解説します。

小さい飲食店を開業したい人におすすめの3つの業態

小さい飲食店を開業したい人におすすめの3つの業態

まずは小さい飲食店を開業する人におすすめの3つの業態として、「カフェ」「テイクアウト・デリバリー専門店」「キッチンカー」を紹介します。

業態メリットデメリット向いている人
カフェ落ち着いた空間でくつろぎたい人、こだわりのコーヒーやスイーツを楽しみたい人に人気。
比較的少ない客席数で運営でき、女性オーナーも多い。
・客単価と売上の上限が低い
・設備投資に費用がかかる
コーヒーやスイーツが好きで、空間作りにこだわりたい人
接客が好きで、顧客とのコミュニケーションを大切にしたい人
テイクアウト・デリバリー専門店近年需要が急増している業態。調理スペースを小さく抑えられるため、初期費用を抑えられる。・競争が激しい
・デリバリーのための人件費がかかる
料理が好きで、効率的な運営をしたい人
新しいビジネスモデルに挑戦したい人
キッチンカー場所を選ばずに営業できるとして人気の業態。イベント出店やオフィス街への出店など、さまざまな可能性を秘めている。・天候や気温に左右されやすい自由な発想でビジネスを展開したい人
まずは副業から始めたい人
小さい飲食店の開業におすすめの業態

カフェ

カフェは、くつろぎたい方やコーヒーやスイーツを楽しみたい方に人気があり、小規模な飲食店として選ばれることが多いです。

比較的少ない客席数で運営できる、自分の好きなものを提供できる、常連客との交流が生まれやすいなどのメリットがあります。

デメリットには、客単価が低く利益を上げるためには顧客数を増やす必要があること、設備投資に費用がかかることなどが挙げられます。

コーヒーやスイーツを楽しむことや空間作りにこだわりたい人、接客が好きで顧客とのコミュニケーションを大切にしたい人におすすめの業態です。

テイクアウト・デリバリー専門店

テイクアウト・デリバリー専門店は、近年需要が急増しています。

メリットとして、調理スペースを小さく抑えることで初期費用を抑えられることや、人手不足の影響を受けにくいこと、天候や立地の影響を受けにくいこと、デリバリーサービスとの連携で顧客層を拡大できることが挙げられます。

一方、デメリットとしては、競争が激しいこと、デリバリー手数料がかかること、顧客との直接的なコミュニケーションが少ないことが挙げられます。

おすすめの人は、料理が好きで効率的な運営をしたい人、新しいビジネスモデルに挑戦したい人、人手不足や天候などのリスクを抑えたい人です。

キッチンカー

キッチンカーは、場所を選ばずに営業できる点が魅力です。イベント出店やオフィス街への出店など、様々な可能性を秘めています。

メリットとしては、場所を選ばずに営業できること、初期費用を抑えて開業できること、イベント出店などで販路開拓ができること、自分のペースで働けることが挙げられます。

デメリットには、天候に左右されること、許可申請が必要なこと、集客が難しいことが挙げられます。

さまざまな働き方ができるのも魅力です。平日は会社員として働き、土日だけキッチンカーで営業する、イベント出店を中心に営業する、オフィス街などに定位置を設けて営業するなど工夫がしやすいです。

自由な発想でビジネスを展開したい人、副業として始めたい人におすすめです。

小さい飲食店を開業するメリット

「自分らしく働きたい」「独立したい」という夢を実現したい人にとって、小さい飲食店の開業は、夢を叶える絶好のチャンスかもしれません。

一般の飲食店と比べて、小さい飲食店には想像を超えるメリットが隠されています。

コストを抑えて開業・運営できる

小さい飲食店は、初期費用や運転資金を抑えられるため、低コストで開業・運営できるという大きなメリットがあります。

特にキッチンカーは、店舗を構える必要がないため、内装費用や家賃といった初期費用が大幅に抑えられます。初期費用は150万~200万円ほどで開業できるケースもあり、小規模な事業を始めやすい環境が整っています。

キッチンカーはオーナー一人でも運営できるため、人件費を抑えられる点も魅力です。調理から販売まで一人でこなせるため、人材不足の影響を受けにくく、安定経営を目指せます。

キッチンカーは場所を選ばずに営業できるという利点があります。イベント会場やオフィス街など、顧客のニーズに合わせて出店場所を変えることで、売上アップを期待できます。立地選びが原因で経営難に陥るリスクも低く、安定した経営基盤を築きやすいと言えるでしょう。

規模が小さいため経営をコントロールしやすい

小さい飲食店は、規模が小さいため、経営をコントロールしやすいというメリットがあります。

従業員数が少ないため、人件費を抑えられるだけでなく、マネジメントも容易になります。オーナー自身が現場に立つことで、スタッフの指導や教育も行き届きやすく、サービス品質の向上にもつながります。

顧客との距離が近いことも、小さい飲食店の魅力です。顧客のニーズや声を直接聞き取ることができるため、メニューやサービスの改善に活かすことができます。顧客との良好な関係を築き、リピーター獲得にも有利です。

