フランチャイズで成功する人・失敗する人の特徴を紹介します。成功するためのフランチャイズの選び方、リスクを抑えて開業する方法についても解説。実際のフランチャイズオーナーの成功事例も紹介するので、チェーン選びの参考にしてみてください。
フランチャイズで成功しやすい人の特徴
フランチャイズで成功しやすい人のなかでも、特に重要な3つの特徴を紹介します。
経営者としての自覚があり、主体性も高い
フランチャイズで成功しやすい人の1つ目の特徴は、「経営者としての自覚があり、主体性も高い」ことです。
フランチャイズオーナーに経営者としての自覚がなければ、本部から提供されるノウハウを最大限に活用することはできません。
主体性高く考えることで、ビジネスをさらに成長させるためのアイデアや疑問がわいてきて、SV(スーパーバイザー)への相談や質問もより意義のあるものになるでしょう。
加盟前の情報収集を徹底している
フランチャイズで成功しやすい人の2つ目の特徴は、「加盟前の情報収集を徹底している」ことです。
加盟前にさまざまなフランチャイズの情報を集めることで、自分に合うチェーンが見えてきます。特に加盟金やロイヤリティなどの情報収集と試算が足りていないと、これらの費用に経営が圧迫されるリスクが高くなります。
開業エリアに関する調査も重要です。地域の人口構成はもちろん、日中と夜間で人口構成がどう変わるのか、その地域にはどんなニーズと競合があるのかなど、多角的に情報を集めましょう。
本部との相性を大切にしている
フランチャイズで成功しやすい人の3つ目の特徴は、「本部との相性を大切にしている」ことです。
フランチャイズ加盟店は本部が作ったマニュアルに沿って運営しなければなりません。個人店と違って自由に運営できないからこそ、ビジョンや理念に共感できるチェーンを選びましょう。
納得感がある方がビジネスに対するモチベーションを保ちやすく、新しいアイデアも浮かびやすくなります。
フランチャイズで失敗しやすい人の特徴
フランチャイズで失敗しやすい人の特徴を3つ紹介します。どれも意識して改善できるので、当てはまるものがあれば今のうちに直しておきましょう。
本部のノウハウをないがしろにする
フランチャイズで失敗しやすい人の1つ目の特徴は、「本部のノウハウをないがしろにする」ことです。
フランチャイズ本部から提供されるノウハウやマニュアルは、いくつもの他店舗を成功に導いてきたものです。本部は直営店・フランチャイズ店から情報を集め、常にノウハウをブラッシュアップし続けています。
これを活用しない手はありません。ノウハウやマニュアルに書かれたことをいかに再現できるかが、フランチャイズ成功のカギといえます。
「自由に経営したい」「自分らしいお店づくりがしたい」という気持ちもあるかもしれませんが、まずは本部のノウハウを忠実に再現することからはじめましょう。これができるようになってから、SVと相談しながらマニュアルの許す範囲で少しずつ自分らしさを出していくのです、
何でもかんでも本部任せにしてしまう
フランチャイズで失敗しやすい人の2つ目の特徴は、「何でもかんでも本部任せにしてしまう」ことです。
本部と加盟店は対等なビジネスパートナーです。フランチャイズに加盟すれば本部からのサポートを受けられますが、本部任せの姿勢でいてはいけません。
特に良くないのが失敗を本部のせいにすることです。他責の思考では自分や自店の改善すべき部分が見えなくなってしまいます。
今のうちに自責思考を身に付けておきましょう。9割他人のせいで失敗したことでも、自分に少しでも原因がないか、自分でフォローできる部分はなかったかを考えるのです。
ビジネスに対する想いがない
フランチャイズで失敗しやすい人の3つ目の特徴は、「ビジネスに対する想いがない」ことです。
フランチャイズでは本部が構築したビジネスモデルで事業を運営します。自分で立ち上げた事業ではないため、愛着がわきづらいかもしれません。
しかし、ビジネスに対する想いがなければ、事業の成功確率は低くなってしまいます。思い入れやこだわりを持って事業を進めることで、新しいアイデアは浮かびやすくなり、お客さまや従業員への接し方も変わってきます。
「事業を通して社会貢献がしたい」「会社員の頃にできなかったこんなことを、フランチャイズでやってみたい」など、自分の想いを軸に業界・業種や加盟するフランチャイズを選びましょう。
できるだけ具体的に考えることも大切です。たとえば教育系のビジネスに参入したいなら、「子どもの頃にお世話になった先生の教えがあったから、今の自分がある」「不安や混乱の多い時代だからこそ、自分の軸を持って生きることの大切さを教えたい」というように、自分の理念を具体化しましょう。
具体的な理念がある方が自分に合うチェーンを見つけやすく、事業に対するモチベーションも維持しやすくなります。
フランチャイズで開業し、成功するためのコツ
フランチャイズで開業し、成功するためのコツを3つ紹介します。ここまで紹介してきた成功する人・失敗する人の特徴を念頭に置いて読み進めてください。
地域や社会のニーズを捉えて加盟チェーンを選ぶ
フランチャイズで成功するための1つ目のコツは、「地域や社会のニーズを捉えて加盟チェーンを選ぶ」ことです。
その地域にどんなニーズがあるのか、地域の人口構成と加盟候補のチェーンのターゲット層は合っているのかを確認しましょう。たとえば30代男性、20~30代女性が多い地域は洗濯機を持っていない人や単身赴任の人が多く、コインランドリーに適しています。