このように、小さい飲食店は、オーナー自身が経営を主体的にコントロールしやすい環境が整っています。自分の思い描く店作りを実現したい方にとって、理想的な選択肢と言えるでしょう。

顧客との距離が近く、やりがいを感じやすい

小さい飲食店は、顧客との距離が近く、常連客との交流を通じて大きなやりがいを感じられるという魅力があります。

顧客のニーズや声を直接聞き取り、より良いお店づくりに活かせます。常連客との信頼関係を築くことで、リピーターを着実に増やしていけるでしょう。

何より顧客の喜ぶ顔を見たり、感謝の言葉を直接聞いたりすることで、やりがいを感じモチベーションを高められます。

小さい飲食店の開業は、人と接することが好きな人、お客さまに喜んでもらいたいという気持ちが強い人に向いています。このような人にとって、近い小さい飲食店は理想的な仕事環境といえるでしょう。

小さい飲食店を開業するデメリット

小さい飲食店は、夢を実現しやすい反面、見落としがちなデメリットも存在します。デメリットを理解せずに開業してしまうと、経営に行き詰まり、夢破れてしまう可能性もあります。

売上の天井が低い

小さい飲食店は、規模が小さいため、売上の上限が低いというデメリットがあります。座席数が少ないため客単価が低く、一般的な飲食店と比べて売上を大きく伸ばすことが難しいかもしれません。

売上を向上させるためには、顧客単価の高いメニューを開発したり、テイクアウトやデリバリーを導入したり、リピーター獲得に力を入れたりする対策を講じることが重要です。

仕入れコストが高くなりやすい

小さい飲食店は、規模が小さいため、仕入れコストが高くなりやすいというデメリットがあります。

一度の仕入れ量が少なく、大量仕入れによる価格交渉が難しいためです。食材の鮮度を保つために小ロットで頻繁に仕入れる必要があるのも大きな要因です。

これらの理由により、食材や調味料などの仕入れコストが一般的な飲食店よりも高くなる傾向があります。

仕入れコストを削減するためには、食材の共同仕入れを行ったり、地産地消を推進したりすることが有効です。また、フランチャイズに加盟することも仕入れコストを削減する手段の一つです。

大量仕入れによる割引や独自の仕入ルートを活用し、加盟店に低価格で食材を提供するフランチャイズ本部を選びましょう。

自分が働けなくなると運営が難しくなる

小さい飲食店は、経営者が働けなくなると運営が難しくなるというデメリットがあります。従業員数が少ないため、経営者が調理や接客を担当していることが一般的です。これらの理由から、経営者が病気やケガなどで働けなくなると、お店を運営することが困難になります。

経営者の体調リスクを軽減するためには、従業員の育成に力を入れたり、マニュアルを作成したり、体調管理に気を配ったりすることが重要です。これらの対策を講じることで、経営者の体調リスクを軽減することができます。

小さい飲食店の開業に必要な費用

小さい飲食店を開業するなら、まず準備しておきたいのが「初期費用」と「運転資金」です。

初期費用は開業する業態や立地により異なりますが、数百万~1,000万円ほどを考えておきましょう。ただ、キッチンカーは小さい飲食店の中でも開業費用を抑えやすく、150万~200万円ほどで開業できることも多いです。

開業後、お店がすぐに軌道に乗るとは限りません。リスクヘッジのために、開店後6ヵ月分の費用を目安に運転資金を準備しておきましょう。具体的な金額は業態により異なりますが、300万~700万円ほどは用意しておきたいです。

小さい飲食店の開業におすすめのフランチャイズ5選

「独立して小さい飲食店を開業したいけど、不安も多い…」という人には、フランチャイズへの加盟がおすすめです。フランチャイズは、経験や知識がなくても、成功しやすいです。知名度の高いブランドで集客を有利に進められるし、ノウハウやサポートを受けられる上、安定した食材の調達が可能です。これから紹介する5つのフランチャイズは、いずれも初期費用が比較的低く、小規模な店舗で運営できるため、小さい飲食店開業に最適です。

KEY’S CAFÉ

KEY’S CAFÉ
  • 加盟金、ロイヤリティが不要
  • さまざまな立地条件に適応
  • こだわりの商品と抽出方法

KEY’S CAFÉでは、加盟金とロイヤリティが不要で、店舗デザインから必要機器、メニューやカップなどの細部までパッケージ化されているため初めてカフェ経営をする方でもローコストで開業できます。

シンプルな店舗設計のため、駅ナカや病院、大型ショッピングモール、オフィスや社員食堂など希望する立地に合わせてオープンできます。

セルフサービス型のカフェでありながらも、こだわりのコーヒー「氷温熟成®珈琲」をこだわりの抽出方法で提供することで他店との差別化を図っています。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
加盟金:0円
保証金:100万円(物件取得保証金は別途)
商標設営監理費用:30万円
研修費:5万円(研修担当スタッフの宿泊費、交通費は別途)
設計監理費:150万円
店舗造作工事費:2100万円
厨房機器購入費:700万円
開業前費:100万円
合計:3185万円
※標準型のメニュー構成で算出しています
0円要問い合わせ70店舗 ※2024年2月時点
KEY’S CAFÉの開業資金

KEY’S CAFÉ公式サイト

ひとりビーンズカフェ

ひとりビーンズカフェ
  • 自家焙煎コーヒー挽き売り専門店
  • 低投資で開業可能なビジネスモデル
  • 売上をつくる6つの集客ポイント

ひとりビーンズカフェは、オーナー1人で運営できる自家焙煎コーヒー挽き売り専門店です。わずか5坪の物件から出店可能なため、開業資金も抑えられる上、家賃や光熱費などのランニングコストも抑えて運営できます。

コーヒー豆の店舗販売、テイクアウトでのコーヒー販売、店内での喫茶カウンタードリンク販売、HPでのコーヒー豆の販売、宅配サービス、業務用販売といった6つの集客方法で利益を作っていきます。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
フランチャイズ保証金:100万円
研修費:50万円
店舗保証金:10万円
店舗改装費:200万円
厨房設備費:15万円
焙煎機(ダクト含む):60万円
焙煎機設置費:5万円
コーヒー機器:5万円
看板・備品:5万円
合計:450万円
※店舗物件や店舗の大小により異なる※消費税別途
月5万円5年
10年間(以後2年間ごとの自動更新。中途解約予告6ヵ月前)
直営店5店舗
ひとりビーンズカフェ開業資金

ひとりビーンズカフェ公式サイト

ノマドばなな

ノマドばなな
  • 既存の店舗を活かして開業できる
  • SNS集客を得意としている
  • ロイヤリティが無料、低コストで開業できる

ノマドばななは、お店の空きスペースや空き時間を利用して始められるバナナジュースのフランチャイズです。新たな固定費や人件費がかからない分低コストで始められます。

InstagramやLINE公式アカウントを使ったSNS集客のノウハウを駆使して、認知拡大が可能です。

ロイヤリティが無料で、売上ノルマやペナルティーもありません。レシピやマニュアルはすべてオンライン化されているため、本業のスキマ時間などで習得できます。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
加盟金:98万円(3店舗限定58万円)
備品・販促品、初回の仕入れなど:約20万円
0円
※オンラインマニュアルのシステム利用料:月額10,000円
1年要問い合わせ
ノマドばなな開業資金

ノマドばなな公式サイト

甘味処鎌倉

甘味処鎌倉
  • こだわりの「鎌倉わらびもち」が人気
  • 現場での仕込みが不要
  • 開業準備から集客ノウハウまでサポート

甘味処鎌倉では、こだわりの詰まった「鎌倉わらびもち」が看板メニューです。わらびもちドリンクやかき氷など季節に合わせたメニューも提供しています。

わらびもちや黒蜜など仕込みが発生するものはセントラルキッチンで一括製造されるため、現場での仕込みはなく、設備の導入や職人の配置も不要です。

物件決めから業者への発注などの開業準備、スタッフの研修、集客まで手厚くサポートしてくれます。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ47店舗 (2023年5月末時点)
甘味処鎌倉開業資金

甘味処鎌倉公式サイト

バーガーキング

バーガーキング
  • グローバルでの圧倒的認知度
  • クオリティの高い食事をお求めやすい価格で!
  • 出店基準ごとのタイプをパッケージ化

バーガーキングは、1954年にアメリカのフロリダ州マイアミでオープンしたファストフードハンバーガーチェーンで、1993年に日本に上陸しました。世界100ヵ国を超える国々において、19,500店舗以上で事業展開しています。

直火焼きの100%ビーフパティと鮮度にこだわったトマトやオニオンなどを使用し、自分好みのハンバーガーにカスタマイズできます。

立地や商圏などにあわせて「インストア」、「ドライブスルー」、「SC(モール・フードコート)」の3つの出店形態から選べます。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
要問い合わせ要問い合わせインストア:10年程度
ドライブスルー:10年以上
国内では直営店・FC店あわせて180店舗以上
バーガーキング開業資金

バーガーキング公式サイト

コストやリスクを抑えたい人にはフランチャイズが、自由なお店づくりをしたい人には自力開業がおすすめ

小さい飲食店といっても、開業にはそれなりの初期費用と運転資金が必要です。資金はもちろん、経験や知識が足りない状態で開業すると、思わぬ負債を負うことになるかもしれません。

費用やリスクを抑える方法としておすすめなのが、フランチャイズへの加盟です。フランチャイズには、経験や知識がなくても、成功しやすいというメリットがあります。

本記事で紹介したフランチャイズのなかに気になるところがあったら、まずは公式HPをチェックしてみてください。加盟費やロイヤリティ、詳しいサポート内容など、わからないことがあったら問い合わせをしてみましょう。なるべくたくさんのチェーンの情報を集め、自分に合ったところを選ぶことが大切です。