社会の流れを踏まえて考えることも大切です。たとえば少子高齢化の昨今は学習塾にとって向かい風のように見えるかもしれませんが、子どもの数と反比例するように、「教育に高い関心を持つ世代」は増えています。
このように地域や社会のニーズを捉え、業界・業種やフランチャイズ本部を選びましょう。
スモールスタートでリスクを抑える
フランチャイズで成功するための2つ目のコツは、「スモールスタートでリスクを抑える」ことです。
フランチャイズのなかには土日のみの副業から始められるもの、ロイヤリティがかからないもの、初期費用を抑えて開業できるものがあります。
たとえばキッチンカーのフランチャイズは初期費用200万円ほどで開業できるものが多いです。ロイヤリティなしのチェーンも珍しくありません。イベント会場への出店をメインにするなら、土日のみの副業として始めるのも難しくありません。
費用を抑えること、副業から始めて軌道に乗ってから独立することで、リスクを抑えて開業できます。
説明会や個別相談会に積極的に参加する
フランチャイズで成功するための3つ目のコツは、「説明会や個別相談会に積極的に参加する」ことです。
最近はフランチャイズ比較サイトが増え、スマホやPCからどんなフランチャイズがあるのか気軽に調べられるようになりました。フランチャイズ比較サイトからは、資料請求も簡単にできます。
しかし、Webの加盟店募集ページや資料を見ただけで加盟チェーンを決めてはいけません。説明会で詳しい話を聞くこと、個別相談会に申し込みわからないことや不安なことについて質問することが大切です。
フランチャイズで成功しやすい人の特徴の1つに「加盟前の情報収集を徹底している」というものがありました。説明会や個別相談会に参加することで、より多くの、質の高い情報を集められます。
フランチャイズで成功したオーナーの事例
フランチャイズで成功したオーナーの事例を3つ紹介します。先輩オーナーのエピソードを参考に、自分らしい事業や働き方を考えてみましょう。
自らの経験をきっかけに結婚相談所を始めたオーナー
永野嘉之さんは自らの結婚・離婚経験をきっかけに、フランチャイズで結婚相談所を開きました。永野さんは28歳で結婚するも、考え方のズレから38歳で離婚。その後40歳で再婚し娘が生まれ、今は幸せな日々を過ごしています。
この経験から、永野さんは「結婚で大切なのは互いの価値観をすり合わせることだ」と実感したといいます。
この経験と気づきを活かし、幸せな家族や夫婦を増やしたいと、永野さんは結婚相談所のフランチャイズに加盟。会社員を続けて副業として取り組みながら、開業4年目には本業の年収を超えました。
自分の経験や想いを軸に事業を選べば、事業に対するモチベーションは維持しやすく、顧客に対してより親身になれるでしょう。自分らしい事業を選ぶことの大切さを教えてくれる事例です。
参考:東京で独立開業・起業した縁ブリッジ 代表永野嘉之さんへインタビュー | IBJ
「安心」と「自分らしさ」を軸にキッチンカーを始めたオーナー
新潟県でクレープの移動販売を行うMオーナーは、テレビ番組がきっかけで加盟チェーンを知りました。
Mオーナーにはライフスタイルに合わせて自分らしく自由に働きたいという思いがあったといいます。そんなMオーナーにとって、開業資金や運転資金を抑え、低リスクで開業できるキッチンカーはぴったりだったのでしょう。
説明会に参加し、開業までの流れが明確であること、開業後のフォロー体制が整っていることなど、「安心だな」と感じられたことで加盟を決めました。
参考:新潟県のフランチャイズ Mオーナー | クレープの移動販売キッチンカー・カラーカフェ|フランチャイズ
雇われ店長から4店舗のオーナーに転身したオーナー
宅配とんかつ専門店で4店舗を運営する北岡啓介さんは、自らの飲食店での経験を活かして開業しています。
北岡さんは高校生の頃から焼肉店でアルバイトをし、卒業後はそのまま正社員として採用されました。焼肉店の店長をしているうちに「いつかはオーナーとして自分の店を持ちたい」と思うようになりましたが、当時働いていたチェーンでは経営そのものにかかわることはできなかったといいます。
そこで北岡さんは、独立を後押ししてくれる環境で働ける会社を探し始めます。北岡さんの加盟するとんかつ専門店「かさねや」は、3ヵ月の既存店での研修期間を経てオーナーとして独立できます。研修期間中も毎月30万円の報酬が出る仕組みで、働きながら経営について学べる環境です。
自分のビジョンと、それを実現するための具体的な道筋を立てることで、最短経路で夢を叶えられると教えてくれる事例です。
フランチャイズで成功するためには主体性と行動力が大切
フランチャイズで成功するには主体性と行動力が大切です。自分は何をしたいのか、事業を通して社会や人とどう関わりたいのか、主体性高く考えることで自分らしいビジネスモデルが見えてきます。
フランチャイズにはマニュアルの縛りがあり自由に経営できないと思うかもしれません。だからこそ、自分と価値観の合うチェーンを探すことが大切で、そのためには高い主体性と行動力が必要です。
本記事で紹介したような成功事例は、自分らしい働き方や自分に合うフランチャイズを探すために何が必要なのかを教えてくれます。成功事例や先輩オーナーの声を参考に、フランチャイズを比較してみましょう。