キッチンカーの開業に必要な3つの資格と取得・申請の手続き

キッチンカーで始めるワクワクするような移動販売。自分の手で作り上げた料理を、多くの人に届けられる喜びは格別です。

しかし、開業前に乗り越えなければならない壁がいくつかあります。いざ開業しようとすると、必要な資格や手続きに戸惑ってしまうかもしれません。

そこで今回は、キッチンカーを開業するために必要な3つの資格について、それぞれの取得・申請の手続きなどをわかりやすく解説します。

キッチンカーの開業に必要な3つの資格

キッチンカーの開業に必要な3つの資格

キッチンカーの開業に必要な資格は次の3つです。

資格名概要
食品衛生責任者食品営業に関わる全ての事業者に義務付けられている資格
飲食店営業許可販売地域を管轄する都道府県から取得
運転免許車両の総重量に応じて必要な免許を取得
キッチンカーの開業に必要な3つの資格

ここからは、それぞれの資格の取得方法やかかる費用、注意点について解説します。

食品衛生責任者

食品衛生責任者は、食品営業に関わるすべての事業者に義務付けられている資格です。食中毒の防止など、安全・安心な食品を提供するための知識を習得できます。

食品衛生責任者の資格には有効期限がないため、一度取得すれば更新の必要はありません。

講座を受ければ誰でも取得できる

食品衛生責任者は、各都道府県が実施する養成講習会を受講し、修了試験に合格することで取得できます。講習会は1日または2日なので、すぐに取得できるでしょう。

全国共通の資格だが、取得費用は地域により異なる

食品衛生責任者の資格は全国共通で有効ですが、取得費用は地域によって異なります。大まかな費用は数千円~1万円ほどです。この費用には次のようなものが含まれています。

  • 受講料:養成講習会を受講するための費用
  • 教材費:講習で使用する教材の費用
  • 試験手数料:修了試験を受けるための費用

飲食店営業許可

飲食店営業許可は、キッチンカーで食品を販売するために必要な許可です。販売地域を管轄する都道府県から取得することで、地域に根差した安定的な営業が可能になります。

都道府県ごとに営業許可が必要

キッチンカーで食品を販売するためには、販売地域を管轄する都道府県から飲食店営業許可を取得する必要があります。 つまり、複数の都道府県で営業する場合は、それぞれの都道府県から許可を得なければならないということです。

許可基準は都道府県によって多少異なるため、事前に各都道府県の担当窓口に確認する必要があります。

保健所ごとに要件が異なることも

飲食店営業許可の要件は、基本的には都道府県ごとに定められています。しかし、独自の基準を設けている保健所もあり、細かい部分が異なることもあります。

具体的には厨房設備や換気設備などの厨房設備、申請時に必要な書類、営業許可取得前に実施される検査などが異なることが多いです。

許可申請前に、管轄の保健所に確認しておきましょう。

取得までの流れ

キッチンカーで開業するためには、飲食店営業許可の取得が必須です。 許可取得までの流れは複雑と感じるかもしれませんが、事前にしっかりと準備しておけばスムーズに進められます。

ここでは、飲食店営業許可取得までの流れをわかりやすく解説します。 各工程の詳細や必要書類、費用などについても説明するので、確認しながら手続きを進めましょう。

保健所への事前相談

飲食店営業許可取得の最初のステップは、管轄の保健所への事前相談です。 

先述のとおり、営業許可の要件は保健所により異なります。事前相談をすることで、許可取得までの具体的な流れや必要な書類、設備基準などを把握できます。設備や書類の不備があると、営業許可が下りません。

事前に相談したうえで準備を整えること、不備を早めに修正することで、申請後の審査がスムーズに進み許可取得までの時間を短縮できでしょう。

申請書類の準備・提出

事前相談で確認した内容に基づき、必要な書類を準備し、管轄の保健所に提出します。主な必要書類は次の通りです。

  • 飲食店営業許可申請書:保健所指定の書式
  • 営業設備の大要:厨房設備や換気設備などの詳細
  • 平面図:厨房や客席の配置
  • 見取図:店舗の外観や周辺環境
  • 食品衛生責任者講習会修了証:食品衛生責任者の資格取得証明
  • 営業案内:販売する食品の内容、営業時間、定休日など
  • その他、保健所が必要と判断した書類

書類はすべて正しく記入し、必要事項を漏れなく記載しなければなりません。申請書の書き方や必要書類の詳細については、管轄の保健所のホームページを確認するか、直接問い合わせてください。

移動販売車の確認検査

申請書類を提出した後、保健所の担当者が実際に移動販売車を確認する「確認検査」を受けます。

検査では、厨房設備や換気設備など食品衛生に関する設備が基準を満たしているかどうか、車内全体が清潔に保たれているかどうか、食品が適切な温度で保存されているかどうかなどがチェックされます。

検査に合格すれば、営業許可証が交付され、晴れて営業開始となります。 一方、不合格の場合は、指摘された箇所を改善し、再検査を受ける必要があります。

営業許可の交付

移動販売車の確認検査に合格すれば、晴れて営業許可証が交付されます。営業許可証は、飲食店営業許可取得の最終ステップであり、営業開始の証です。

交付方法は保健所によって異なりますが、窓口での受け取りまたは郵送が一般的です。 申請時に発行された受領書を持参し、手数料を支払えば、許可証を受け取れます。

5年ごとの更新が必要

飲食店営業許可は5年ごとに更新が必要です。有効期限が切れる前に更新申請を行うことで、許可を継続できます。

更新手続きは営業許可取得時と同様の手順で行います。 必要書類を準備し、管轄の保健所に提出してください。

更新を怠ると営業許可が取り消される可能性があるので、必ず期限内に手続きを行うようにしましょう。

運転免許

意外と知られていないのが「運転免許」の問題です。実は、キッチンカーの運転には、通常の自動車免許では足りない場合があります。

ここからは、キッチンカー開業に必要な運転免許の種類や注意点について詳しく解説します。

基本的に普通運転免許があればOK

キッチンカーの開業に必要な運転免許は、車体の大きさによって異なりますが、基本的に普通自動車免許があれば問題ありません。

多くの場合、キッチンカーのベースとなる車両は普通自動車に分類されるため、普通自動車免許で運転できるのです。

免許の「車両総重量」は要チェック

同じ普通自動車免許でも、取得時期によって運転できる車両総重量が異なるため、うっかり運転すると違反になる可能性があります。取得時期ごとの運転できる車両総重量は次のとおりです。

免許取得時期運転可能な車両総重量注意点
2017年1月19日以降3.5トン以下
1996年4月1日~2017年1月18日4.5トン以下2027年1月18日以降は3.5トン以下に制限
1991年3月31日以前8トン以下2022年3月31日以降は4.5トン以下に制限
免許取得時期ごとの車両総重量

開業前に自分の運転免許を確認しておきましょう。

手間とリスクを抑えてキッチンカーを開業するならフランチャイズがおすすめ

キッチンカー開業は、自由度の高い魅力的なビジネスですが、同時に多くの課題も存在します。 許可申請手続きの複雑さ、運転免許の種類、初期費用の負担など、個人で開業するには不安要素が少なくありません。

そこでおすすめなのが、フランチャイズ加盟です。フランチャイズに加盟することで、許可申請手続きや車両選定など、開業に必要なサポートを受けられます。車両や設備をリース・レンタルしたり、そのチェーンのノウハウやブランド力を活用して安定した収益を上げたり、さまざまなメリットがあります。

時間や手間をかけずに効率的に開業したい人、リスクを抑えながら成功したい人は、フランチャイズへの加盟を考えてみましょう。

キッチンカーの開業におすすめのフランチャイズはこちらの記事で紹介しています。

キッチンカーのおすすめフランチャイズ5選!費用や選び方、他業界と比べたメリット・デメリットも紹介

キッチンカーのおすすめフランチャイズや加盟費・ロイヤリティの相場、どんなチェーンを選べばいいのかを解説します。ほかの飲食業と比べたキッチンカーのメリット・デメリットも解説。「フランチャイズ加盟を考えているが、業種に迷いがある」という方は、ぜひ参考にしてください。

キッチンカー業界の現状

キッチンカーとは、フードトラックやケータリングカーなどの移動式の飲食店のことです。食材の保存や調理ができるトラックで、焼き鳥やクレープ、メロンパンなどの簡単なメニューを提供します。

キッチンカーと通常の飲食店の大きな違いは「移動できること」「低コストで開業できること」でしょう。立地選びの失敗がそのまま経営難につながるリスクはありません。基本的に1人でお店を回せるので、人件費も抑えられるでしょう。

総じて、キッチンカーは通常の飲食店と比べて低リスクで開業できるといえます。不況と社会的不安の高まりが続く昨今において、低リスクで開業できるメリットは大きいです。それは、移動販売車の営業許可件数(≒キッチンカーの開業数)に表れています。

出典:本文(「令和元年度土地に関する動向」・「令和2年度土地に関する基本的施策」)第1部第2章 人口減少社会における土地の利用と管理を巡る動向

グラフは東京都における移動販売車(キッチンカー)の営業許可件数の推移です。まれに微減した年度もあるものの、全体としてキッチンカーの営業許可件数は右肩上がりが続いています。

コロナ禍の影響により社会的不安の高まった近年においては、低リスクで開業できるキッチンカーへの注目はさらに高まったでしょう。テイクアウトが社会に浸透したことに加え、密回避のために屋外で食事が取れるキッチンカーはコロナ禍で一躍注目を浴び、コロナ前よりも社会に浸透したといえます。

キッチンカーのフランチャイズにかかる費用

フランチャイズでキッチンカーを開くための費用は「初期費用」と「ロイヤリティ」に分けられます。

初期費用

フランチャイズでキッチンカーを開くための初期費用は、200万~300万円ほどが相場といわれています。加盟するフランチャイズにより異なりますが、費用の内訳はおおむね次の通りです。

  • 加盟費
  • 研修費
  • 車両のレンタル・購入費
  • 備品や食材の仕入費 など

ロイヤリティ

フランチャイズに加盟すると「ロイヤリティ」がかかることがあります。ロイヤリティとは毎月の売上の一部を本部に納めることです。そのチェーンのブランド力やノウハウ、仕入ルートなど、本部から提供されるサポートの対価としてロイヤリティが発生します。

キッチンカーの場合、ロイヤリティは固定制で月3万円ほど、変動制で売上の6%ほどが相場といわれています。

ただ、キッチンカーのフランチャイズには「ロイヤリティなし」のチェーンも多いです。ロイヤリティなしの理由はチェーンにより異なりますが、「加盟店は食材や商品を本部から仕入れるため、ロイヤリティがなくても本部に利益が出る」「本部はイベント業者と契約し、出店場所としてイベント会場を加盟店に紹介することで紹介料を得られる」などが考えられます。

「本部が長い年月をかけて開発・改善を続けてきた商品を仕入れられること」「イベント会場のような集客しやすい出店場所を紹介してもらえること」は加盟店にとってもメリットがあります。ロイヤリティがないうえにこれらのメリットを享受できる仕組みは、本部と加盟店にとってWin-Winの仕組みといえるでしょう。

キッチンカーのフランチャイズの選び方

キッチンカーのフランチャイズを選ぶ4つのポイントを紹介します。どんなお店を開きたいのか、予算はどのくらいなのかを踏まえ、自分に合ったチェーンを選びましょう。

メニュー・商品カテゴリ

キッチンカーのフランチャイズを選ぶ1つ目のポイントは「メニュー・商品カテゴリ」です。キッチンカーは大きく次の3タイプに分けられます。

タイプ商品の例特徴・出店場所
食事系・たこ焼き
・焼き鳥
・から揚げ
・サンドイッチ
・お弁当 など
たこ焼きやから揚げなどはお祭りの屋台に近いニーズがあり、イベント会場への出店に強い。
サンドイッチやお弁当などは朝食・ランチ需要が高く、オフィス街や駅回りでのニーズが高い。
焼き鳥はファミリーの夕食や一人飲みでのニーズが高く、スーパーの近くに出店すると集客を見込みやすい。
スイーツ系・クレープ
・アイスクリーム
・カキ氷
・わたあめ
・メロンパン など
女性人気が高いタイプで、イベント会場や休日の繁華街、夏場の海などでの集客が見込める。
SNS映えする、見た目が華やかな商品は特に人気。
ドリンク系・コーヒー
・紅茶
・ジュース
・スムージー
・アルコール など
全体的にイベント会場や休日の繁華街などでのニーズが高い。
フルーツジュースやスムージーなどは女性からの朝食・ランチ需要が高く、オフィス街や駅回りへの出店もおすすめ。
キッチンカーのタイプと適した出店場所

提供される出店場所

キッチンカーのフランチャイズを選ぶ2つ目のポイントは「提供される出店場所」です。

キッチンカーのフランチャイズのなかにはイベント業者や企業などと契約を結び、イベント会場やオフィスなどの出店場所を紹介してくれるところもあります。このような場所は集客力が高く、キッチンカーへのニーズも安定しています。出店場所を提供・紹介してくれるチェーンを選べば、集客に悩むことはあまりないでしょう。

知名度・ブランド力

キッチンカーのフランチャイズを選ぶ3つ目のポイントは「知名度・ブランド力」です。

キッチンカーに限らず、加盟するチェーンの知名度やブランド力は重要です。「このチェーンが好き」「SNSで気になってたあのキッチンカーが来るらしいから、遊びに行ってみようかな」という人は少なくありません。

キッチンカー業界では、ベリーズカフェや富良野メロンパンなどの知名度が高いです。

初期費用とロイヤリティ

キッチンカーのフランチャイズを選ぶ4つ目のポイントは「加盟費とロイヤリティ」です。

フランチャイズに加盟する際の初期費用と、加盟後に支払うロイヤリティについて、複数のチェーンの情報を集め比較しましょう。複数チェーンの初期費用・ロイヤリティを見比べることで、相場をつかみやすくなります。なるべくコストのかからないチェーンを選ぶことで、経営に余裕が出るはずです

ただ、コストだけで加盟チェーンを選んではいけません。知名度・ブランド力や出店場所の提供、受けられるサポートなどもチェックし、総合的に判断しましょう。

おすすめのキッチンカーフランチャイズ5選

唐揚げやスイーツなど、ジャンル別にキッチンカーのおすすめフランチャイズを5つ紹介します。

空とぶ唐揚げ

空とぶ唐揚げ
  • からあげグランプリ金賞受賞
  • スーパー・イベント会場の実績多数
  • メディア露出が多く知名度が高い

空とぶ唐揚げはからあげグランプリ金賞受賞のからあげ専門店です。メディアに何度も取り上げられているため知名度が高く、看板を掲げているだけでも集客できるでしょう。

ドンキホーテやドコモショップ、各種スーパーへの出店はもちろん、イベント会場への出店実績も抱負です。保育園や町内会のお祭りなど、地域密着型のイベントにも多数出店しています。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
195万円なし要問い合わせ要問い合わせ
空とぶ唐揚げの概要 ※開業資金は一例です

空とぶ唐揚げ公式サイト

丸果じゅ屋

丸果じゅ屋
  • 新鮮なフルーツを使ったフルーツジュース専門店
  • フルーツをそのまま容器にしたSNS映えする商品
  • 3日間の研修でスピード開業

丸果じゅ屋は大阪生まれのフレッシュジュース専門店です。フルーツをそのまま容器にしてジュースを提供する、SNS映えする商品を展開しています。お客さまがSNSでお店の宣伝をしてくれるだけでなく、街でたまたま見かけた人の興味を引ける、インパクトのある商品です。

3日間の研修でスピード開業できるのも魅力的です。保健所の営業許可を取るためのフォロー、経営に関する悩みを相談できるオンラインミーティングなど、手厚いサポートを受けられます。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
要問い合わせなし要問い合わせ要問い合わせ
丸果じゅ屋の概要

丸果じゅ屋公式サイト

黄金鯛焼き

黄金鯛焼き
  • スーパー・プラザへの出店実績多数
  • 100店舗以上の飲食店を支援してきたコンサルティングを提供
  • 固定店舗にも対応

黄金鯛焼きはTSUTAYAやマックスバリュー、各種スーパーなど、有名店やプラザへの出店実績が豊富な鯛焼き専門店です。フランチャイズは100店舗以上の飲食店を支援してきたコンサルティング会社です。そのノウハウを活かして「成功する店舗」をつくるためにさまざまなサポートを提供してくれます。

キッチンカーはもちろん、固定の店舗を開くこともできます。固定店舗の場合も立地・テナント選びからサポートしてもらえるので、立地選びのリスクは低いでしょう。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
215万円~月5万円24ヵ月80店舗以上
黄金鯛焼きの概要

黄金鯛焼き公式サイト

なないろ弁当

なないろ弁当
  • 健康志向のお弁当を配達
  • 屋号を自由に設定できる
  • 飲食店・施設オーナーのサイドビジネスにおすすめ

なないろ弁当は既存の飲食店や介護施設、障がい者施設などの厨房を有効活用できるビジネスです。完全調理済みの食材を既存の厨房で盛り付け、客先まで配達するだけなので、飲食店のアイドルタイムや施設の厨房を使っていない時間帯を活用し、サイドビジネスを始められます。

屋号を自由に設定できるのも特徴です。「なないろ弁当」の屋号はもちろん、既存事業の屋号でビジネスを始めることもできます。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
5万円1万円~要問い合わせ要問い合わせ
なないろ弁当の概要

なないろ弁当公式サイト

COLOR CAFE

COLOR CAFE
  • クレープ・スイーツ専門のキッチンカー
  • かわいい商品とキッチンカーは集客力抜群
  • 本部による手厚いサポートと集客・宣伝

COLOR CAFEクレープ・スイーツ専門のキッチンカーです。SNS映えする商品と、目を引く黄色のトラックで、抜群の集客力を誇ります。

本部が集客・宣伝に力を入れているのも特徴です。メディアへの出店実績が多数あり、フランチャイズ加盟からオープンまでの密着動画や現役オーナーの取材動画などを放送。公式サイトからこれらの番組を視聴することもできます。

イベント会場向けの「出店依頼フォーム」を公式HPに設置したり、YouTubeチャンネルの運営に力を入れたり、出店依頼を集めるためにさまざまな取り組みをしています。

公式HPからは先輩オーナーへのインタビューを視聴でき、デザインもきれいなので、一度チェックしてみましょう。

開業資金ロイヤリティ契約期間加盟店舗数
290万円~なし要問い合わせ要問い合わせ
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キッチンカーのフランチャイズに加盟するメリット

キッチンカーのフランチャイズに加盟する6つのメリットを紹介します。

チェーンのブランド力で集客できる

キッチンカーのフランチャイズに加盟する1つ目のメリットは、「チェーンのブランド力で集客できる」ことです。

キッチンカーはイベント会場に出店する機会が多く、有名チェーンの看板を掲げているだけである程度の集客が期待できます。移動しながらお店を運営できるため、「あのチェーンは行ったことがあるからもういいや」と、お客さまに飽きられるリスクも低いです。

本部のノウハウを提供してもらえる

キッチンカーのフランチャイズに加盟する2つ目のメリットは、「本部のノウハウを提供してもらえる」ことです。

フランチャイズ本部には長年の経営で培ってきたノウハウがあります。「どんな場所にお店を出すと集客できるのか」「季節や天候を踏まえて出店場所をどう選べばいいのか」「どこでどんなイベントがあるか」など、キッチンカーの運営において情報・ノウハウは重要です。

他業界・業態に比べてコストを抑えられる

キッチンカーのフランチャイズに加盟する3つ目のメリットは、「他業界・業態に比べてコストを抑えられる」ことです。

キッチンカーは通常の飲食店よりも低コストで開業・運営できます。お店を出すための土地や建物を用意する必要も、たくさんの従業員も必要ありません。

通常の飲食店なら開業費だけで1,000万円近くかかることも珍しくありませんが、キッチンカーなら200万~300万円ほどで開業できます。基本的に1~2人回しなので、オーナー自らが店頭に立てば、人件費もほとんどかかりません。

立地を変えられる

キッチンカーのフランチャイズに加盟する4つ目のメリットは、「立地を変えられる」ことです。

通常の飲食店は一度お店を構えると立地を変えるのが難しいです。「飲食店の集客は立地が命」といっても過言ではありません。しかし、自由に移動できるキッチンカーなら立地をいつでも変えられます。立地選びの失敗がそのまま閉店につながることはありません。

「平日はオフィス街や駅回り」「休日はイベント会場や繁華街」のように、状況に応じて出店場所を変えることもできます。

本部が出店場所を確保してくれることも

キッチンカーのフランチャイズに加盟する5つ目のメリットは、「本部が出店場所を確保してくれることもある」ことです。

キッチンカーチェーンの中にはイベント業者や企業などと契約を結び、加盟店にイベント会場やオフィスなどの出店場所を紹介してくれるところもあります。

キッチンカーの集客力や売上は出店場所に大きく左右されるでしょう。常に集客力の高い場所に出店できることは、キッチンカーの経営を安定させるうえで大きなメリットがあります。

オペレーションが簡単

キッチンカーのフランチャイズに加盟する6つ目のメリットは、「オペレーションが簡単」ことです。

メロンパンやドリンク、焼き鳥など、キッチンカーで提供するのはオペレーションが簡単なメニューばかりです。冷凍した生地や焼き鳥を焼くだけ、フルーツや野菜をミキサーに入れて回すだけというように、飲食業での経験がなくても簡単に提供できます。通常の飲食店と異なり、テーブル管理や座席案内も必要ありません。

オーナー自身はもちろん、新しく採用したアルバイトでもすぐにオペレーションを覚えられるでしょう。注文から商品提供までのスピードも早いので、回転率も高いです。

キッチンカーのフランチャイズに加盟するデメリット

キッチンカーのフランチャイズに加盟するデメリットを3つ紹介します。

ロイヤリティの分利益率が下がる

キッチンカーのフランチャイズに加盟する1つ目のデメリットは、「ロイヤリティの分利益率が下がる」ことです。

ロイヤリティが固定制の場合、毎月決まった額の支払いが発生します。売上が低くても支払うロイヤリティの額は変わらないので、経営が圧迫されるリスクも高いです。変動制の場合は経営難のときのリスクは低いものの、売上が高くなるほどロイヤリティも高くなってしまいます。

ただ、先述の通りキッチンカーはロイヤリティなしのフランチャイズも多いです。

自由度が低い

キッチンカーのフランチャイズに加盟する2つ目のデメリットは、「自由度が低い」ことです。

フランチャイズにはチェーンごとのルール・マニュアルがあり、それに沿って運営しなくてはなりません。オリジナルメニューを開発したり、お客さまの声を取り入れてお店をどんどん改善したりしたい人にとっては窮屈かもしれません。

売上が天候や季節に左右されやすい

キッチンカーのフランチャイズに加盟する3つ目のデメリットは、「売上が天候や季節に左右されやすい」ことです。

キッチンカーは屋外で注文から商品提供まで行うため、雨の日や雪の日、寒い日などは集客しづらくなります。特にアイスクリームやジュースなどの冷たい商品は、冬場はあまり売れないでしょう。

キッチンカーのフランチャイズなら、低コスト・低リスクで開業できる

キッチンカーは飲食業のなかでも低コスト・低リスクで開業できる業態です。フランチャイズで開業する場合、加盟費やロイヤリティがかからないチェーンも珍しくありません。出店場所を紹介してくれるチェーンも多く、他業態よりもフランチャイズに加盟するメリットは大きいといえます。

キッチンカーの運営を成功させるカギは「情報力」と「出店場所」です。季節や天候、平日・祝日などを踏まえてどこに出店すればいいのかアドバイスをくれるチェーン、出店場所を積極的に紹介してくれるチェーンを選びましょう。

本記事で紹介したフランチャイズのなかに気になるところがあったら、まずは公式HPをチェックしてみてください。加盟費やロイヤリティ、詳しいサポート内容など、わからないことがあったら問い合わせをしてみましょう。なるべくたくさんのチェーンの情報を集め、自分に合ったところを選ぶことが大切です。